<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?><rdf:RDF xmlns:rdf="http://www.w3.org/1999/02/22-rdf-syntax-ns#" xmlns="http://purl.org/rss/1.0/" 
			xmlns:dc="http://purl.org/dc/elements/1.1/" xmlns:content="http://purl.org/rss/1.0/modules/content/" 
			xmlns:cc="http://web.resource.org/cc/" xml:lang="ja">
<channel rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/?xml">
<title>かみかみ神谷の凸凹にゃんにゃん</title>
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/</link>
<description>９ヶ月ぶりの扉絵更新っ（あくたろうさん多謝！）</description>
<dc:language>ja</dc:language>
<items>
<rdf:Seq>
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-685.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-648.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-506.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-684.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-683.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-682.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-680.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-679.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-678.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-677.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-649.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-676.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-675.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-674.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-673.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-672.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-671.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-670.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-669.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-668.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-667.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-666.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-665.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-663.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-662.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-661.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-660.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-659.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-658.html" />
<rdf:li rdf:resource="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-656.html" />
</rdf:Seq>
</items>
</channel>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-685.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-685.html</link>
<title>The 9th -06話-</title>
<description> ６、望んだものなんて 何にもなかった　（中編）　恭介と別れて数日後が経過した。　気勢を削がれ、感情任せのがむしゃらな行動を起こせなくなった真人は、あれ以来、平日の学舎から帰ると、塞ぎこむようにますますトレーニングに埋没するようになった。メニューは１．５倍に増え、明らかなオーバーワークと知りながら、それでも真人は憑かれたように肉体を酷使する。それで様々な事柄を紛らわそうという安易な選択であったが、そ
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><i>６、望んだものなんて 何にもなかった　（中編）</i><br /><br /><br /><br />　恭介と別れて数日後が経過した。<br />　気勢を削がれ、感情任せのがむしゃらな行動を起こせなくなった真人は、あれ以来、平日の学舎から帰ると、塞ぎこむようにますますトレーニングに埋没するようになった。メニューは１．５倍に増え、明らかなオーバーワークと知りながら、それでも真人は憑かれたように肉体を酷使する。それで様々な事柄を紛らわそうという安易な選択であったが、それでも休息の合間、掻き消していた恭介の言葉やクドの顔が浮かんでくると、感情を持て余したように真人は、ダンベルを思い切り壁に叩きつけるような事もあった。<br />　そんな日常。<br />　そんな真人の心情などお構い無しに、世界は一見すると平穏無事に進行していた。それが気に入らなくもあり、同時にホッとしている自分に無性に苛々としたものを感じてしまうが、事実、世界にとって真人は瑣末な１つの駒でしかないのだろう。<br />　平日は理樹と共に登校し、恭介たちリトルバスターズの輪の中で気まずさを覚えつつも、いつもの『井ノ原真人』をこなしていく日々。それらの行為は義務というよりも、もう世界の歯車の一部として、当然の役割なのだと機械的に処理してしまっている自分にふと気づくことがある。それは同じことを繰り返していく上で身に付けた、ひとつの“技能”なのだろうが、そのせいか長期のループで自分が人としてどこか壊れてきているのではといった妄想や、自分という存在は既にクドと同じで“井ノ原真人ではない虚構世界の虚構”に成り下がっているのではないのかという想いに囚われてしまうことがあった。<br /><br />「俺は、俺だ……」<br /><br />　ニセモノのクド。そして恭介とのやり取りで、確実に不安定になってしまった自我を再確認しようと呟いた言葉は、虚しく響くだけだった。不意に湧いたもの哀しさに、かわって真人は窓の外を見る。<br />　春だというのに冬を思わせる厚い雲が一面に延びている。心なしか気温も低い。だからだろう。ちらりと降るひとかけらの雪を見たような気がして、空を仰いでいると、<br /><br />「真人さん。どうかしましたか？」<br /><br />　振り返ると、未だこの世界に居座り続けているニセモノのクドが不思議そうな顔を浮かべていた。空いた席に適当に座り、手持ち無沙汰のように足をぶらつかせるその姿は、テヴアと関わる前の、嘗ての無邪気なクドを真人にダブらせる。<br /><br />「……なんでもねぇよ」<br /><br />　それだけをいうのが精一杯で。平静を装いながら、まだ何か言いたそうなクドから真人は目を背け、息を整える。<br /><br />―――真人、なんなら先刻のクドと付き合ったらどうだ？　アレなら理樹ではなく、お前だけを見てくれるぞ。純真無垢で、お前だけの言葉に耳を傾け、お前だけに心を開いてくれる。それをお前が望むなら、俺が添い遂げさせてやってもいい―――<br /><br />　ガムのようにこびり付いた囁きが脳裏を過ぎる。<br />　あの言葉通りの事をされていたら、まず間違いなく真人はもう１度、恭介を殴り倒していただろう。しかし、あれ以来、当のクドのニセモノに目立った行動はなく、あくまでも１生徒として、友人としての距離を保持したままの接し方で終始している姿に、身構えていたはずの真人は、最近ではこのニセモノをどう扱って良いのか分らなくなっていた。<br />　毎日顔を合わせ、必要なときには会話を交わし、それが平常として溶け込んでいく奇妙な感覚が、日常をいつも通りに営もうとする真人の心を徐々に蝕んでいる。そして何よりも、姿かたちが瓜二つなのだ。一瞬でも気を緩めてしまうと、目の前のクドを受け入れてしまいそうで……。<br />　あれは違う。あれはクドじゃないと言い聞かせても、寸分違わぬ姿の少女が実態として在るその事実に、どうしても真人の矛先は鈍ってしまう。「あのニセモノを消せ」と恭介にもう１度詰め寄ろうと考えなかったわけではないが、あれから色眼鏡で周囲を見回すようになった真人は、クドという１つの違和感から、数珠繋ぎに来ヶ谷が、西園が、三枝が―――。ほとんどのメンバーがニセモノであるという事実に直面して、それどころではなかった。<br />　何が違うというのではない。<br />　彼女達は、今まで続いてきたループと同じで、自分の役割を忠実に実行しており、行動も、言動も、癖や仕草まで何もかもが変わらない。何も知らない今までの真人ならば、それを素直に本物と信じ続けたのだろうが、ニキビと同じで気づいたが最後、突発的なアクシデントや、取り留めのない話題を振られた時の彼女等のぎこちなさがどうしても気になってしまうのだ。<br />　旧来のリトルバスターズのメンバーと小毬で、恐らくこの世界にいる人間は全員だろう。続いていると思い込んでいた日常のループは、既に破綻した体裁をニセモノで取り繕っており、まさに崩落寸前だった。これで「ニセモノを消せ」という発言が実行された場合、たとえ虚構であっても、理樹と鈴にバレずに日常を維持することが難しくなる事を、わからない真人ではない。<br /><br />―――真人、なんなら先刻のクドと付き合ったらどうだ？　アレなら理樹ではなく、お前だけを見てくれるぞ。純真無垢で、お前だけの言葉に耳を傾け、お前だけに心を開いてくれる。それをお前が望むなら、俺が添い遂げさせてやってもいい―――<br /><br />　必死になってこの世界を維持している恭介があんなことを口走った意味を、冷静になった今、だから真人は少しだけ引っ掛かりを持って―――考える。現段階であの言葉通りの事を実行に移していない恭介が、そもそも本気でアレを口走ったとは、真人にはどうしても思えなくなっていたのだ。<br /><br />「…………」<br /><br />　良くも悪くも、恭介とはガキの頃からの付き合いだ。一緒に馬鹿をやったし、馬も合った。真人にとって恭介という存在は、子供時代の悪夢から脱却させてくれた恩人といっても過言ではない。そして、その恭介は修学旅行のあの日に至る今の今まで、何がしかの悪意や、敵意、嫌悪を誰かに向けるような男ではなかった。<br />　理由があるのだ。少なくとも、あのときの真人に対してそう言わねばならなかった理由が。そしてそれは、現実に背を向けて、自己の殻に埋没するような過度なトレーニングを促すために発した言葉では、決してない。<br /><br />「……なぁ、クド公。俺はどうすればいいと思う？」<br /><br />　いつしか真人は、背け続けていたクドを正面から見据えていた。休み時間もそろそろ終わろうかという時間帯。恭介は姿を消し、理樹は少し離れた場所で謙吾や鈴たちと雑談を交わしている。<br />　静かに訪れた、２人だけのわずかなタイミングだった。<br />　尋ねた真人自身、目の前のクドに返答なんて期待していなかった。<br />　それは、あくまでも自問だった。<br />　今の自分。これからの自分。日常を維持するのが真人の役割で、それ以上も、それ以下も、恭介がやろうとする事柄に係わり合いを持とうとしなかった真人が、初めて能動的に動くために必要とした儀式のようなものだった。<br />　こんな質問、ニセモノのクドが答えられるような内容ではない。けれど、ただ何となく、そうしていた真人がいた。それは打ち明ける相手を必要とするなら、それは誰でもなく、能美クドリャフカ以外に考えられないという、真人自身の固執とも言うべきモノがそうさせたのか……。ともかくその想いを呟くのは、少なくともこの世界にはただ１人。このニセモノしかいなかったという、ただ、それだけのことだったのに―――<br /><br />「真人さんがこうすべきだと信じる事をすればいいと思います」<br /><br />　はじめはキョトンとしていたクドは、やがていつになく真剣な顔で、けれど微笑を湛えて、きっぱりとそう告げていた。<br />　具体的に何がどうであるかなんて、これっぽっちも明確でない真人の言葉に、それは不思議と、深く芯を突く。<br />　恭介が仕込んだカラクリだったのかもしれない。自分の役割を忠実に実行しており、行動も、言動も、癖や仕草まで何もかもが変わらない。そんなニセモノだからこその返答だったのかもしれない。<br />　たぶん、そうなのだろう。<br />　けれど、それで十分だった。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-11-22T10:52:32+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-648.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-648.html</link>
<title>リトバスSS（作品一覧）</title>
<description> 　【　】：作品名　〈　〉：内容　（　）：メイン登場人物　※１　SSへは題名、もしくは話数クリックで移動できます　※２　投稿作品へはバナーから掲載HPへ移動となります≪ブログ内掲載≫【Relations】　完結　→　三枝の恋人となった理樹。そんな彼に抱いていた慕情を二木は捨てきれず…・１話、２話、３話、終話　【The 9th】　連載中　→　原作で真人×クドに到達するためにはどうすれば良いかを考えるＳＳ・プロローグ、1話、２話、
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <blockquote><p><strong>　【　】</strong>：作品名<br /><span style="color:#006600"><strong>　〈　〉</strong></span>：内容<br /><strong>　（　）</strong>：メイン登場人物<br /><br />　※１　SSへは題名、もしくは話数クリックで移動できます<br />　※２　投稿作品へはバナーから掲載HPへ移動となります</p></blockquote><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">≪ブログ内掲載≫</span><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>【Relations】</strong></span><span style="color:#006600"><シリアス></span>　<span style="color:#009900">完結</span><br />　→　三枝の恋人となった理樹。そんな彼に抱いていた慕情を二木は捨てきれず…<br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-652.html" title="１話">１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-653.html" title="２話">２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-655.html" title="３話">３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-658.html" title="終話">終話</a>　<br /><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">【The 9th】</span></strong><span style="color:#006600"><シリアス></span>　<span style="color:#ff0000">連載中</span><br />　→　原作で真人×クドに到達するためにはどうすれば良いかを考えるＳＳ<br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-638.html" title="０話">プロローグ</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-679.html" title="1話">1話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-680.html" title="２話">２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-682.html" title="３話">３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-683.html" title="４話">４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-684.html" title="５話">５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-685.html" title="６話">６話</a>　<span style="color:#ff0000">new !</span><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-570.html" title="設定・用語解説のようなもの">設定・用語解説のようなもの</a>（クドフェスに寄稿したＳＳの妄想設定を使いまわし）<br /><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">【みおちん　ふぁいとっ！】</span></strong><span style="color:#006600"><strong><ギャグ></strong></span>　<span style="color:#ff0000">連載中</span><br />　→　西園が恋人（鈴）のいる理樹に猛烈アタックするＳＳ<br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-617.html" title="その１">その１</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-619.html" title="その２">その２</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-621.html" title="その３">その３</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-623.html" title="その４">その４</a>（西園、理樹）<br /><br /><br /></strong><strong><span style="font-size:large;">【リトルバスターズ！二次創作考察小説】</span><span style="color:#006600">〈ダーク〉</span></strong>　<span style="color:#ff0000">連載中</span><br />・序章（恭介、レノン）<br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-500.html" title="０１話">０１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-505.html" title="０２話">０２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-511.html" title="０３話">０３話</a><br /><br />・１章：分かれた枝は　思いを馳せる（二木、三枝）<br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-516.html" title="０４話">０４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-523.html" title="０５話">０５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-529.html" title="０６話">０６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-536.html" title="０７話">０７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-548.html" title="０８話">０８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-553.html" title="０９話">０９話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-561.html" title="１０話">１０話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-569.html" title="１１話">１１話</a><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-582.html" title="１２話">１２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-589.html" title="１３話">１３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-591.html" title="１４話">１４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-593.html" title="１５話">１５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-595.html" title="１６話">１６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-599.html" title="１７話">１７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-601.html" title="１８話">１８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-603.html" title="１９話">１９話</a><br /><br />・２章：遠く　高く　遥か彼方（二木、恭介、レノン）<br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-608.html" title="２０話">２０話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-615.html" title="２１話">２１話</a><br /><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-605.html" title="あらすじ">あらすじ</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-604.html" title="設定・用語・人物解説">設定・用語・人物解説</a><br /><br /><br /><br /><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">≪投稿作品≫</span></strong><br /><br /><a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/Festa_t_200.jpg" alt="" border="0" width="160" height="32" /></a><br /></a><span style="font-size:large;"><strong>　【藍より青し】</strong></span><span style="color:#006600"><strong><ギャグ></strong></span><span style="color:#ff0000"><strong><１５禁></strong></span>（リトバス女性陣＋理樹＋謙吾）<br /></a><span style="font-size:large;"><strong>　【コピーキャット】</strong></span><span style="color:#ff0000"><strong><１８禁></strong></span>（鈴×佐々美）<br /><br /><br /><a href="http://sky.geocities.jp/boys_the_k1/kud_fes.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/k-fes2.jpg" alt="" border="0" /><br /></a><span style="font-size:large;"><strong>　【夜明けのプレリュード】</strong></span><span style="color:#006600"><strong><ほのぼの></strong></span>（リトバス女性陣）<br /><br /><br /><a href="http://www.clockworkparadise.net/sinners/festa2008/festop08.htm" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/sbf08m.jpg" alt="" border="0" /></a><br /><span style="font-size:large;"><strong>　【強くてニューゲーム】</strong></span>前後編<span style="color:#006600"><strong><ギャグ></strong></span>（ほぼ全員）<br />　　<span style="font-size:large;"><strong><a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-627.html" title="【強くてニューゲーム・アフター】">【強くてニューゲーム・アフター】</a></strong></span><span style="color:#006600"><strong><シリアス></strong></span>（西園、理樹）<br /><br /><br /><a href="http://www.tctv.ne.jp/asagi/novel/busters/kud_fes/index.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/untitledm.jpg" alt="" border="0" /></a><br clear="all" /><span style="font-size:large;"><strong>　【境界の狭間】</strong></span><span style="color:#006600"><strong><シリアス></strong></span>（クド）<br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-570.html" title="設定・用語・あらすじ">設定・用語・あらすじ</a><br /><br /><br /><a href="http://kannusi.hp.infoseek.co.jp/yuikofes.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/banner2m.jpg" alt="来ヶ谷唯湖祭" border="0" /></a><br />　<strong><span style="font-size:large;">　【境界の狭間】</span></strong><span style="color:#006600"><strong><ダーク></strong></span>（来ヶ谷）<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-11-20T11:52:26+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-506.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-506.html</link>
<title>あくたろうさんギャラリー６</title>
<description> 09/11/15　あくたろうさんとのメールのやり取りで、誤解が誤解を生んで管理人が七転八倒したりとかそんなことを裏でしていた末に掲載っ。　……ともあれ。９ヶ月ぶりの扉絵更新。　ああ、そっか。そんだけ長い間、あくたろうさんの下の絵には頑張ってもらってたんだなぁとか感慨に浸りつつも、相変わらず俺（＝神谷圭）の立場はトランクス一枚なのか(;`Д)。そろそろ寒くなるので服を着せてもらえるとありがたいですぅとか、ぶりっと
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ 09/11/15<br /><a href="http://blog-imgs-36-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak059.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-36-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak059.jpg" alt="" border="0" width="450" height="318" /></a><br />　あくたろうさんとのメールのやり取りで、誤解が誤解を生んで管理人が七転八倒したりとかそんなことを裏でしていた末に掲載っ。<br />　……ともあれ。９ヶ月ぶりの扉絵更新。<br />　ああ、そっか。そんだけ長い間、あくたろうさんの下の絵には頑張ってもらってたんだなぁとか感慨に浸りつつも、相変わらず俺（＝神谷圭）の立場はトランクス一枚なのか(;`Д)。そろそろ寒くなるので服を着せてもらえるとありがたいですぅとか、ぶりっと言ってみる。ちなみにコメントも簡単なのはＴＯＰの方にも載せれるので、必要であればメールに書いてもらえればこっちの方で処理しますぜ？<br /><br />（追記）　<br />　これのやり取りを前後して、再び管理人の方でもお絵かき熱が再燃。<br />　そのうち、なんか描くやもしれん。<br /><br /><br /><br />09/02/15<br /><a href="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak058.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak058.jpg" alt="" border="0" /></a><br /><br />　こうして三人、パペットマペットっぽく出ている姿を見ると、最後は当然のように長兄がハブられるか流血して潰されているかのどちらかなのだろうなぁ・・・と、とりとめもなく惨劇の予兆を察知してしまうあたりに管理人の被害者妄想というか、精神的に末期な気配をプンプンと感じます。<br />　というか、追い詰められているのは日頃の彼の行いが悪い性ですから、当然の報いとか言われそうなので、少しだけ弁護してみようかと。<br />　つまり彼―――神谷圭という存在そのものが、管理人であるかみかみの煩悩と、それに付随する行動原理全般を背負わされた時点で、起こるべくして起こってしまっただけのことのように思われるわけです、はい。<br />　動物が弱肉強食の原理に従い、弱い動物を屠るのは言うまでもなく、人間といえど生きていくには必要最低限の食事が必要であり、生殖の本能も与えられるべくして与えられた物であることは異論を挟む余地などございません。<br />　ただし、人間が動物からカテゴリーを分化させていることからも、我々には『理性』と呼ぶ文明的な抑止力を持ち合わせています。逆を言えば理性がなければ人間と動物を分ける要素という物は不明瞭にならざるを得ない。<br />　そして、神谷圭。彼にそもそも理性なる物があるのか？<br />　応えは否。<br />　ということで、彼は動物並の行動パターンしか持ち合わせていないので、体罰で躾けて行くしかないのです（あれ？<br />　<br /><br />09/02/14<br /><a href="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak057.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak057.jpg" alt="" border="0" /></a><br /><br />　関係あるようで、全く関係ない話で恐縮ですが、２月１４日はお休みだからということで、金曜日出勤した管理人は仕事場でたくさんチョコを戴くことに性交しました。<br />　まずは食堂に向かうと、食堂のおばちゃんが一人ヤモメの為に用意したと思しき、トレイに山と盛られた３００円で５０個入っているような“いかにも”なチョコが置いてありましたので、管理人は迷うことなくそれを鷲掴みにした後、先発で定位置を確保しながらも、気恥ずかしさでチョコに手を出せなかった野郎ドモに向け<br /><br />「やあやあ、これはボクからのささやかなヴぁれんたいん・プレゼンツさっ。今年は男がチョコをプレゼントするのが流行みたいだし、少しばかり頑張ってみたよ☆」<br /><br />　とのたまいながら、先ほど掻っ攫ってきたチョコを配布して差し上げ、野生のチェリーボーイの生態観察としけこみます。<br />　こんな優しい魔法使いである管理人に対して、彼らのとった行動はとても冷たいものでした。<br />　皆一様に黙った後、食べかけの食事トレイを手に、管理人から離れていくのです。<br /><br />「・・・・・・いらないから、これ、やるよ」<br /><br />　立ち去り際の捨て台詞の後、彼らのいた空席に残された件のチョコを管理人は手に取り、包みを剥がすと、その場でもしゃもしゃと食べながらこういってやりました。<br /><br />「ζ*’ヮ’)ζ今日は皆からチョコをもらえて、私ってモテモテ！！！」<br /><br /><br /><span style="color:#ffffff">　・・・・・・・・・・・・・・・・<br />　・・・・・・・・<br />　・・・<br /><br />　ああ、そうですよ！<br />　今年ももてなかったですよ！！（逆切れ<br />　近所のスーパーでさっそく値下げしていたチョコをレジに持っていって、家で食ってやったさ！！<br />　ああ、美味いね！<br />　隠し味に塩が効いていてすごくおいしいね！！！<br />　こうして二次元からチョコを貰っている画をディスプレイに映して食べる！！！<br />　フヒヒ、キモオタでサーセン！！！。・゜・(/Д`)・゜・。</span><br /><br />08/12/07<br /><a href="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak056.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak056.jpg" alt="" border="0" /></a><br /><br />　生存報告するつもりはなかったんですが、本日、偶々ウチのブログ専門メールを見たらあくたろうさんから絵が来てたので、促されるままホイホイとうｐしてしまったというわけです(*´∀`*)<br />　や・・・てか、普通に見た瞬間萌えたんですけど<span style="color:#cccccc">（・・・また巧くなってやがる）</span><br />　<br /><blockquote><p>おひさしぶりぶり～<br />神谷さんちのブログにイメージが完全にかけ離れてしまったので送るかどうか迷っていたのですが、描いちまったものは送っちまえぇぇぇの精神で送りつけてみましたが、正直いかがなものなのか？</p></blockquote><br /><br />　今更何を仰りますかｗ。ウチのブログの方向性なんて端からないようなもんですって。最近はリトバスSSで盛り上がってますけれど、そのうち一次創作やらも色々と頑張っていく予定ですので、来年頃にはまた方向性は変わっていると思います。ので、あくたろうさんも気兼ねなくじゃんじゃん贈ってください(Γ･ω･)Γ<br />　むしろ、お願いしてもいいのならイラストを所望する気満々ですが、なにか？（・∀｜<br /><br /><span style="color:#cccccc">（ついでに生存報告）<br />　管理人には「朝～、朝だよ～」とか云ってくれるような、どこぞの師匠の奥様はいませんが、リトバスSSは地味に執筆中。これからも更新はないけど面白いものをかけるようにがんばっていきたいとおもいますっ！まる</span><br /><br /><br />08/06/15 頂き物052～054<br /><br /><a href="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak053.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak053.jpg" alt="ak053" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak054.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak054.jpg" alt="ak054" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><a href="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak055.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak055.jpg" alt="ak055" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><br />　多分、ウチの新規さんは知らない人もいると思うので、簡単にあくたろうさんの経歴をご紹介<br /><br />HN：あくたろう<br />　ウチのブログの開始と共に出現した希少種。<br />　もともと『<a href="http://blog1.fc2.com/terry/" target="_blank" title="old danncer’s blog">old danncer’s blog</a>』（管理人：てりぃさん）　の米専だった管理人（当時のHNは神谷圭とか他にも色々）が、同じく米専だったはぐりん（HNは他にも存在（・∀・））　がブログ『<a href="http://weblog890.blog15.fc2.com/" target="_blank" title="万間は一見に足るやも">万間は一見に足るやも</a>』を立ち上げを気に二日後にブログを作成。<br />　当初（05/07/05）は目的も何も考えていない行き当たりバッタリの為、上記二名と、同じくてりぃさんとこで米専の古参者であるごすさん（現『<a href="http://goth666.blog4.fc2.com/" target="_blank" title="POINT of　NO RETURN">POINT of　NO RETURN</a>』の管理人にしてクドフェス、来ヶ谷フェスでのバナー画像を作成）　の三名だけが（多分）読者さんという閑古鳥の鳴く底辺ブログでしたが、さくっと表われたあくたろうさんから、いつの間にかコメントのみならずこのように時々画像を頂く様になりました。<br />　一度、あくたろうさんもブログ『最終列車は出発しました』を立ち上げるも閉鎖。その名残りはウチの界隈のブログさんのリンクに名前だけを列ねているだけとなりました。<br /><br />　絵師としての萌芽は遡ること二年ほど前。<br />　無謀企画で「素人数名が自作絵を晒す」という今思うと悶絶モノの事をやらかした当時のメンバーに、このあくたろうさんも含まれていました（爆<br />　管理人も初期と比べれば、このお陰で素人に毛が生えるくらいには成長しましたが、昨年休止（SSに時間を割いている事が大きい）以降は、基本的には描いてません。対して、あくたろうさんはその後も描き続け、今ではウチのトップ絵の専属絵師のような感じ？(Γ･ω･)Γ<br />　ウチのブログが昨年、考察＆レビューサイトからSS方面に転校したことと、記事が極端に減ったことで最近はあんまりコメントの方には顔を出していませんが、お祝い記事には毎回顔を出してくれる律儀さんでもあります。<br /><br />　まぁ、そんな感じです。<br />　見ても分かるように、独特な塗りがあくたろうさんをあくたろうさんたらしめているといっても過言ではないでしょう。背景にも力を入れてきているところを見ると、やっぱり継続して絵は描いていたみたいですね。<br />　ちなみに赤キャラ→愛、青キャラ→悠、パンツ→圭（かみかみの近似キャラ）<br />　この辺の脳内キャラに関してはプロフィールを参照ということでヨロ。<br />　つか、まさか三枚も貰えるとは思っても見ませんでした(*´∀`*)感謝　<br /><br />08/01/31　頂き物051<br /><a href="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak052m.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak052m.jpg" alt="" border="0" /></a><br clear="all" /><br /><blockquote><p>最近、ブログだと最低限のことしかやっていなかった反省も込めて、そのうち書きます。<br />書きますとも・・・・（そういう奴に限って延々放置するフラグ）<br />　07/09/17における↓文章参照</p></blockquote><br />　う～ん、予想通り（苦笑<br />　当時は管理人がリトバスのSS・・・というか、二次創作小説を書くとは誰が予想したであろうか？<br />　言い訳はこの辺にして、あくたろうさんから今回の絵が２７日に送られてきたのに、昨日の午後に神海さんにＳＳをメール投稿するまで、その存在に気付いてなかった俺は、馬鹿野郎の称号を得るに相応しい。<br />　ブログ専用のメール故にあんまり見てないんです。ごめんちゃい(;´д⊂)<br />　しかし・・・もう普通にあくたろうさんは絵師だよなぁ。<br />　自分の個性を持っているし、ウチのような零細ブログに寄贈していただける現状は、実はとても恵まれていることなんでしょうね。<br />　話は変わりますが、これが『神谷悠』を描いたのだといって、いったいどれくらいの人間がそれを理解するであろうか？（汗<br />　三十万ページビュー祝い辺りには、ちょっくら脳味噌から取り出して、日干しついでに再度ご登場願いましょうか・・・残り二人も込みで（ぉ<br /><br />07/09/17　頂き物050<br /><a href="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak051m.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-29-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/ak051m.jpg" alt="" border="0"></a><br clear="all"><br /><br />　トップでの言い訳にもあるように、管理人が←にあるメニューカテゴリーをイジッたのは、あくたろうさんからこれを頂く前であっｔ差ｋふぉｓｄｆだんふぃおあふぃあｓ！！！（ｒｙ　･ﾟ･(ﾉД`)･ﾟ･｡ <br />　<br />「昔のここのカテゴリーはこうなっていたんじゃったんじゃよぅ・・・(*´Д｀)」<br /><br />　という良い思い出話になるから問題なしということでお願いしますm(;_ _)m（拝み倒しながら）（ぇ～<br />　さて、ネタはともあれ、毎度感謝です。ちょうどひと月くらい前に前回の絵をトップに飾っていたので、替え頃としてはジャストタイミングでしたな（そっちかYO！<br />　管理人はここのところ大分お絵描き練習がお留守な為、そろそろ頑張らないとなぁと思いつつも、やることが多くてどうしてくれるんだコンチクショウな状態です。ちゃんとあくたろうさんに突っ込んでもらえるようなネタ記事を考えてはゴミ箱への無限ループを幾星霜・・・。<br />　最近、ブログだと最低限のことしかやっていなかった反省も込めて、そのうち書きます。<br />　書きますとも・・・・（そういう奴に限って延々放置するフラグ）<br />　そうそう。<br />　メニューカテゴリーついでに思い出しましたが、『初めての方へ』に突っ込んでいるニコニコ動画のマイリストに、下書き・色塗りをリアルタイムでお見せしている方の動画を発見しましたので、興味があるようでしたらご覧ください。個人的に絵として好きなタイプだし、こういう塗りをすればいいんだと結構お勉強になって、なかなか為になりましたよ。<br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>お絵描き関連</dc:subject>
<dc:date>2009-11-15T21:39:24+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-684.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-684.html</link>
<title>The 9th -05話-</title>
<description> ５、望んだものなんて 何にもなかった　(前編)　いつもならごったがえしているはずの上級生のクラスは、しんと静まり返っている。他の生徒は初めから居なかったかのように、下の階とまるで隔世の感だ。居るのは恭介ただひとり。座席で寛いだ様子で漫画を読んでいた恭介は、真人が教室に入ってくると見計らったかのようにゆっくりと顔を上げた。「思ったより早かったな」　どこか独り言じみた呟き。そして飄々としたその態度に、真
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>５、望んだものなんて 何にもなかった　(前編)</i><br /><br /><br /><br /><br /><br />　いつもならごったがえしているはずの上級生のクラスは、しんと静まり返っている。他の生徒は初めから居なかったかのように、下の階とまるで隔世の感だ。居るのは恭介ただひとり。座席で寛いだ様子で漫画を読んでいた恭介は、真人が教室に入ってくると見計らったかのようにゆっくりと顔を上げた。<br /><br />「思ったより早かったな」<br /><br />　どこか独り言じみた呟き。そして飄々としたその態度に、真人は抑えていた怒気が急速に膨らむのを感じていた。気づいたときには恭介の襟首を捕まえて、真人の口から怨嗟に塗り潰された低い―――低い声が響く。<br /><br />「あれは誰だよ……？」<br /><br />「“あれ”とは？」<br /><br />「すっとぼけてんじゃねぇ！　クド公の事に決まってんだろうかっ！！」<br /><br />　屈強な右手が、それ１本でほとんど恭介の身体をほとんど浮かせている。やりすぎであることを真人の冷静な部分は理解していたが、その破壊衝動を止めるほどの決定権を既に自制心は逸していた。<br />　きな臭い衝動だ。恭介とつるむようになってからは、まるで湧くことのなかった筈のそれが、何かを本気で殴らなければ収まらないほど真人の体内を暴れ回っている。<br />　抜き身の刀身だった真人。それに鞘を与えてくれたはずだった恭介。「それがどうしてこうなったのだ？」問いただすかのような真人にやがて向けられたのは、声にならない恭介の失笑だった。<br /><br />「他の仲間が居なくなっても気づかないのに、クドには気づくんだな。お前は」<br /><br />　含みを持った言い回しに首を傾げた真人だが、次の恭介の言葉に思わず声が上ずった。<br /><br />「恋は盲目というが……存外、ちゃんと観ているじゃないか」<br /><br />「うるせえってんだよ、ごちゃごちゃと！　んなこと、今は関係ねえだろうが！！　言えよ。本物のクド公はどこだ！？」<br /><br />　真人の顔が赤くなったのは怒りのせいばかりではない。自分の恋慕は、少なくとも誰にも気取られていないと思っていたにも関わらず、恭介から的中の言葉を吐かれたからだ。　<br />　狼狽するそんな真人を冷めた目で見つめていた恭介なら、恐らく真人を手玉に取ることなど児戯にも等しい行為だったろうが……ふと真顔になると、<br /><br />「お前もある程度の予想は付いているんじゃないのか？」<br /><br />「あぁ？」<br /><br />　眉根を寄せる真人に、今度こそ恭介ははぐらかさなかった。<br /><br />「クドはテヴアだ。厳密な意味で、あそこを“テヴア”と呼ぶべきか解釈の分かれるところだろうが―――」<br /><br />「解釈云々は俺の知ったことじゃねえ。いいから、とっとと校舎に居るあのクド公のニセモノを消せ。それから……俺にテヴアへの行き方を教えろ」<br /><br />「……聞いてどうする？」<br /><br />「決まってんだろ。クド公をこっちに連れ戻す」<br /><br />　テヴアの治安の悪さは真人もニュース等で聞き及んでいた。前のループでは大分落ち着きを取り戻していたとはいえ、ループの始めに戻ったことで再び初期のテヴアの状態に戻ってないとも限らない。治安が悪化する懸念があるのなら、早めに連れ戻すのが良いに決まっている。何らかの理由で戻って来れない状態にクドが陥っているのかも知れないし、ここは迅速に動く必要があると真人には思えたのだ。<br /><br />「……なあ、真人」<br /><br />「あんだよ」<br /><br />「お前……ワザと目を背けていないか？」<br /><br />　すっと延びた視線に、恭介を掴んでいた真人の腕がわずかに鈍る。<br /><br />「……何が言いたい？」<br /><br />「クドが自分の世界に引き篭もったという可能性を、お前は見てみぬ振りをしていないかと聞いているんだ。俺たちと一緒に過ごすより、自分のこうあって欲しいという甘い夢に『残りわずかの寿命』を費やすことをクドが選んだとして、それを否定する権利が俺たちにあるのか？　……しかも最悪、向こうに在るのはクドの母親やテヴアではではなく、クドの仮想した理樹と結ばれた世界の延長かもしれないんだぞ」<br /><br />　短くない沈黙が2人を包んだ。確かに、前回のループを考えれば、クドが理樹と結ばれる世界を構築したとしても何ら不思議ではない。修学旅行に来た事からして、クドが自分の母親よりも理樹を選んでいるのは明らかなことなのである。<br />　真人だってその事に気づいてなかったわけじゃない。けれど、それを素直に認めてしまえるほど、自分の気持ちに整理を付け切れてはいないのだ。<br />　だから、こんな状態でクドを迎えに行っても、多分自分は傷つくだけなのだろう。<br />　頬を染めて、幸福に浸ったクドの瞳の先に居るのは、井ノ原真人では決してない。<br /><br />「真人。それでもお前はクドを連れ戻しに行くのか？　他人の心の領域をお前は犯すのか？」<br /><br />「……だったら、どうだっていうんだ」<br /><br />　クドを連れ去ろうとする自分はなんなのだろう。<br />　嫉妬に狂った男。多分、それ以上でも、それ以下でもない。<br /><br />「傲慢だな。そして独善的でもある」<br /><br />「鈴を優先しているお前に言われたかねぇよ……」<br /><br />　そう吐露しつつも、真人の瞳は決意が固まらずブレた焦点を彷徨わせている。そのことを精確に読み解いた恭介は、憐憫にも似た淡い表情を浮かべている。<br /><br />「尤もな意見だが、俺とお前のそれは、覚悟という点で決定的に違うことを知っておいた方がいい。お前もそろそろ自分の行動に優先順位をつけるのが賢明だな。……でないと、“また”クドを掴み損ねるぞ」<br /><br />　痛痒を刺激されたように、真人の巨躯がビクリと震えた。<br /><br /><br /><br />　それはバスの事故の最中の事だ。<br />　とっさの判断で、謙吾と真人が理樹、そして鈴を庇って衝撃に耐えていたあのとき。視界の隅で真人は、バスの内部を舞っているクドを偶然にも発見していた。四方に体の随所をぶつけた衝撃で、その時のクドは投げ捨てられた人形のように、ひしゃげた間接をあらぬ方向へ伸ばしきっていたことを今でも悪夢のように思い出す。<br />　車道から逸れて、崖下に転落するまでの１０秒にも満たないその時間。<br />　阿鼻叫喚の車内で、理樹という重石を抱えたまま、もう片方の腕を真人は必死になって伸ばしていた。<br />　クドの接近するタイミングを見計らって、精一杯伸ばした指がクドの制服をかすめ―――。　<br />　呆然とする真人の指をすり抜け、窓から外へ投げ飛ばされるクドの姿が後方へ掻き消えたとき、真人は言葉に成らない咆哮を上げていた。<br /><br />　あと、数センチ足りていれば<br /><br />　もっと腕が長ければ<br /><br />　理樹があのとき居なければ<br /><br />　『もしも』の可能性がいくつも駆け巡り、取りこぼした存在のあまりの大きさに発狂しそうになった真人にとって、事故の衝撃による自失はむしろ幸いだったのかもしれない。あれがなければ、そして虚構世界で笑っているクドを見なければ、間違いなく真人は自分そのものを撲殺していた筈だ。<br /><br />「自分のエゴを貫けないようなら、今までどおり平穏な学園生活を続けていれば良い」<br /><br />　頭上から恭介の言葉が響いてくる。いつの間にか床に膝を付いていた真人に、哀れむような冷徹な瞳が静かに降り注ぐ。<br /><br />「真人、なんなら先刻のクドと付き合ったらどうだ？　『アレ』なら理樹ではなく、お前だけを見てくれるぞ。純真無垢で、お前だけの言葉に耳を傾け、お前だけに心を開いてくれる。それをお前が望むなら、俺が添い遂げさせてやってもいい」<br /><br />　その囁きに顔を歪めた真人は、反射的に拳を振るっていた。<br />　それを正面から受け、机を巻き込んで恭介は易々と吹き飛んだ。口の端を切り、血を滴らせてなお、不遜な表情を浮かべたまま自分を見据えてくる恭介に、真人は手を差し伸べることもせず、自己嫌悪とわけの分らない感情に急き立てられるように、何の実りも得られないまま教室を駆け出していた。<br /><br /><br />　＊　＊　＊<br /><br /><br />「……ふん、自己嫌悪もここまで来るといっそ清々しいな」<br /><br />　それは真人というより、自分に向けてのものなのか。吐き捨てる恭介はよろよろと立ち上がる。<br />　血糊を拭うと既に傷跡は掻き消え、数瞬後には乱雑に転がった机や椅子までもが、何事もなかったかのように元の位置へと戻っていた。<br /><br />「仕組みが分っていれば改変も可能だろうが……流石に俺も、外部から他者の世界を組みかえれるほど万能じゃないんだよ、真人。いわんや、ここからの向こうへの連結路を作るとなると尚更、な」<br /><br />　恭介は溜息を吐くと、やがて、こちらを窺っている人影を視界の隅に捉えていた。<br />　小毬が様子を見にでも来たのだろうか。どうにも醜態ばかり見られていると苦笑しながら頬を緩めそうになった恭介は、直後、表情を固くする。全体像を現した影の輪郭が、真人にも劣らない体躯を備えている事を如実に示していたからだ。そんな影を連れ歩くような人物を、恭介はひとりしか見当がつかない。<br /><br />「謙吾だろ？　出て来いよ」<br /><br />　服の埃を払い、真人に掴まれていた襟元を正していると、幾分くたびれた道着をまとった謙吾が神妙な面持ちで姿を現した。<br />　メンバーの揃った状態以外で、謙吾が恭介と顔を合わせるのは随分と久しぶりのことだ。古式絡みの過去の出来事を再現するようになってからは１度しか会っていないが、その時も先ほどの真人のように、恭介は本気で謙吾に殴られていた。真人にしたのと同じような提案をして「古式を侮辱するな」と当然のように謙吾から滅多打ちにされたことを恭介は鮮明に憶えている。<br /><br />「……あの馬鹿をみて、まさか以前の自分の行動がダブるとは思わなかったな。ああやって突き放すのが、不器用なお前なりの優しさというわけか？」<br /><br />　真人の消えた先に顔を向けたまま謙吾はそう呟くと、やがて恭介と対峙する。<br /><br />「恭介、お前は……何を考えているんだ？」<br /><br />「何というほどのことでもないだろう。逃避するためだけにトレーニングに明け暮れて、事の本質を今まで正面から見据えようとしなかった半端な男に対する俺なりの嫌味だよ」<br /><br />「それは誰の事を言っているんだ？　真人か？　それとも―――」<br /><br />　「以前の俺か？」という謙吾の問いに、恭介は無言で口の端を上げただけだった。<br /><br />「……悪党ぶるのもいい加減にしたらどうだ、恭介」<br /><br />「悪党ぶる？　違うね。これが俺の本質なのさ。平穏無事であれば他者に合わせる努力だってするが、如何せん今は緊急時だからな。鈴のためなら一切の邪魔は排除するし、俺の手を煩わせるような面倒な連中とも縁を切る」<br /><br />「ほう？　だから真人とも俺とも突き放す形で縁を切っていただけだ、と？　そのために、虚構世界では省いていたはずの古式の自殺をわざわざループする都度に持ち出して、鈴と理樹に割り振るべき貴重な時間と手間を掛けるようになったことも。真人が気づかない程度にクドを再現することも可能なのに、わざわざ手を抜いて気づかせたりといった無駄な労力も、お前にとって、そのどれもが縁を切るために必要不可欠な処置だったと言いたいわけか」<br /><br />「…………」<br /><br />「……俺がお前なら―――本当に悪党なら、真人を適当にあしらって、騙し通して、それでお仕舞いにする方がよっぽど簡単に思えるんだがな」<br /><br />　頭を掻きながら謙吾は語気を強める。<br /><br />「……もう一度聞くぞ。恭介、お前は何を考えている？　古式の投身自殺を再現させて、救わせる事で“俺に何をさせようとしている”？」<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-11-08T13:08:55+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-683.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-683.html</link>
<title>The 9th -04話-</title>
<description> ４、そこは誰の声も　響くことのない 世界なんだろう （後編：虚構世界）「ちょっと真人、起きないと遅刻しちゃうよ？」　狭い寮部屋をドタドタと騒がしい足音が往復しては、その都度せっついて来る理樹の執拗さに、ベッドで横になっていた真人はしぶしぶといった様子で口を開いた。「あと５分」「……それいつも言ってるけど、大概５分経っても全然起きないよね」「おうっ」「『おうっ』じゃないから！　本気で遅刻するって」　わっ
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><br /><br /><i>４、そこは誰の声も　響くことのない 世界なんだろう （後編：虚構世界）</i><br /><br /><br /><br /><br /><br />「ちょっと真人、起きないと遅刻しちゃうよ？」<br /><br />　狭い寮部屋をドタドタと騒がしい足音が往復しては、その都度せっついて来る理樹の執拗さに、ベッドで横になっていた真人はしぶしぶといった様子で口を開いた。<br /><br />「あと５分」<br /><br />「……それいつも言ってるけど、大概５分経っても全然起きないよね」<br /><br />「おうっ」<br /><br />「『おうっ』じゃないから！　本気で遅刻するって」<br /><br />　わっさわっさと真人の身体を揺り動かして、実力行使に出たところをみると、理樹も本腰を入れ始めたということだろう。「今日の授業はサボるか」などと予定していた真人の腹積もりなどまるでお構い無し。これが謙吾なら起き掛けの一撃くらいは覚悟してもらうところだが、さすがに理樹にそれをやると洒落では済まなくなる。<br />　やる気の無い態度ながら、真人がベッドから這い出したことを確認して、理樹は疲れたような溜息を吐いた。<br /><br />「それと真人。何度も言うようだけど、少しは部屋の掃除してよね。一応、ボクの部屋でもあるんだから、不要な物を処分するくらいの努力はそろそろいい加減して欲しいんだけど」<br /><br />　若干、棘のある理樹のセリフは、途中、真人の私物に足をとられて転びそうになったことと無関係であるまい。寮友の私物の多さに今更ながら気づいたのか、辺りを見回していかにもウンザリといった顔である。<br /><br />「細かいこと気にすんなよ。俺とお前の仲じゃねえか」<br /><br />「いやいや、それとこれとは話は別だから」<br /><br />　視線の停滞時間からして、部屋に散らかっている物はともかく、理樹が押入れの荷物に辟易している事はまず間違いない。共有スペースのはずのそこが、ガラクタと思しき物品の詰まったダンボールの山で完全に占拠されていることを思えば当然の不満だろう。<br />　「来週、粗大ゴミの日だから。それまでに要らない物は整理しといてよね」という理樹の捨て台詞に空返事を返すと、ようやく身支度を整えた真人は、理樹と共にしぶしぶと寮を後にする。<br /><br /><br /><br />　寮を抜け、渡り廊下に差し掛かった段になっても、真人の気分は乗らなかった。<br />　虚構世界のループ初日は、こういうことに疎い真人でもやはり気が滅入るのだろう。<br />　同じ朝、同じ授業、同じ会話に同じ展開。１度や２度なら、物珍しさもあって不思議と退屈しなかったが、それが１０回、１００回と繰り返すと、反比例して感情が徐々に凝り固まっていく感覚を、真人を含めた世界の仕組みを知るメンバーは、皆一様に疲れた様子で口にする。<br />　強制的にスタート地点に戻される、あの感覚が苦痛なのだ。ある程度の世界の改変は個人の酌量に任せられているだけに、１度始まってしまえば、同じ世界でも仲間内での会話や遊びは多様に変化する。１石を投じれば、それによって思いがけない反応が返って来ることもしばしばで、“進行中”は気の紛れることも多いが……結局、どれだけの変化が生じようと、何もかもがリセットされて、１からのやり直しになる事に変わりはない。全てが無為に帰すことを実感すればするほど、始まりの朝の陽光に、誰もが云いようのない脱力感を憶えてしまう。<br /><br />「まるで賽の河原の石積みだな」<br /><br />　そういったのは恭介だったか。来ヶ谷だったか。<br />　とにかくそれを呟いた人物はこうも言った。<br /><br />「じゃあ、子供が作った卒塔婆を崩す『地獄の鬼』は、“此処”では一体、何なんだろうな」<br /><br />　―――と。<br /><br />「寝起きが悪いのは毎度のことだけど、今日はいつになく深刻な感じだね。真人……何かあったの？」<br /><br />「……なんもねえよ」<br /><br />　会話を切り出しても曖昧な返事しかしない真人が気になったのか、何気ない風を装い理樹が尋ねてくる。それにすっとぼける真人だが、内心では舌を巻いていた。こういう細やかなとこで気がつくのはやはり理樹だからだろうか、と。<br /><br />「…………」<br /><br />　世界そのものの成り立ちにまるで気づいていない理樹の顔を観察しながら「……いや」と真人は思い直す。<br />　幾度となくループして気が滅入っていた時もあったが、１度としてこの場所でこんな質問をされた事はなかった。“理樹が真人のいつもと違う様子に気づいた”というイレギュラーが発生したのは、つまりそれほどまでに真人の様子が平素と明らかに違っていたからと考えるのが自然だろう。だからそれは、いつもの「ループ初日だから」という理由とは、また別の要因が含まれていることを意味している。<br /><br />（まあ、クド公絡みことだろうけどよ……）<br /><br />　前のループでクドが理樹と付き合っていた事を知っているだけに、理樹と接するのもそうだが、教室でクドと顔を合わせるのが、真人にとってなんとなく気まずいのだ。今朝、学校をサボろうかと真人が真剣に悩んだのも、クドとどういう顔をして会えばいいのか分らないから渋っていた―――というのが実際のところだ。前のループで２人が付き合い始めた頃は、意識して距離を置いていただけに、面と向かって顔を合わせるのは、体感的には実に数ヶ月ぶりのこと。身構えるなという方が無理な相談だった。<br />　ともあれ、実情は解らないにせよ、足元が覚束無いような……そんな気配が理樹にも察しが付いたということは、自分も大概だなと真人は思う。『恋敵』に気を遣われ、どうしたものかと顎をなでる真人だが、それでもクドと付き合ったのが自分ではなく、理樹でよかったと納得しているのは、前ループで恐らくクドが背負った『負債』をゼロではないにせよ、だいぶ帳消しにしてくれた功労者であるからだろう。<br />　クドがずっと背を向けてきた母という存在。<br />　そして向かったテヴア。<br />　理樹から又聞きした内容を鑑みても、かなり酷い状況だったようだ。暴動とリンチ、物資の不足とそれに伴う飢餓。無政府状態の国というのを、日本から出た事のない真人にとって、どういったものであるかを想像することは難しかったが、「クドが辛い目に遭っている」という１点だけで、それ以上の最悪はなかった。<br />　いっそ何も思い出さない方が幸せだったんじゃないかと、テヴアに向かうクドを黙って見送った事を後悔したこともあった。だが、１時期の沈んだクドの実情も知っていただけに、目を背け続けさせることが正しいこととも思えず、悶々とした日々を過ごしながら、クドが音信不通になったときは衝動的に理樹を怨んだこともあった。<br />　なんであいつを1人で行かせたんだ―――と。<br />　それもテヴアの暴動が治まり、クドの安否もわかって安堵した真人は―――だから思ったのだ。<br />　自分には無理だと。<br />　好きな相手を信じて、あえて危険な場所へ送り出す勇気も、真実を促す強さも、許容する寛容のひとカケラさえ、肉の鎧をまとった自分は直枝理樹という少年に敵わない。<br />　それを、一連のクドの出来事を通して完膚なきまでに真人は思い知らされたのだ。子供の頃、恭介にやられた時もここまでの敗北感はなかったように思う。何かが吹っ切れるようなすがすがしささえ覚えたあのときと比べ、今の真人の胸には納得したとはいえ、しこりのように未練を引きずる恋敗れた男が、どの面をさげて会えばいいのかという想いをぶら下げたままだ。<br />　だから校舎の廊下で見知った背中を見つけたとき、ある程度の心構えをしていたとはいえ、真人は急速に真っ白になっていく自分の頭をどうすることもできずにいた。<br /><br />「おはよう、クド」　<br /><br />「あ、井ノ原さんにリキ。おふたりとも、ぐっもーにんぐですよっ！」<br /><br />　そう。頭の中が真っ白になる自分をどうすることもできずにいた。<br />　理樹の挨拶に振り返ったクドが、憑き物の抜けきった純真無垢な表情でふわりと笑う―――その顔と、その声を聞くまでは。<br /><br />「………………おう」<br /><br />　何とか返事を返すが、その雰囲気が自分の知っているクドとまるで違うことに、真人は困惑を隠せず棒立ちになる。何がオカシイと言う訳ではない。別段不審な態度もなく、日本語英語で朝から元気な様子はいつものクドそのものだ。<br />　ただ、『影』がない。以前なら母親との接し方で延々と悩んでいたクドの顔には、どんなに明るく振舞っていても、拭いきれない影があった。ある生徒達から陰口を叩かれても、コトが明るみになるまで誰もが気づかなかったように、深層の闇を知っていなければ、まず見落としてしまうような、ほんの微かな陰影。それが綺麗サッパリと拭い取られた今の姿は、まるで初めからそんな煩悶など無かったと言わんばかりで、言いようのない不安が真人の背中をするりと落ちていく。<br />　理樹と何気ない日常会話に華を咲かせているクドを、不審に思われない距離を隔てて真人はまじまじと観察する。漂白されたクドのそれは、虚構世界に来る前に悩んでいた様々なことを、前回のループで完全に解消したことによってもたらされた物なのだろうか。それとも、ここが虚構世界だという事そのものを、前回の“達成”によって全て喪失してしまったのか。<br />　前者であるのなら、一抹の寂しさはあるにせよ、安堵と共に真人も喜んだだろう。「よかったな」と。「かあちゃんと上手く行ったんだな」と。<br />　だが、それは絶対にないと真人は確信している。<br />　理由は簡単だ。今のクドの表情には深みがない。<br />　人生経験から学ぶことで増していく懐の深さとでも言うのだろうか。喧嘩で様々な相手と事を構えてきた真人だからこそ、以前のクドが持っていた独特の重心が、テヴアの経験からどっしりとしたものに変化せず、紙っぺらのように薄くなった事に対する矛盾性を感覚的に嗅ぎ取っていた。<br />　死ぬような思いをテヴアで経験して、母親との不和を解消した。なのに、この童女染みた―――汚い部分を未だ嘗て見たこともないといった風な笑顔はなんだ？<br /><br />「真人、ぐずぐずしていると遅れちゃうよ？」<br /><br />　のろのろとした牛歩から、いつしか立ち止まっていた真人に焦れた様子の理樹の隣で、クドは小首をかしげて、その汚れを知らない瞳を真人に向けている。<br />　気分が悪くなる。<br /><br />　何だこれは？<br />　なにが起こった？　<br /><br />　寒空の中、汗でぬれたシャツの感覚を真人は不意に思い返していた。<br />　純真無垢なクドの表情が真人の視界一杯に広がっている。まっすぐで、ガラス玉のような綺麗な瞳。<br /><br />　……純真無垢？<br /><br />　自分がそう思っていた、目の前のクドの姿をしたコレはなんだ？<br /><br />　ガラス玉の瞳。上辺の笑顔。精巧な人形を見ているような気持ち悪さに、真人の顔が徐々に歪んでいく。<br /><br />「誰だ、お前……？」<br /><br />「わふ？」<br /><br />　こちらの怒気に気づいてなお、クドを演じようとする『偽りのそれ』に吐き気のようなものを覚え、それから真人はきびすを返した。<br /><br />「ちょっと真人、朝礼始まっちゃうよ！？」<br /><br />「わりぃ、急用だ」<br /><br />　核心を知る人物がいるとしたら、それは1人しかいない。<br />　真人は即座に上級生の―――恭介のいる教室へと駆け出した。<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-10-25T13:30:26+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-682.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-682.html</link>
<title>The 9th -03話-</title>
<description> ３、そこは誰の声も　響くことのない 世界なんだろう　（前編：テヴア）　鈍い地響きが昨夜から続いている。　砲台から発射されたようなドーンという音。壁越しにくぐもって聞こえる地鳴り。それに銃声。悲鳴。怒声。共振する壁に細かなヒビが入り、一所に集まっていたテヴア人ではない容貌を持つウサギの群れは、互いに生きていることを確認するように、一所に固まってじっと息を潜めている。　生気の抜けた表情は、ここ数日、ろ
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><br /><br /><i>３、そこは誰の声も　響くことのない 世界なんだろう　（前編：テヴア）</i><br /><br /><br /><br /><br /><br />　鈍い地響きが昨夜から続いている。<br />　砲台から発射されたようなドーンという音。壁越しにくぐもって聞こえる地鳴り。それに銃声。悲鳴。怒声。共振する壁に細かなヒビが入り、一所に集まっていたテヴア人ではない容貌を持つウサギの群れは、互いに生きていることを確認するように、一所に固まってじっと息を潜めている。<br />　生気の抜けた表情は、ここ数日、ろくなものを口にしていないからだ。皆一様に頬がこけ、薄暗い部屋に細く響くのは、誰かの助けを期待するそれと、不条理を怨む声が半々といったところか。残りの者は、とにかくこの苦境が早く終わってくれる事をただひたすらに耐えているか、そもそも喋る気力すら湧かないかのどちらかだ。<br /><br /><br /><br />　ロシア大使館。半壊して、みるも無残な状態になってはいるが、ほんの１０日前まではテヴア大統領官邸や諸党本部の立地する建造物に並んでその威容を誇っていた場所である。　<br />　それが今では―――大使館と外部を隔てる塀は崩れ、正面口の鉄柵は接続部の金具でどうにかぶら下がっている有様だ。<br /><br />「ウィーン条約も知らんのか、この島のサルどもは……！」<br /><br />　吐き捨てた男は、今回のスプートニク打ち上げを見に来た観光客の１人だ。連れの女性に宥められてはいるが、着の身着のままで駆け込んだらしい彼らには、明らかに暴行を受けた傷跡が顔や腕に刻まれていた。まともな治療も受けられず、応急手当も裂いたシーツを包帯代わりにしているだけで、何日も替えていない不衛生な状態が続いている。暴言の１つも吐かなければ、確かにこんな状況―――やってられないだろう。<br />　当分この部屋から一歩も出ることが出来ないことを、この部屋にいる誰もが理解していたからだ。<br />　彼らが避難しているのは、そのロシア大使館の中でも奥まった位置にある、大使執務室から入ることの出来る地下の隠しシェルター兼、備蓄庫である。もともとテヴアの治安上の問題もあり、万が一に備えて設えた場所らしい。中は大使館内部とさほど変わらない白を基調とした造りで、簡易寝具と、生活必需品、それに備蓄食料が７日分。本来、適正人数が節約すれば現在まで十分に保つだけの備蓄ではあったが、それも２日前、とうとう無くなっていた。<br />　“７日間”とは大使以下外交官の駐在員計４名と、避難したロシア国籍の人間数名程度を見越しての総量である。観光地でもなく、産業国でもないこの国へ『ロシア人』などという珍客が来ること自体そもそも稀なのだ。年間３桁に満たない人間が本国とテヴアを行き来するのが例年なのに対し、今現在、このロシア大使館で保護されているのはTASA（テヴア共和国航空宇宙局）によるスプートニク打ち上げを目当てに来訪した観光客１３名。運良く難を逃れたロシアの民間企業オーシャンランチコーポレーション職員が８名と、その職員たちに連れられてきた関係者と思しき娘を加えた計２６名。どれだけ節制したところで、この人数で７日間など保つはずもないのは始めから分っていたことだった。<br />　地上のロシア大使館内は今現在も内島人に占拠されて続けている。外からの食料調達が不可能であるという事は言うまでもない。外部との連絡も試行錯誤で色々と試みてはいるが、果たして国連軍やテヴア国内の治安維持軍がこの騒ぎを鎮めるまでに一体どれくらい掛かるのか―――それすらも不透明である。<br />　誰もが疲弊していた。いつ見つかって殺されるのではないかという極限状態に四六時中晒されるストレスと睡眠不足、不衛生な環境に加え、救助が来るのかも分らない状態で閉鎖空間に延々閉じ込められ―――極め付けに、とうとう食料も尽きた。<br /><br />「…………なぁ」<br /><br />　ある種の限界に近づいているそんな折、ぼそりと呟く声がある。お世辞にもガラが良いとは言えない、２０代後半の骨ばった顔をした大柄の男だ。<br /><br />「あんた等に言ってるんだよ、オーシャンランチコーポレーションさんよぉ……。そもそも、あんた達がちゃんとロケットを打ち上げていればこんなことにはならなかったんじゃないのか？　それが、ちゃっかり被害者面して俺らの分まで食料を食ってさ。なんなんだよ……！　ふざけてんのか？」<br /><br />「…………」<br /><br />「……なぁ、なんでここにいるわけ？　こんなとこじゃなく、あんたらにはやることだあるだろ？　なぁ？　土下座でも何でもして、この馬鹿げた暴動をとっとと終わらせて来いよ……！　あんたらが原因なんだから、それくらいやれよ！　やれるだろ！？　ほら、いけよ！！　行ってこいって！！」<br /><br />「おい！　やめろ！！　外に聞こえる……！」<br /><br />　わめき散らす男を、そこで堪えかねた外交官の1人が制止した。<br />　2人の間で張り詰めた沈黙がしばらく続いていたが、やがて、わめいていた男も自分の言葉に何ら好転する要素が含まれていないことを自覚したのだろう。悪口雑言の怒声のせいで、外の内島人にばれるのではないかと苛立った周囲の視線が、一斉に男に集まったというのもあるだろうが―――舌打ちが響いて、それっきり、また元の静けさが訪れる。<br />　オーシャンランチコーポレーションに対するこんな悪感情は、別にこの男だけのものではない。口には出さないまでも、多かれ少なかれ誰もが思っていた事だし、当の職員たちもまた、その事実を受け入れていた。だから彼らは一般人とは離れた場所で、うな垂れた肩をひっそりと寄せ合っており、その姿は消え入りそうなほど小さく萎んでいる。<br />　その中に、ひときわ小柄な少女が女性職員に抱きかかえられて震えていた。<br />　がちがちと寒さをぬぐうように手を合わせて、何かをボソボソ呟いている。<br /><br />「どうかしたのクーニャ？」<br /><br />　少女の愛称を口にした社服の女は、絶望に瀕している周囲に比べて幾分しゃんとした慈愛の表情を少女に向けている。独身であるはずの彼女だが、自分には護るべき者が存在していることを強く自覚しているのだろう。<br /><br />「お母さんの……」<br /><br />「イワノヴナの？」<br /><br />「お母さんの形見が無いんです……。リキに手渡された筈の……ドッグ・タグが……」<br /><br />　はじめは首を傾げていた彼女も、目の前の少女の話す内容に頬を強張らせ、それからくしゃっと顔を歪ませた。<br /><br />「お願いだから馬鹿なこと言わないで。お母さんはきっと生きているから。まだ死んだって決まってないから。だから、ね？　“形見”なんて……変なこと言わないで」<br /><br />　精神的に参っているのだろう。無理もないと労るように少女の頭を強く抱きかかえる。<br />　それでも少女は、呆けたようにうわ言を繰り返す。<br /><br />「……あれは……本物じゃなかった？　私が『此処』で作ったニセモノだったのでしょうか……。じゃあ、本物は。……本当のお母さんのドッグ・タグは……」<br /><br />　空っぽの両手をまじまじと見つめ、少女は思い返す。うす暗闇の洞穴で、鎖に繋がれた自分自身が解放された瞬間のあの奇跡を―――。<br />　あれは“この世界のテヴア”で最初で、そして最後のキセキだった。<br />　今と同じように絶望に瀕した洞窟の中、鎖で身動きの出来なかった自分に、理樹の手が虚空からしっかりと伸び、それを少女は確かに認めたのだ。そして母親のドッグ・タグを受け取った時の打ち震えるほどの歓喜も本物だった。<br />　だから少女は『彼』との特別な繋がりが自分にはあるのだと確信したのだ。それはひょっとすると、理樹と棗鈴の間に存在する“それ”よりも強く、深い絆なのだとも。<br />　そういう意味で、ドッグ・タグは母親の形見でもあり、理樹とのつながりを証明する品でもあった。あれが在ったからこそ、少女は以降の７度の繰り返しにも耐えることが出来た。１度きりの奇跡だったけれど、見える絆があればこそ、あの過酷な私刑や拷問の数々にも、７度死んで尚、自分を見失わずにこれたのだ。<br />　けれど、拠り所としていた『絆』は、どこかへ消えてしまった。<br />　今回、また同じ目に遭ってしまったら、果たして自分は、正気の自分でいられるのだろうか……。<br />　元の世界の、理樹たちのいるあの学び舎が恋しくて、少女はひとり、すすり泣いた。ついこの間のことなのに、ずっと昔の遠い映像のように、あの楽しかった日々が少女の脳裏をよぎっては消えていく。<br />　どうしてだろう。なんでこんな苦しい思いをしなくてはならないのだろう。<br />　虚構世界に来る以前の自分を思い起こしながら、母親のドッグ・タグを初めて渡された、あの場面が少女の内で静止する。<br />　……わかっている。自分が悪いのだ。母と理樹とを天秤に掛け、修学旅行を選び、テヴアの切符を投げ捨てたのは他ならぬ自分自身。これはその罰なのだと思えば全て飲み込める。<br />　バスが事故に遭ったことも、母親を見捨てたが故の天罰なのではないか。そんな末期の思考に疲れたような苦笑を浮かべ……ふと、少女は紛失したドッグ・タグの在り処に思い至る。それはテヴアではなく、現実世界での正真正銘、本物のドッグ・タグの所在についてだ。<br /><br />「ああ……」<br /><br />　バスの事故の衝撃で吹き飛んだ自分がフラッシュバックする。<br />　あのとき、少女は文字通り「空を飛んだ」。谷へ目掛けて落下する鉄塊の中で、浮遊した体はバスの内部をピンボールのように跳ね、とうとう窓ガラスを破って外へと放り飛ばされる浮遊感。反転する景色。走る激痛。衝撃と、動かなくなる身体。<br /><br />　そして―――<br /><br />　少女の顔がすっと青ざめる。<br />　あの時、自分が拠り所として求めた母親の形見はどこにあった？<br />　朦朧とする意識の中、弛んだ手から抜け落ち、何処とも知れず失くしてしまったのではなかったか？<br /><br />「……何で今頃思い出すんでしょう」<br /><br />　行き着いた結論に少女は少なからぬショックを受けた。つまり、いままで自分は肝心の母の形見を、そうとは知らず虚構世界で捏造した贋作を後生大事に抱えていたというわけだ。たとえ『実像』ではないとしても、虚構世界に来るまで握りしめていたドッグ・タグだけは『真実』だと思っていたのに……。<br />　これではまるで理樹との繋がりも、母親との繋がりも、全部虚構で、まがい物と言われてしまったようなものだ。残酷な真実を告げられて、体重を預けていた支柱を失って、少女はたたらを踏んだ。<br />　立っていた足場がガラガラと崩れる音を止められない。少なくとも“それ”に気づいてしまった少女に、かつての幻想を再構築することはもはや不可能だろう。<br />　寄る辺がなくなって耐えられるほど、テヴアという土地は優しくない。残酷な世界で生きていくには、支えてくれる何かが必要だ。でなければ、少女に残される自衛の手段は、緩やかな精神の崩落か、あるいは完全なる発狂による逃避以外に道はない。<br />　失墜する世界の狭間で、手近な『何か』にすがろうとした少女の行為は必然だろう。壊れゆく自我を手放せるほど、少女は達観もしていなければ、強くもない。たとえ手を差し伸べてくれる相手が悪魔でも、今の焦燥を宥めてくれる者であれば、少女は迷わず手を取ったことだろう。<br />　けれど、記憶の淵を辿って半狂乱の少女が手にしようとしたそれは、いつも傍に居てくれた人だった。<br />　いつも笑っている人だった。すぐ傍で、その大きな体で、たくさんの救いを与えてくれた人。少女を、ありのままの少女として受け入れてくれた人。<br />　わずかに高鳴る鼓動。<br />　それに気づいて力なく失笑すると―――<br />　少女は伸ばしていた手をゆっくりと退いていた。<br />　都合が良すぎる。リキに振り向いてもらえないと悟った自分は、今度は親しんでいた友に擦り寄ろうとしている。<br />　なんて浅はか。なんて愚か。もう……事故の前に、リキが好きだと告白していたというのに。それを無かったことにして、今更、彼の優しさに擦り寄ろうなんて。<br /><br />「最低です……私は……」<br /><br />　結局、自分は優しくしてもらえれば誰でも良かったのだろうか。<br />　本当に自分はリキが好きだったのだろうか。<br />　真人のことをどう思っていたのか。<br /><br />　……わからない<br /><br />　頭が重くて、何もかもが不明瞭で、ごちゃごちゃで。<br />　けれど、次第に大きくなる振動源の先を見つめながら、少女はこれから起きる惨劇に身構える。それはいつも、悪口雑言の怒声を上げる、あの男の５分後に訪れた。<br />　ひときわ大きな音とともに爆ぜるドア。現れる暴徒。阿鼻叫喚の地獄絵図。<br />　悲鳴を上げる周囲。暴動が濁流のように雪崩れ込み、人がモーゼの眼前で避けた海原のように真っ２つに裂けていく。血なまぐさい暴力と、荒れ狂う怒りに呑まれ、ひとり、またひとりと人誅の海に沈んでいく。<br />　何度も繰り返された事象だった。最後まで庇い続けた女性職員から引き剥がされ、悲鳴をあげながら担がれて連れ去られる自分の姿を、どこか遠い世界の光景のように見つめながら。少女は「ああ、またこれで終わるのだ」と呟いていた。<br /><br /><br /><br />　嵐の去った跡には、撲殺された死体の山の傍ら―――連れ去られた少女の手から転げ落ちた携帯だけが、虚しいコールを繰り返していた。<br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-10-17T11:28:29+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-680.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-680.html</link>
<title>The 9th -02話-</title>
<description> ２、何も知らない 僕らの我侭だったんだ　虚構世界以前のことだ。　修学旅行の事故もなく、理樹も鈴も、真人も、クドも、恭介もみんな―――。　ただ、ごくごく平凡な日常を満喫するような、そんな友達同士でしかなった頃。　その日、真人の携帯に簡潔なメールが届いた。イニシャルからクドからと分かるそれに、妙な違和感があったことを今でも真人は覚えている。　顔文字や絵文字での豊富な飾り付け。子犬のようにあちらこちらへと飛
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><br /><i>２、何も知らない 僕らの我侭だったんだ</i><br /><br /><br /><br /><br />　虚構世界以前のことだ。<br />　修学旅行の事故もなく、理樹も鈴も、真人も、クドも、恭介もみんな―――。<br />　ただ、ごくごく平凡な日常を満喫するような、そんな友達同士でしかなった頃。<br /><br /><br /><br /><a href="http://blog-imgs-15-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/20091009212851e66.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-15-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/20091009212851e66.jpg" alt="携帯3s" border="0" width="400" height="300" /></a><br /><br /><br /><br /><br />　その日、真人の携帯に簡潔なメールが届いた。イニシャルからクドからと分かるそれに、妙な違和感があったことを今でも真人は覚えている。<br />　顔文字や絵文字での豊富な飾り付け。子犬のようにあちらこちらへと飛び跳ねる、可笑しくも本筋がどこか分かりづらい内容の連なり。それがクドのメールの特徴だ。<br />　だが、過去の履歴とは一変して、水を打ったように淡々とした短い一文。起伏の無い平坦なそれだからこそ、鈍い真人も、すぐにクドの様子がおかしい事に気づいた。<br />　真人は部屋にいた理樹に一声かけて廊下に出ると、クドの携帯に電話をかける。<br /><br />『……………………もしもし……』<br /><br />「もしもし、クド公か？」<br /><br />『……………ああ……井ノ原さん……』<br /><br />　コール８回。電話に出たクドの声は物憂げに沈んでいた。プライベートな話も打ち明けるほどの親友となっていた真人だが、その時、クドの声質は初めて聴くものだ。<br /><br />「おいおい、変な声出してんじゃねえよ。どうした？　さっきメール確認したけどよ。……何かあったのか？」<br /><br />『…………………』<br /><br />「クド公……？」<br /><br />『……………中庭でお会いできませんか？　電話だとちょっと話しづらいです……』<br /><br />「時間は？」<br /><br />『……………１０………いえ、５分後でお願いします……』<br /><br />「わかった。けどよ、お前―――」<br /><br />　そこで、真人の返事を待たずクドの電話は切れていた。<br />　気落ちしている時でも、常に相手に気を配る。そんな平素のクドとの隔たりに、電話を見つめたまま眉をひそめていた真人だが、妙な胸騒ぎがして居ても経ってもいられなくなる。時刻は２１：５９。着の身着のまま、真人は男子寮を飛び出していた。<br /><br /><br /><br />　＊　＊　＊<br /><br /><br /><br />「……夜分に呼び出したりしてごめんなさい」<br /><br />　２２時を少し回った頃、現れたクドは、そういって真人に深々と頭を垂れた。<br />　自販機前のベンチにどっかり座り込んで待っていた真人は、そんな余所余所しい態度のクドをまじまじと見つめては、落ち着かない気持ちになる。いつもと勝手の違う挙動もそうだが、正対したクドに深い傷を見たからでもある。<br />　つかれきった顔だ。<br />　外灯の光に浮かんだ中庭で、羽織ったマントの重さすら担えないのか、肩は落ち、小さなその身体がいつにも増して萎んでいる。<br /><br />「隣、座っていいですか？」<br /><br />「……お、おお」<br /><br />　クドの言葉で我に還ると、真人は左に寄り、占有していた席を1人ぶん空ける。<br />　ちょこんと座ったクドは、それからしばらく黙っていた。畏まった背中の蔭は、今日の授業中には無かったものだ。明るさを振りまいていたクドが帰宅して４時間と経っていないにも関わらず、この様相の落差は何なのか。<br /><br />「……お母さんから…………」<br /><br />「あん？」<br /><br />「お母さんから手紙が届いたんです」<br /><br />　訝しんでいる真人の無言の問いに答えるように、クドはポツリと呟いた。<br /><br />「ロケットの打ち上げが―――来月に決まったそうです」<br /><br />　そこで真人は、クドの母親が宇宙飛行士であったことを思い出す。<br />　テヴアという国でロケットの打ち上げに向けてクドの母親ががんばっていること。自分も将来、母親を継いでパイロットになりたいという話が残響のように耳にこびり付いている。母親と、それにまつわる宇宙や星座についてを話すときのクドは、いつも目を輝かせて熱弁を振るっているのが常だった。<br />　だからこそ、真人はわからない。吉報である打ち上げの話のそれを、辛そうに報告しているクドの胸の内を、真人は推し量れずにいた。<br /><br />「来月の打ち上げ……。それとクド公の様子が変なのと何か関係があんのか？」<br /><br />　少し驚いたようにクドは顔を上げる。<br /><br />「どうかしたか？」<br /><br />「あ……いえ、何だか井ノ原さんがいつもの井ノ原さんらしくないというか……随分察してくれるなぁと思いまして」<br /><br />　真人は渋面になって、それから天を仰ぐ。<br /><br />「あのなぁ、そんな顔してりゃあ俺だって少しは分かるっつうの！　ていうか、そんな顔しているクド公に言われるようなセリフじゃねえからな！」<br /><br />「……そうですね。これは失言でした」<br /><br />「だから―――んな顔……クド公には似合わねえんだよ。……いつもみたいに笑ってろって。への字面じゃ不幸がやってくんぞ」<br /><br />　力なく笑うクドに、真人はガリガリと頭を掻く。<br />　こういう顔をさせるために話しをしているわけじゃない。来ヶ谷や恭介のような巧みさに欠ける話し方や、不恰好な気の利かせ方がすべて裏目に出てしまっている自分に、真人は無性に腹が立った。<br />　そんな真人の表皮を読み取ったクドは、申し訳なさそうに肩をすくめる。気落ちしているクドには、自分の意志薄弱さが真人を苛立たせているように感じられたのだ。<br /><br />「結局、私のワガママが原因なんです。打ち上げの瞬間、私にも立ち会ってほしいって………手紙でお母さんからテヴアに来ないかと誘われたんです」<br /><br />　「けど」と付け加え、躊躇いがちにクドは言葉を選ぶ。<br /><br />「それに、私はどう答えたらいいのか、わからないんです」<br /><br />「行けばいいじゃねえか。クド公の母ちゃんだってお前が行けば喜ぶに決まってんだろ」<br /><br />「そう…なんですけど……」<br /><br />　拳を握るクドが何を迷っているのか真人には理解できなかった。<br />　母親が自分の晴れの舞台を愛娘に見てもらいたいと望んでいる。それに対する返答なんて一つしかないだろう。宇宙飛行士である母を慕っているクドなら尚更だ。<br />　どうしてそこで考え込むんだよ―――当然のように口にしたそんな言葉は、真人の意思に反してクドの心を深く抉っていることに、彼は気づけるほど大人ではなかった。<br />　友人として、親友として。<br />　真人なりにクドの気持ちを固めてやろうという心遣いの数々は、次第にクドの顔を強張らせていき―――<br /><br />「しばらく留守になっちまっても俺らの結束は変わりゃしねえよ。理樹も鈴もみんな笑って送り出してくれるさ」<br /><br />　二人の名前が出てきた瞬間、とうとうクドの内で何かが決壊した。<br />　哀願と悲壮の混じった瞳がぎょうと真人を見据えると、堰を切ったように涙が零れ出す。<br /><br />「だから、だから嫌なんです！！！　私がテヴアに行ったら―――！」<br /><br />　掻き毟るように真人を掴んだクドは唇を戦慄かせた。<br /><br />「なんで分かってくれないんですか！？　どうしてそんなことを云うんですか！？　私だってお母さんのところに素直に行けたらって思いました……！　でも、取られたくないんです……！　失いたくないんです……！　私だって馬鹿じゃないです……鈴さんに敵わないって事ぐらい知ってます！　相手にすらなっていないって気づいています！　でも！　それでも……どうしようもないじゃないですか……！」<br /><br />　あっけに取られる真人にすがるように頭をぶつけると、ほとんど聞き取れない声量でクドは呟いている。<br /><br />「リキと、離れたくないんです……！」<br /><br />　呪詛にも似たそれに、真人はたたらを踏んだ。クドに向けている仄かな気持ちを見透かされたようで、そしてそれをあっさり切り捨てられたようで、すぐ傍で泣き咽んでいるクドを抱きしめることもできず、真人はわなわなと巨躯を震わせる。<br />　明言こそしていなかったクドだが、言葉の端々に滲む理樹を慕う初心な心象は、そういったことに不得手な真人にも、以前から見て取れていた。時には微笑し、時には顔を赤らめながら。幾重にも織り成す表情の変化は、当時、自分の気持ちを自覚していなかった真人をひどく落ち着かない気持ちにさせたことも憶えている。<br />　それは真人がどれほど求めようと、決してクドから向けられることのなかった瞳だからだろう。一方通行を自覚してからというもの、そのもどかしさと、今の立ち位置では道化を振舞うしかない真人は、自らを振り返っては、幾度も嫉妬と苦悩にうなされる夜を過ごしていた。<br /><br />　直枝理樹のように女性に好まれる造詣でもなければ、勉強もできず、器用でもなく、不恰好で、唐変木で、ただデカイだけの筋肉馬鹿―――<br /><br />　子供の頃、幾度となく揶揄されてきた言葉だ。それは真人自身分かっている。それを変えようとしたところで、今更どうなるわけでもないことを知らない歳でもない。だから気にしないようにしている。見ないようにしている。自分はそれ以上にもそれ以下にもなれない。<br />　自分は決して『直枝理樹』にはなれない。<br />　そう思い知らされてからは、随分と自制してきたつもりだった。がむしゃらに筋トレをしては意識の外に追いやり、馬鹿な考えだと吐き捨てる。<br />　自分が誰かに慕われることなど決して―――未来永劫ありはしない、と。<br />　諦めたはずだった。<br />　綺麗さっぱりに捨て去った物だった。<br />　それなのに、こうしてクドの口から吐露されることで、本心を射抜かれて身悶えている自分がいる。<br /><br />「………………………………」<br /><br />　すり潰した苦い物が、真人の口の中いっぱいに広がった。<br />　自分は告白するより早く、クドの気持ちを改めて聞くことができたのだ。振られた後の異性間の友人同士にありがちな、気まずい関係にならずに済んだことを喜ぶべきなんじゃないかと無理に納得しようとしたが……とてもできるものではなかった。<br /><br />「……すいません。少し気が昂ぶってしまいました。今のは忘れてください」<br /><br />　顔を俯かせたまま袖で涙をぬぐったクドはベンチから腰を上げる。<br /><br />「こういうことは……やっぱり自分ひとりで決めないとダメですよね。わざわざ呼び出したのに、ごめんなさい。でも、少しだけ楽になったように思います。井ノ原さん、ありがとうございました」<br /><br />　陰気を拭うほどではないにしろ、だいぶ険の取れたクドの顔からも、その言葉は嘘でもないのだろう。ぺこりとお辞儀をして、どう答えればいいのかまごついている真人に背中を向け、クドは駆け出し闇に溶けていた。<br />　ぽっかりと刳り貫かれた空洞が、真人の胸に残された。伸びた手が何を求めたのか、求めようとしたのかもわからず、真人はクドの消えた闇の先に視線を投げ続けていた。<br /><br /><br /><br />　＊　＊　＊<br /><br /><br /><br />　この後もクドは学校に残り続けた。<br />　母の手紙なんて初めから無かったように振舞うクドは、以前よりも少しだけ影を含んだ笑顔を浮かべることが多くなった。気端の利く何人かは、ほんの少し眉を寄せ、クドの様子に首をかしげていたが、真相を知る由もない彼らは、一過性のものと判断して誰もそれについて問い質すことはなかった。<br />　唯一真相を知る真人も、平素通りに振舞おうとするクドに何も言えずにいた。<br />　本調子であれば、真人も何かしらの行動を起こしただろうが、あれ以来、クドと会う都度、妙に抑圧された自身のぎこちなさを感じていた。クドとの接触を尻込みするようになっていたのも、恐らくその頃だ。<br />　それが何度も、何日も続いたせいだろうか。抱えたダンボールを捨てようとしている生気の抜けたクドを目撃した時も、真人は声を掛ける事ができなかった。去り際に、何度も何度も焼却炉を振り返ったクドは、子を捨てることに未練を残した母親の目をしていた。<br />　やけばちになっている気配を嗅ぎ取った真人は、クドのいなくなったのを確認して、置き去りにされたダンボールの封を切る。気は咎めたが、いやな予感が真人の背中を押していたのだ。だから、中身が何であるか知ったときも真人は驚かなかった。<br /><br />「…………あいつ」<br /><br />　ダンボールの中にはガラクタがあった。<br />　判らない人間が見ればそう思ってしまう、手製の測り。どこにでも転がっていそうな石ころ。古びた書物は宇宙工学や技術者向けの専門書。アポロ打ち上げ当時の英字新聞の切抜きもあった。<br />　どれもこれも、クドにとってはかけがえのない宝物。それをこうして此処に置き去りにしたのはつまり―――クドなりのケジメということなのだろう。<br />　悲壮な決意の一端を垣間見た真人は自分を責めた。今まで自分の事しか考えれずにいた、情けない自分を張り倒してやりたかった。<br /><br />「こんなんじゃあ……当然だろうが。好きな相手を追い詰めて、ほっぽっちまうような男が誰かに好かれようなんて……おこがましいにも程があるだろうがよぉ……」<br /><br />　握られた拳は、怒りの矛先を求めてゴミ置き場の壁面にめり込んだ。<br /><br />「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお！！！！！！！」<br /><br />　ごみ同然に捨てられればどれだけ楽だろう。この苦しみを、ここにある痛みを。<br />　メトロノームのように規則的に繰り返される自傷行為は、真人の拳を真っ赤に染めている。関係なかった。こんな痛みなんて、こんな苦しみなんて。この程度のモノは、クドのモノと比べればちっぽけの物でしかないのだと知っていたからだ。<br /><br /><br /><br />　それからしばらくして、クドの母親の乗ったロケットが墜落したというニュースが流れ、時を置かず、母親死亡の報がクドに伝えられた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-10-09T21:36:30+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-679.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-679.html</link>
<title>The 9th -01話-</title>
<description> 本作品プロローグからお読みください１、今日も同じ時間を繰り返す　虚構世界の日常は退屈だ。　時間そのものが静止したかのように、体育館裏に落ちた夕闇の影。ほぼ無人の校内に伸びる残光。すべてが末期の患者のようにうな垂れており、しんとした空気は酷く重く重なっている。　活気、活発、活性―――そうした類の躍動とは隔てられた病棟に似た場所でも、どこの世界にでも反発する輩の１人や２人はいるらしい。「…１９８……１９９……
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ 本作品<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-638.html" title="０話">プロローグ</a>からお読みください<br /><br /><br /><br /><br /><i>１、今日も同じ時間を繰り返す</i><br /><br /><br /><br /><br />　虚構世界の日常は退屈だ。<br />　時間そのものが静止したかのように、体育館裏に落ちた夕闇の影。ほぼ無人の校内に伸びる残光。すべてが末期の患者のようにうな垂れており、しんとした空気は酷く重く重なっている。<br />　活気、活発、活性―――そうした類の躍動とは隔てられた病棟に似た場所でも、どこの世界にでも反発する輩の１人や２人はいるらしい。<br /><br />「…１９８……１９９………２００うううぅぅっ！！！」<br /><br />　汗を滴らせ、パンパンに張った上腕筋で最後の一息を振り絞ると、井ノ原真人はそのままどっと倒れ込んだ。首筋にかけて隆と盛り上がった筋肉からは、拍子に籠った熱気が部屋に吹き荒れる。<br />　腕立て２００回、腹筋２００回、背筋２００回の５セット。およそ馬鹿としかいいようのない瞬発力特化型のトレーニング・メニュー。それを終えたことによる充足のような物は、真人に微塵も感じられない。疲労困憊であるにも関わらず、大の字で息を整えるかたわら、柔軟で痙攣している筋繊維をしっかりほぐして、次のメニューをこなす準備を平行している真人の顔には、小休止すら惜しいという焦燥すら垣間見える。<br /><br />「あ～……次は何だ？　走るやつか？　鉄棒で懸垂？　……くっそ、疲れて頭が回んねえ」<br /><br />　ちなみに本日の残りのメニューを羅列すると、校庭の４００ｍトラックを全力で１０週。懸垂５０回を５セット。それから体育館裏に併設されているプレハブ建造のトレーニング・ルームでみっちり１時間。翌日に疲れを残さないよう、柔軟もそれなりに時間を費やして、ようやく真人の１日のトレーニング・メニューが終わりとなる。<br />　誰が見てもオーバーワークなそれを、真人は“こちら”に来てから１度として欠かした事がない。<br />　自分を鍛えるため。強くなるため。筋肉を増強させて肉体美を追及するため。<br />　過酷なトレーニングを行う上で、人は何かしらの「目標」があり「ワケ」がある。真人もそれ相応の鍛える理由があったのだろうが、かつてのトレーニングをするそれらの意味は霧消して、今はただ……罰のように肉体を苛め抜く行為だけが日常に取り残されていた。<br />　そんな真人は、ふと右手を見る。<br />　硬くなった表皮。節くれた短くも太い指。出来損ないのそれを開いては閉じ、真人の瞳はどこか遠くを見据えていた。<br /><br />「………４……いや、もう２ｃｍ長けりゃ………」<br /><br />　のそりと巨躯が動く。「アホか俺は。……いやまぁ、もともとアホだけどよ」ボリボリ頭を掻きながら、真人は台所へと向かう。蛇口から直接水を飲んで一息ついた後、気合を入れるためか、頬を叩いた。<br /><br />「止めだ止め！　うじうじ考えたってどうなるわけでもねえ！」<br /><br />　こういう場合、やることは一つ。<br />　真人は自室を飛び出していた。<br /><br /><br /><br />　＊　＊　＊<br /><br /><br /><br />「相変わらず分かり易い奴だな。思考が行き詰るとすぐ体を動かしに来る」<br /><br />　奇怪な『気勢』とも『奇声』とも取れる声を張り上げて、グラウンドの４００ｍトラックを駈けずり回っている生徒がいる。虚構世界で自主的にそんなことをしている人間など一人くらいなものだ。<br /><br />「あはは～、でも真人君らしいよ？」<br /><br />「……あのな小毬。計画性もなにもない真人が暴走して何日経ったと思ってるんだ？　そのうち潰れるぞ……まったく」<br /><br />　三階ベランダの手すりに頬杖を突き、呆れながらも真人を目で追っていた恭介は、後ろで笑っている小毬に釘を刺す。<br /><br />「気負いすぎなんだよ。何でもかんでも自分のせいにして、苦労背負い込んで。単純明快。猪突猛進。純真無垢。……馬鹿だな。元から馬鹿だとは思っていたが、やっぱり馬鹿だ」<br /><br />「恭介さん」<br /><br />「なんだ小毬」<br /><br />「きょーすけさんも人のことは言えないと思うなぁ」<br /><br />　小毬の忠告をひとしきり熟考した後、恭介は眉根を寄せた。<br /><br />「……どこが？」<br /><br />「その疑問を本気で口にしているところ、とか？」<br /><br />　小首を傾げて人差し指を頬に当て、小毬は何とも心許ない言葉を口にする。顔はどこか上の空で、本気とも冗談とも取れてしまう。付き合いの永い恭介ですら、時々その本意をすくい取れないことがある。小毬がこういう顔をしているときは特にそうだ。<br /><br />「……お前も、相変わらず良く分からないヤツだな」<br /><br />「えへへ～、よくみんなから言われるよぅ」<br /><br />　照れ始める小毬に「いや、褒めてないからな？」と念を押すも、釣られて笑いそうになる口元を引き締めると、再びグラウンドの方に目を向け、ふっと恭介は真顔になる。<br /><br />「しかし……此処も寂しくなったな。今じゃ、俺を含めて全員で７人か」<br /><br />　つられて小毬もグラウンドを見る。<br />　真人が騒がし過ぎて気にも留めていなかったが、休日とはいえ真人以外の人の声や物音、かすかなざわめきに至るまで、何一つ聞こえない。普段であれば喧騒と掛け声に満ち満ちている部活棟も閑古鳥が鳴いている。無風。無音。人の気配も限りなくゼロ。校舎がもう少しうらぶれていれば、『廃校で戯れる３人』という図式が成立しそうなほど……。<br /><br />「……みんな、いっちゃったね」<br /><br />「この世界も永い間、ずっと繰り返してきたのにな。それがそろそろ終わってしまうのかと思うと、案外あっけ無いように思えるんだから不思議なもんだよ」<br /><br />「………」<br /><br />「……小毬？」<br /><br />　訝しんだ恭介が覗くと、世界を見渡す小毬の瞳がうっすら揺れている。ぐずついた雲が雨を予感させる。そんな雰囲気を察した恭介は、小毬の頭上にそっと手を置いた。小毬は温もりを求めるように恭介に少しだけ寄りかかる。<br /><br />「わたし……ちゃんと笑って、りんちゃんに「さよなら」って言えるかなぁ」<br /><br />「言えるさ。小毬だからな」<br /><br />「む～、答えになってないよぅ」<br /><br />「論理がなくても説得力のある言葉なんていくらでもあるだろ。小毬だから俺は信じてる。それだけだ」<br /><br />　妙な間があった。<br /><br />「……えっと…つまり、それって……す、好――」<br /><br />「ばーか」<br /><br />　一度、軽く叩いて、恭介は小毬の髪を撫でる。気恥ずかしそうに身を縮めながらも、撫でられている間、小毬は口元をくすぐったそうに緩ませていた。<br />　言葉がなくてもそれで分かり合えているような独特の雰囲気が二人の間に漂っている。長年連れ添った夫婦のようだと冷やかされ、苦笑したこともあったが、そう評した西園美魚は既に虚構世界を飛び立って久しい。<br /><br />「明日だな」<br /><br />　呟く恭介に首を傾げるが、しばらくして思い当たった小毬は、少しだけ顔をゆがめた。<br /><br />「真人君も言えばよかったのにね。いなくなってからじゃ、遅いのに……」<br /><br />「いなくなって初めて気づくこともあるのさ。あいつの頭じゃそこまでたどり着けない。未だに皆がここにいると思い込んでいるような真人じゃあ……尚更な」<br /><br />「…………真人君、怒るかな？」<br /><br />「殴られることは覚悟してるよ。謙吾にも殴られたからな。誰だってそうするだろ？」<br /><br />「…………」<br /><br />「やられりゃ、俺だってそうするさ」<br /><br />　Refrainが木霊する。<br />　もう、時は戻らない。<br />　未だ走り続けている真人を尻目に、恭介と小毬はそっとベランダを後にした。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-10-03T12:52:42+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-678.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-678.html</link>
<title>たみフル、二作目寄稿</title>
<description> 　オリジナルの方で色々凹んでいたというのもありますが、しまさんに「二作目マダー」とせっつかれて９月中にはもう一作送るよって言ってたのを二週間ほど書けて執筆してました。　題名はコピーキャット。鈴×佐々美モノで百合百合しい仕様と見せかけて微妙に鬼畜。しかも１８禁SSなので良い子の皆はクリックしないように管理人との約束だぞっ？　で、　400字詰め原稿用紙換算で７０～８０枚くらい。　まぁいつも通り長いので、読む
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/Festa_t.jpg" alt="" border="0" width="500" height="100" /></a><br /><br />　オリジナルの方で色々凹んでいたというのもありますが、しまさんに「二作目マダー」とせっつかれて９月中にはもう一作送るよって言ってたのを二週間ほど書けて執筆してました。<br />　題名はコピーキャット。鈴×佐々美モノで百合百合しい仕様と見せかけて微妙に鬼畜。しかも１８禁SSなので良い子の皆はクリックしないように管理人との約束だぞっ？<br /><br />　で、<br /><br />　400字詰め原稿用紙換算で７０～８０枚くらい。<br />　まぁいつも通り長いので、読む際は御注意を。リトバスが久しぶりだったというのもあるけど、心理描写主体のSSに意図的にしたので、会話主体の方が好みの人にとっては面白くないかもしれないです。しかも神海さんとしまさんに煽てられたとはいえ、初の１８禁SSなので期待とかはあんまりされると俺としては困ゆ（´・ω・`）<br /><br />　まぁ出来はともあれ、本作品のお陰で自分のコンディションを大分戻せました。しかも、ちょいちょい休みながらなら、休日は１０時間程度の執筆にも耐えれる生活習慣―――というかスタンスを自分の中で形作れたのは結構でかかったです。（さすがに一本仕上げて、その翌日もテンションが持つかというとそこまでのモノは作れてませんけど）<br />　<br />　そんな訳で、ちょい停滞していたオリジナルの方も、またチマチマ書いていきますのでヨロ。<br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-09-21T20:42:03+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-677.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-677.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔07〕</title>
<description> 07　：　捜索「マリーシアはいるか」　夕飯を詰め込み、ぽつぽつ寝床の準備を始めようかという時刻にマリーシア宅を訪れたのは、ロゥの父親のトゥルーラスカ、ヒナの父親にもう１人。３人とも獣脂を塗布した皮製の合羽を羽織って、それなりの準備でここまで来たのだろうが、全身濡れ鼠で疲労の色が濃く刻まれている。　非常識な時刻の訪問だ。本来のマリーシアなら蹴飛ばして叩き出すところだろうが、３人の切羽詰った表情に厄介事
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>07　：　捜索</i><br /><br /><br /><br />「マリーシアはいるか」<br /><br />　夕飯を詰め込み、ぽつぽつ寝床の準備を始めようかという時刻にマリーシア宅を訪れたのは、ロゥの父親のトゥルーラスカ、ヒナの父親にもう１人。３人とも獣脂を塗布した皮製の合羽を羽織って、それなりの準備でここまで来たのだろうが、全身濡れ鼠で疲労の色が濃く刻まれている。<br />　非常識な時刻の訪問だ。本来のマリーシアなら蹴飛ばして叩き出すところだろうが、３人の切羽詰った表情に厄介事が舞い込んだ事を予感したらしい。<br /><br />「その顔じゃ、居間でお茶を一杯という感じでもなさそうだね」<br /><br />「ああ。夜分遅く申し訳ないがマリーシア、あんたの力を借りたい」<br /><br />「理由はなんだい、トゥル坊」<br /><br />「その呼び名はいい加減……いや、単刀直入に言おう。ロゥとシータがいなくなった」<br /><br />　ピタリと雑務の手を止めて心中穏やかでないヒナを無視してトゥルーラスカが言うには、２日続きの雨天にもかかわらず、止めるのも聞かずロゥ、それからシータが早朝クスの森へ発ったこと。夕刻を過ぎても帰ってこないことに慌てたロゥの両親が、アイネル村の男衆に頭を下げてクスの森を捜索してもらっていること。そこで森に詳しいマリーシアに陣頭指揮を取ってもらいたく、頭を下げに来たということを掻い摘んで説明される。<br />　同い年のヒナがいることから、ひょっとしてマリーシアの処に厄介になっているのでは―――という一縷の望みも込めての訪問だったらしいが、それの希望も砕かれてトゥルーラスカの顔は厳しくなる一方だ。<br />　遠巻きに彼らのやり取りを不安げに聞いていたヒナは、直感的にロゥがフラウテウス川の水源に向かったのではないだろうかと妙な息苦しさを覚えてしまう。飄々と背伸びしている割に、こういう事に関して短絡的な性格のロゥのことだ。出立前、続く長雨の音にヒナの忠告を思い出しただろうが「まぁ大丈夫だろう」という自己解釈を加えても何ら不思議じゃない。<br />　トゥルーラスカの話の断片を拾い上げるだけでも、フラウテウス川はかなり増水しているらしい。蛇川の一部も既に決壊して、二次災害の危険性も増しているという。<br /><br />「あのっ！」<br /><br />　想定外の大声に自分でも驚いていると、３人とマリーシアの視線が一斉にヒナに集まっている。<br /><br />「わ、たし、ロゥが向かった場所。多分、知ってます」<br /><br />「……どこだ」<br /><br />　今まで会話に参加していなかった自分の父親の鋭く深い瞳に射すくめられ、ヒナは言葉に詰まってしまう。口調はどこか気だるげなのに、ロゥが失踪した原因の一端を担っていることを自覚しているヒナには、父親の目が自分を非難しているように見えたのだ。<br />　長年のわだかまりもあってか、ヒナは知らず視線を逸らしてしまう。<br /><br />「きっと、フラウテウス川の……蛇川のほう。そっちの水源が聖トバリウスの採取できる穴場だって、このあいだ教えて―――でも！　ちゃんと言ったの！　雨が続くようなら行っちゃダメだって！」<br /><br />「安心おし、だれもあんたを責めちゃいないよ」<br /><br />　ヒナを慰めるマリーシアに追従する形で、ロゥの父親は静かに頷いている。<br /><br />「責任なら今朝ロゥを止めれなかった俺にもあるさ。いちいち罪の告白をしていたところで何も始まらんよ。……それより、確定するにはまだ早いだろうが、これで捜索範囲をだいぶ狭められるな」<br /><br />「……トゥル坊、男衆は何人駆り出してるんだい？」<br /><br />「アイネルのほぼ全ての成人男性。凡そ４０ってとこだ」<br /><br />　それを聞いたマリーシアは棚の上に雑然と丸めていた羊皮紙を、皺を伸ばすようにテーブルに広げ始める。四方８０ｃｍ。ちょっとした大きさの周辺地図だ。セネカ皇国の一都市―――そしてマリーシアの弟子であるアダルキンがいるというシンハラを隅に収め、およそ２００ｋｍの地名、村、都市、川に主幹道―――それからヒナには判別できない記号類が、戯画化された蛇のような化物に四辺を囲まれて描かれている。<br /><br />「簡単な縮図だけど無いよりましだろう。現在地はなんとなくわかるかい？　右下の４分の１ほとんどを占めているのがクスの森。それをだいたい左右に分断する形で無数の枝状に分かれているのがフラウテウス川だよ」<br /><br />　興味本位で覗きこんだトゥルーラスカとヒナの父親は、その地図を見て明らかに動揺した。かなり精巧な測量地図なのもそうだが、マリーシアがアイネル村の位置のおおよそを指で示しているのを他所に、視線は地図に記載された皇国書院発行を示す印影に釘付けになっている。手製の大まかな地図モドキならトゥルーラスカも所持していたが、これはそんな代物とは雲泥の差だ。<br />　領土拡大を図る近隣諸国にとって詳細な敵国の地図は戦略上有益な情報となり得る。それも国の一機関である紫宝省直轄の皇国書院によって測量された国内地図であれば尚更だ。印刷技術の萌芽が興り市場にも書籍が流通するようになった現在においても、当然このような測量地図は正規品としての出版はありえない。あるとすれば首都に鎮座するセリア皇国図書館かスマラ教会が創設したギュリセスト・アカデミーくらいなもの。しかも、ごくごく限られた人物にしか閲覧の許可は与えられないだろう。<br /><br />「……おい、なんであんたがこんな物を所持している？」<br /><br />「地図の所蔵は国と教会の専売特許ってかい。まさかヨーゼフの息子のあんたまで、あたしが伊達や酔狂で『魔法使い』を標榜しているなんて思っちゃいないだろうね。これでもちゃんとした教会お墨付き、第８６期ギュリセスト・アカデミー主席卒業資格所持者（魔法使い）だよ。図書館の禁書類の閲覧および複製の作成、所持はあたしらの特権の１つさ。勿論この測量地図はオリジナルじゃなく劣化コピー品だけどね」<br /><br />　マリーシアは続けて言う。<br /><br />「シャキっとしな。あんたら此処にあたしの昔話を聞きに来たわけじゃないだろう」<br /><br />「……そうだな。……で？　どうする？　全員を蛇川に向かわせるか？」<br /><br />「いや、ロゥたちが流された可能性も考えてフラウテウス下流の両岸から上流へ向かう捜索班を最低６人振り分けよう。水源には私たちで行き、残りは蛇川捜索の他に、この辺りの支流にも一応配置した方が賢明かね」<br /><br />　地図を指しながらテキパキと予定を組んでいくマリーシアに「フラウテウス川周辺だけでいいのか？」とヒナの父親が口を挟む。<br />　クスの森は広い。ヒナの言葉を信じるにしても、フラウテウス川に全人員を割いて、残りの過半を占める“クスの森”という場を切り捨ててもいいのかと彼は言いたいのだ。<br />　尤もな疑問だが、マリーシアは瑣末なことのように手を払う。<br /><br />「軽率だけどロゥは馬鹿じゃないよ。クスの森で起こる大概の事故なら、あの子なら１人で何とでもする筈さ。２、３日放って置いてもくたばりはしないだろうよ。……けどね、水災害は一分一秒を争う。どんなにあの子が毒蛇の対処に詳しかろうと、“川の蛇”の方は始末に負えやしないよ。優先順位をつけるならまずは蛇川……つまりはそういうことさ」<br /><br />　マリーシアはそれからゆっくりと一同を見回した。<br /><br />「……他に質問は無いかい？　無いならボサッとしてないてとっとと動きなっ」<br /><br />　魔女の激を合図に、トゥルーラスカは即座に背後で待機していた男に指示を飛ばしている。先ほどの内容を捜索隊へ託けるための“早馬”といったところだろう。男はカンテラを掲げ、帳の降りたクスの森へと飛び出していた。<br />　立ち上がるマリーシア。カンテラに収めていた獣脂を固めた蝋を新品に換え、フード付きの外套を携えて仕度を始めている。その後をチョロチョロとついてまわるヒナを無視していたマリーシアも、しばらくすると物言いたげな顔で袖を掴んでくるものだから、やれやれと顔だけ振り向いて釘を刺す。<br /><br />「お前は留守番だよ」<br /><br />「いや、私も行く」<br /><br />「いい子だから聞き分けな。子供が来て２次遭難なんて日には目も当てられないよ」<br /><br />「でもっ―――！」<br /><br />「……責任を感じてるんだろうが、これに関しては誰のせいでもないよ。さっきもトゥル坊が言ってただろう？　追求し出したら、お前にあそこの話した私も悪い。息子の監督不行き届きのトゥル坊も悪い。そして一番に悪いのは忠告を無視して出て行ったロゥ自身さ。だからお前が自分を責める必要はないよ。わかったらおとなしくベッドで寝てな」<br /><br />　ふくれっ面で釈然としていない様子であるが、食い下がるだけの切り返しが浮かばないヒナは悔しそうに唇を噛んでいる。<br />　クスの森に土地勘のあるヒナが、足手まといにはならない事をマリーシアだってわかってはいた。恐らくアイネル村の住民よりも有能だろうし、何よりも忌み子の瞳は夜目も利く。真夜中―――それも雨で視界の利かない悪環境で機動性に優れる彼女を引き止めたのは、最悪、ロゥとシータの死体を引き上げる事になる可能性があるからだ。<br />　それに、アイネル村の男衆がほぼ全て駆りだされているという事はつまり、ヒナに好感情を抱いていない連中もいるということ。個の抜きん出た特性を活かす為に現場をいたずらに混乱させるより、人海戦術による広範な捜索の方に分があるとマリーシアは踏んでいた。<br />　一見冷徹な思考は、そういった理屈を弾き出してはいるけれど、実際はどうなのだろう。自分はただ、この子を危険な目に遭わせたくないだけなのではないか。<br />　そんな感傷がマリーシアの脳裏に浮かんでは消える。奥底で湧き上がるあやふやな感情を誤魔化すようにヒナの頭を撫でると、玄関でマリーシアの到着を今か今かと待っているトゥルーラスカたちと合流しようと歩き出したところ、<br /><br />「……どっちがいい？」<br /><br />　抑揚の欠いた―――けれど確固としたヒナの声が響く。<br /><br />「あん？」<br /><br />「このまま家に残して、後で私が１人でロゥたちを探しに行くのと、私を連れて行くのと……マリー婆はどっちがいい？」<br /><br />　小憎らしいほど純真な目がぶつかってくる。<br />　絶句したのはマリーシアだ。<br /><br />「それであたしを脅しているつもりかい？」<br /><br />「脅しじゃないよ。事実を言っただけ。閉じ込めても、&#25681;まえていても、私が本気になれば誰にも止められないってこと……マリー婆なら一番知っているよね」<br /><br />　カヤンの首飾りに手を掛けたヒナの意図が理解できないマリーシアじゃない。一瞬厳しい瞳を向けるが、対峙したまま一歩も引く気のないヒナの姿勢に―――先に折れたのはマリーシアだ。大仰な溜息を吐いて、それでも逡巡していたマリーシアの耳にトゥルーラスカの催促の声が聞こえてきて「ああ、ああもう！！」とやけっぱちの苛立ち声が上がる。<br /><br />「１分で仕度しな！　それ以上掛かるようなら置いてくよ！」<br /><br />「じゃあ！」<br /><br />　喜色を浮かべるヒナの顔を見て、マリーシアは額に手を当てた。<br />　<br />「その強情さはどこの誰に似たんだいまったく……！」<br /><br />「きっとマリー婆だよ」<br /><br />　可愛らしい憎まれ口を叩いてヒナは背中を向けていた。<br />　一部始終を見ていたトゥルーラスカは複雑そうな顔をしている。<br /><br />「いいんですか？」<br /><br />「ああなったらもう梃子でも動かないよ。説得するだけ時間の無駄さ」<br /><br />　苦虫を噛み潰した顔で、外灯を羽織ったマリーシアはフードを目深に被る。弛んだ目尻を隠すためだ。<br /><br />「…………親馬鹿、かねぇ」<br /><br />「は？」<br /><br />「なんでもない。『親の心子知らず』ってことさ」<br /><br />　意味が分らず首をひねるトゥルーラスカの横で、ヒナの父親はどこか遠い目つきでマリーシアの背中を見つめていた。<br /><br /><br /><br /><br /><br />【追記】<br />・魔法使いについて<br />　博士過程終了者が○○博士と付くようなものとでも思っていただければ。特権もありますがその分、課せられる束縛も多々あります。有能な人材流出を防ぐ意味もあり、特例を除いた国外へ出ることの禁止など（この辺は本編で後述）。アカデミーへの入学審査は狭き門であり、逆に言えば修了と同時に高給職はほぼ確保されているなども面もあり。<br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-09-06T14:15:19+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-649.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-649.html</link>
<title>一次創作小説（作品一覧）</title>
<description> 　　【　】：作品名　〈　〉：内容　※１　小説へは題名、もしくは話数クリックで移動できます≪中・長編≫【忌み子のヒナと魔法使い】連載中・01話、02話、03話、04話、05話、06話、07話new※肋兵器様より掲載許可申請済み【ココア色のひととき】　休止中・１話、２話、３話、４話、５話、６話、７話、８話、９話≪短編≫・【民間伝承叢話】・【ロボットと人の問答】≪中・長編（黒歴史）≫【思い出住処】　１話、２話、３話、４話、５話
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <blockquote><p>　<strong>　【　】</strong>：作品名<br />　<strong>〈　〉</strong>：内容<br /><br />　※１　小説へは題名、もしくは話数クリックで移動できます</p></blockquote><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">≪中・長編≫</span><br /><strong><span style="font-size:large;">【忌み子のヒナと魔法使い】</span></strong><ファンタジー><span style="color:#ff0000">連載中</span><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-669.html" title="01話">01話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-671.html" title="02話">02話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-672.html" title="03話">03話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-673.html" title="04話">04話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-674.html" title="05話">05話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-676.html" title="06話">06話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-677.html" title="07話">07話</a><span style="color:#ff0000">new</span><br /><a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-670.html" title="※肋兵器様より掲載許可申請済み">※肋兵器様より掲載許可申請済み</a><br /><br /><strong><span style="font-size:large;">【ココア色のひととき】</span></strong><ほのぼの・女子高生・図書委員>　<span style="color:#0000ff">休止中</span><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-259.html" title="１話">１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-260.html" title="２話">２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-265.html" title="３話">３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-266.html" title="４話">４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-267.html" title="５話">５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-268.html" title="６話">６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-270.html" title="７話">７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-273.html" title="８話">８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-274.html" title="９話">９話</a><br /><br /><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>≪短編≫</strong></span><br /><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-44.html" title="【民間伝承叢話】">【民間伝承叢話】</a><寓話・少女・老婦><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-42.html" title="【ロボットと人の問答】">【ロボットと人の問答】</a><ＳＦ><br /><br /><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>≪中・長編（黒歴史）≫</strong></span><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>【思い出住処】</strong></span><寓話・少女・老婦><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-59.html" title="１話">１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-68.html" title="２話">２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-70.html" title="３話">３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-75.html" title="４話">４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-78.html" title="５話">５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-79.html" title="６話">６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-81.html" title="７話">７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-91.html" title="８話">８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-95.html" title="終話">終話</a><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>【駄菓子屋梅ノ木変遷記】</strong></span><駄菓子屋・爺婆><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-99.html" title="１話">１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-100.html" title="２話">２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-106.html" title="３話">３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-107.html" title="４話">４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-111.html" title="５話">５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-115.html" title="６話">６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-121.html" title="７話">７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-122.html" title="８話">８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-124.html" title="９話">終話</a><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>【ＲＧＢ】</strong></span><少年・少女>　<span style="color:#0000ff">休止</span><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-131.html" title="１話">１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-133.html" title="２話">２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-264.html" title="３話">３話</a>、<br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>【言の葉に思いを込めて】</strong></span><ファンタジー>　<span style="color:#0000ff">休止</span><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-221.html" title="０１話">０１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-303.html" title="０２話">０２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-305.html" title="０３話">０３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-307.html" title="０４話">０４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-308.html" title="０５話">０５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-310.html" title="０６話">０６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-311.html" title="０７話">０７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-313.html" title="０８話">０８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-315.html" title="０９話">０９話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-319.html" title="１０話">１０話</a><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-320.html" title="１１話">１１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-322.html" title="１２話">１２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-324.html" title="１３話">１３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-326.html" title="１４話">１４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-328.html" title="１５話">１５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-332.html" title="１６話">１６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-335.html" title="１７話">１７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-340.html" title="１８話">１８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-341.html" title="１９話">１９話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-352.html" title="２０話">２０話</a><br />　<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-356.html" title="２１話">２１話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-360.html" title="２２話">２２話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-366.html" title="２３話">２３話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-376.html" title="２４話">２４話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-392.html" title="２５話">２５話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-404.html" title="２６話">２６話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-414.html" title="２７話">２７話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-447.html" title="２８話">２８話</a>、<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-462.html" title="２９話">２９話</a><br /><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-350.html" title="人名・用語解説">人名・用語解説</a><br /><br /><br /><br /><span style="font-size:large;"><strong>≪短編（黒歴史）≫</strong></span><br /><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-48.html" title="【夜明けにひとり】">【夜明けにひとり】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-51.html" title="【夏少女】">【夏少女】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-52.html" title="【欠けない月夜】">【欠けない月夜】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-56.html" title="【湿潤する鏡】">【湿潤する鏡】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-60.html" title="【かわることはできないけれど】">【かわることはできないけれど】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-168.html" title="【彼女は死んだ】">【彼女は死んだ】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-220.html" title="【夢追い人の　見る夢は】">【夢追い人の　見る夢は】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-225.html" title="【鳥さし達の憂鬱】">【鳥さし達の憂鬱】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-248.html" title="【疑問の答えはすとんと落ちる】">【疑問の答えはすとんと落ちる】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-255.html" title="【愚問な疑問は無言で応答】">【愚問な疑問は無言で応答】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-277.html" title="【失恋/短編】">【失恋】</a><br />・【なくしてしまった　そのさきで】<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-282.html" title="前編">前編</a>・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-284.html" title="後編">後編</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-339.html" title="【擦り合う心】">【擦り合う心】</a><br />・<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-343.html" title="【思うに、人はなにかを意識して初めて着飾るということを知るのだと思う】">【思うに、人はなにかを意識して初めて着飾るということを知るのだと思う】</a><br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-09-01T17:02:19+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-676.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-676.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔06〕</title>
<description> 06　：　カウントダウン「ただいま―――って、ヒナ……なにその顔」「……別に」「…………」「…………」　昼食のために家に戻ってきたロゥは、帰宅早々、アップルパイを半分ほど平らげて、それでも黙々と残りを貪ろうとするヒナを前にじりじりと後退（あとじさ）っていた。直径３０ｃｍあろうかというパイ生地が、恐らくただ１人の人物によって半分も消費されたのだ。ギョッとしない方がどうかしている。　テーブルの向かい側では、ヒナの喰い
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>06　：　カウントダウン</i><br /><br /><br /><br /><br />「ただいま―――って、ヒナ……なにその顔」<br /><br />「……別に」<br /><br />「…………」<br /><br />「…………」<br /><br />　昼食のために家に戻ってきたロゥは、帰宅早々、アップルパイを半分ほど平らげて、それでも黙々と残りを貪ろうとするヒナを前にじりじりと後退（あとじさ）っていた。直径３０ｃｍあろうかというパイ生地が、恐らくただ１人の人物によって半分も消費されたのだ。ギョッとしない方がどうかしている。<br />　テーブルの向かい側では、ヒナの喰いっぷりに驚きとも呆れとも取れる表情で頬杖を突いていたジーナが、ロゥとシータに手を振っている。<br /><br />「お帰り、父さんは？」<br /><br />「隣のハイゼルさんと井戸端会議。あと５分もすれば帰ってくるんじゃない？　それより……これは一体全体、何なのさ」<br /><br />　「さあ」と肩をすくめるジーナも、どうしてヒナが不機嫌なのか皆目見当がつかないらしい。<br />　火にくべていた薬缶の音で、昼食の準備を思い起こしたジーナが立ち上がると、残されたロゥとシータは途方に暮れた顔でヒナを見遣る。<br />　ヒナの機嫌が悪いときは大概、暴食という形で現れる。いじめられて気落ちしたり、不当な暴力に怒ったり、泣いたりすると特にそう。量は不機嫌の度合いに比例して増えるので、いまのヒナは相当虫の居所が悪いのだろう。このようなストレス解消に向けた過渡期のヒナとバッタリ出くわした時は、遠くから黙って見守るのが良策なのだろうが、ガツガツとした擬音が聞こえてきそうな勢いで消えていくアップルパイは、当然のことながらヒナだけの物ではない。<br />　このままでは自分の分まで食べられるのではないかと、シータは泣きそうな顔になって指を咥えている。それはロゥだって同じこと。家の住人よりも寛いでいる……というか陰気に溶け込んでいるヒナに対して、言いたいことの１つや２つは勿論あったが、それよりもまず何らかの行動を取らねば食後の楽しみが１つ減るのは確実だった。<br />　ある種の危機感と妹の哀願に背中を押され―――意を決すると、ロゥはヒナの目の前からパイ皿をひょいっと取り上げる。取り返しに来るか、それとも食って掛かられるのか。内心で冷や冷やしていたロゥの危惧に反して、ヒナは椅子に座ったまま、その黒々とした瞳に不満を露わにするだけだ。まるでこちらに非のあるような雰囲気に腰が引けるも、取り返そうとする気配のない“らしくない”ヒナにロゥは首を傾げ、<br /><br />「なぁ、ヒナ」<br /><br />「……なに」<br /><br />「ひょっとしてお前“あの日”か？」<br />　<br />　テーブルが跳ね上がる。男子特有の唐突で失礼な質問に、赤面したヒナが無言でロゥの向こう脛を蹴り上げたのだ。パイ皿を落とすことだけはどうにか回避したロゥも「お……まっ……！？　少しは加減しろよな………」と呻いたきり、激痛に震えて蹲ってしまう。<br /><br />「……最低、ほんっと最低っ。馬鹿じゃないの！？」<br /><br />　つんと顔を逸らして膨れているヒナは、けれど一連のロゥとのやり取りで、険しいながらも表情を幾分取り戻している。痴話喧嘩のようなそれを、ジーナはおたま片手に面白そうに聞いている。<br />　ひとり取り残されたシータはとにかく、兄のロゥが失礼な発言をしたことだけは理解したらしい。くいくいっと悶絶しているロゥの袖を引っ張り、<br /><br />「……お兄ちゃん」<br /><br />「おう」<br /><br />「お兄ちゃんってばかなの？」<br /><br />　純真無垢な顔で急所を突かれたのか、絶対の味方と信じていた妹の裏切りにロゥは渋面になる。<br /><br />「なんだよ、お前までヒナの味方をすんのか」<br /><br />「アンタが悪いからに決まってんでしょ。少しは配慮ってもんをを覚えないとヒナちゃんに嫌われるよ、唐変木」<br /><br />　ジーナの忠告にますます深い皺を眉間に刻み、ロゥは脛をさすりながら舌打ち混じりの愚痴を吐き出した。<br /><br />「ちぇ、俺の味方は誰もいないのかよ」<br /><br />「ここにいる誰が『女の敵』に味方するって言うんだい」<br /><br />「……そうやって母さんはいっつもヒナの肩を持つよな。自分の子供がどっちだか、ちゃんと覚えてる？」<br /><br />「あたしゃ、お前のような馬鹿を生んだ憶えはないよ」<br /><br />　空とぼけたジーナに「ひでぇ」と呟いたロゥは、そこでようやく―――くすりと微笑したヒナを横目に、少しだけ満足そうな顔をする。おもむろにロゥはヒナの隣に座ると、素手でアップルパイを一切れ、口にねじ込んだ。<br /><br />「こら、ロゥ！　昼食前だよっ」<br /><br />「ヒナには食わせてたじゃん」<br /><br />「ヒナちゃんは良いんだよ」<br /><br />　牽制球を投げると屁理屈以前の論理でロゥは完封されてしまう。そこには強権を持つ者の、有無を言わせぬ圧力が言外に含まれていたのは言うまでもない。口じゃ敵わないと悟ったロゥは、ひとまずジーナとの会話を切り上げてヒナに話題を振る。<br /><br />「そういやヒナ……俺、今んとこ１６個取ったぞ」<br /><br />　そこはかとなく滲む優越感の空気。けれど、ロゥの切り出した主語が何かを捉えきれず、ヒナが曖昧な返事でへどもどしていると「聖トバリウスをだよ」とロゥが補足する。ようやく合点がいってヒナは「ああ」と肯いた。<br />　この間、ナイフ購入の軍資金にすると息巻いていたことを思い出したのだ。<br />　ロゥの収穫した聖トバリウスの個体の大きさがどれほどかは知らないが、このまま頑張れば梅雨の内に目標額である銀貨２枚を稼ぐことはさして難しくはないだろう。どれだけ小売商に叩かれたとしても、ロゥの収穫量は現時点で銀貨１枚は優に超えていると概算できるからだ。<br /><br />「それなら私も結構取ったよ」<br /><br />「いくつさ」<br /><br />「４０くらい」<br /><br />　さらっと告げられた数に、一瞬、ロゥは黙り込む。<br /><br />「ちょ、ちょっとまて。何、お前そんなに見つけてんの？」<br /><br />　自分の方が多いと高を括っていたせいか、うろたえるロゥの言葉に、ヒナは心持ち胸を張り、自尊心をくすぐられて自然と笑みを深めている。<br /><br />「なんなら、少しあげよっか？」<br /><br />　収穫量が倍以上とあって可哀想になったのか、寛大な御様子のヒナはそんな提案をしてみるも「いらない。ヒナに貰ったら意味ないもん」とつれない返事が返ってくる。<br /><br />「何よそれ」<br /><br />「秘密。そのうち分るよ。それより、そういう太っ腹なところを見せるんなら物とかじゃなくて有益な情報を頼むよ。じょ・う・ほ・う。たとえば聖トバリウスの生えてそうな場所とかさあ。あらかた毎年行くトコは大体取り尽しちゃってさ。他の目ぼしいところも探してみたけど、ことごとくハズレで最近全然取れてないんだ。どっかない？　「ひょっとしたら」って程度の些細なのでも構わないから」<br /><br />　シータの取り分であるパイを皿に切り分けつつ、存外、真摯な顔でロゥは訊いてくる。<br />　ちょっと顎に手を当て、ヒナはクスの森を思い浮かべてみる。容易に思いつく所は既にヒナが摘み終えた場所だし、梅雨を半ばも過ぎたこの時期では、半端な場所は他の村人が踏み荒らしていると考えるのが妥当だろう。<br />　となると―――<br /><br />「一応、あるにはあるけど……」<br /><br />「どこっ！？」<br /><br />　身を乗り出してくるロゥにしどろもどろになりつつ「マリー婆には止められてるんだけど」と但し書きを添えてから、ある穴場を教えていた。<br /><br />「アイネル村のすぐ傍を流れているフラウテウス川はわかるよね。この本流に合流する左支流を常に選んで上流へ昇っていくと、フラウテウス川の水源の１つにたどり着くことができるの」<br /><br />「そこが採取場？」<br /><br />「うん。聖トバリウスって水質もそうだけど、流れの遅いところじゃないと根を張れないじゃない？　そこは他の水源と違って直径５ｍくらいの湖を一度介してから沢を形成しているんだけど……マリー婆が言うには、その湖は生育に適している環境なんだって。だから気象条件が整った年は、聖トバリウスの群生が湖一面に咲き乱れるの」<br /><br />「……ひょっとして、２年前の聖トバリウスの群生をヒナとマリーシアが見つけたって言うのも……」<br /><br />　ヒナはこっくりと肯く。<br /><br />「朝早くに出れば日が暮れる前には帰ってこれるから、距離的にも問題はないんだけど……」<br /><br />「すげぇ穴場じゃん！」<br /><br />　半ば腰を上げているロゥは喜色満面だ。そこへ行けば聖トバリウスの群生が約束されているような目をしており、手綱を取らねば椅子を蹴倒さんばかりの勢いである。今年はマリーシアから注意されている場所だけに、ジーナに聞かれたり、隣室でヨーゼフの容態を診ているマリーシアの耳に入ったのではないかとハラハラするヒナは、とにかくロゥを落ち着かせると顔を寄せて、ぐっと声を落とす。<br /><br />「『雨が続けば蛇が猛る』って言えばわかる？」<br /><br />「ヒナの話していた“支流”って、まさか蛇川のこと？」<br /><br />　アイネル村に住む住人なら誰でも知っている言い回しだけに、ぴんと来たロゥはフラウテウス川の支流の１つである小川の俗名を口にする。<br />　もともと正式な名称すらない唯の川だが、急峻に曲がりくねった川の姿は蛇行する蛇のそれを髣髴とさせることから、いつの頃からかアイネル村の住民が勝手に名付けたものである。わざわざ名前をつけて他の支流と区別するのは、頻繁に水害を起こしている曰くつきの厄場だからだ。<br />　川幅５ｍ。水位も深いところで大人の腰が隠れる程度のそれも、長雨によって増水した場合、蛇行する自身の体躯が水を堰き止める形となってしまい、溜め込まれた水は結果として水位と水流を加速的に増大させ、周囲の全てを丸呑みにするのだ。<br />　数年前にはここで大人が1人亡くなっている。<br /><br />「そういえば親父も、今年の蛇川は増水していて危ないから近寄るなって言ってたな。……なるほど。逆を言えば今年は誰も行ってないってことだから、聖トバリウスが手付かずの可能性も高い、と」<br /><br />「マリー婆は行っちゃダメとは云ってないの。ただ、降雨量が多い日が２日以上続くようなら危険だから止めておけって」<br /><br />　不安げなヒナの陰を払拭するように、ロゥはニヤリと笑う。<br /><br />「つまり、それ以外なら問題ないってことだろ？　穴場である事は間違いないんだからさ。明日は仕事があるけど、明後日なら何とでもなるし。晴れたら行ってみるよ。ヒナ、ありがとな」<br /><br />　素直に感謝されて、先刻のロゥの失礼な発言とはまた違った理由でヒナは顔を赤くする。それに気づかず「それにしても、何でこんな場所を教えてくれる気になったの？　ダメ元で聞いといてなんだけどさ」とあっけらかんとロゥは尋ねていた。<br />　どう答えたものか、ヒナはちょっと困ったように目を伏せている。それから意を決してがばっと顔を上げるも、ロゥを真正面から捉えた目は再び下方に落ちていく。<br /><br />「……さっき、いろいろ気を遣ってくれてたでしょ？　ジーナも気づいて話を合わせていたみたいだけど、嬉しかったから。……だから、そのお礼」<br /><br />「ふうん」<br /><br />　気落ちしているヒナが元気になれば気を配ったのは確かだが、見透かされているとは露ほども思っていなかったロゥは、それを誤魔化すようになんでもない風を装っている。<br />　ジーナの目を盗んでアップルパイを食べるシータの世話を焼きながら、<br /><br />「……なぁ、ヒナの誕生日って３日後なんだよな」<br /><br />「う？　うん、そうだけど？」<br /><br />　それがどうかしたのかとヒナが不思議そうにしていると、ロゥは「聞いてみただけ」と素っ気ない返事をつぶやいて、話は尻切れに終わっていた。<br /><br /><br /><br />　それがロゥとシータが行方不明になる、ちょうど２日前のこと。<br />　激しい雨が前日から続いたその日。ロゥの父親とヒナの父親の２人がマリーシア宅を訪れたその日。そして、ヒナの誕生日の前日となるその日が、アイネル村で続いたヒナの日常の最終日になった。<br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-08-29T19:37:59+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-675.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-675.html</link>
<title>８月購入物品＋α</title>
<description> Under the Rose (1) 冬の物語    バースコミックスデラックス(2003/10/24)船戸 明里商品詳細を見る　エマのダーク版と言えば話が早い。　とにもかくにも主要キャラの野郎どもの内面が底知れなくて、ものすげー陰惨。どろどろグチョグチョで最新刊はもう目も当てられません（褒め言葉　ただ、話が２巻からメインシナリオという感じなので、１巻だけが微妙に独立していてかなり浮いた感じになっているのが惜しい。灰汁が強いので初め
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344803167/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51jVSe%2BVE8L._SL160_.jpg" alt="Under the Rose (1) 冬の物語    バースコミックスデラックス" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4344803167/fc2blog-22" target="_blank">Under the Rose (1) 冬の物語    バースコミックスデラックス</a><br />(2003/10/24)<br />船戸 明里<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344803167/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　エマのダーク版と言えば話が早い。<br />　とにもかくにも主要キャラの野郎どもの内面が底知れなくて、ものすげー陰惨。どろどろグチョグチョで最新刊はもう目も当てられません（褒め言葉<br />　ただ、話が２巻からメインシナリオという感じなので、１巻だけが微妙に独立していてかなり浮いた感じになっているのが惜しい。灰汁が強いので初めは苦しいけれど、そこを抜けるともう底なし沼に足を踏み入れたも同然に、この世界観に脳髄まで浸かる事請け合い。<br /><br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/459218825X/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/5196CXGR70L._SL160_.jpg" alt="花の名前 1 (1)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/459218825X/fc2blog-22" target="_blank">花の名前 1 (1)</a><br />(2005/06/04)<br />斎藤 けん<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/459218825X/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br /><br />　一緒に住んでいた祖父が病気で倒れて、海外赴任していた両親がその知らせを受けて戻ってくるものの、直後、不慮の事故で死亡。高校生のヒロインは親族の家から家へとたらい回しにされた後、何故かイケメンで文学小説家の青年（叔父）と同棲生活をするという超王道少女漫画（笑<br />　だが面白い。<br />　「一話読みきりのつもりが人気があったので急遽連載しました」といういかにもな感じなものの、ヒロインがエエんだわ、これが。普段はニコニコしててトロいのに、いざとなると芯の強い娘なのがもう管理人の琴線にピンポイントだねっ！<br />　フルバもそうだったけれど、やっぱり自分はこういうキャラ好きなんだなぁと改めて実感させられた作品。こういう恋愛モノは少女漫画に限る。<br /><br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022670916/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51mCuOvUk3L._SL160_.jpg" alt="観用少女 1 新版 (ソノラマコミック文庫 か 38-1)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4022670916/fc2blog-22" target="_blank">観用少女 1 新版 (ソノラマコミック文庫 か 38-1)</a><br />(2008/01)<br />川原 由美子<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4022670916/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　<br />　１話に我慢が強いられるものの、以降の一話完結の話は総じて良作、傑作と粒揃い。<br />　法外の値段で取引される「生きた人形」プランツ・ドールを巡る悲喜交々のお話。元祖ローゼンメイデンというか、ロリなお人形さんを愛でるだけのお話―――というと白い目で見られそうだが、少女漫画なので内容はそういうわけでもない。あしからず。<br />　総じてハッピーエンドが多く、個人的には“王冠（ティアラ）”の回が秀逸。笑って主人にくっ付いているだけのドールが徐々に憂いを帯びてくる話の展開が個人的にストライクっ。<br />　短編漫画に飢えていた時期だったので、なかなかに思い入れの深い作品。<br /><br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309409512/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/510lu4TiH6L._SL160_.jpg" alt="新学期 (河出文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4309409512/fc2blog-22" target="_blank">新学期 (河出文庫)</a><br />(2009/03/04)<br />長野 まゆみ<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4309409512/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　<br />　学生時代は何が面白いのか分らぬまま、河出文庫、集英社文庫をとりあえずフルコンプして今日に至る作家。BLを文学小説でしたためて来る女流作家というのが一番適切な表現のような気がしますが、露骨なBLは『鳩の栖』の短編、長編くらいなものだし、普通の恋愛モノ（個人的には『幕間』が好き）も書いているから一概にこういうのはアンフェアかも。でもまぁ、基本は二次性徴期を前にした子供のアンニュイな話に“そういうの”を匂わせてくるのが大半とだけ言っておきます。<br />　ともあれ、上記の内容を含有した作品だけに固定ファンが付くのがうなずける作家なのだが、BLという要素だけで、うん十年執筆して小説家として大成しているだけでも長野まゆみという人物が如何にカリスマを備えているかが窺えるというものである。<br />　一体何が凄いのかよく分ってなかった学生時代の自分も、最近読み返してその独自なまでにすさまじい文章美に愕然としたわ(;`Д)<br />　ある種の『美』を文章に意図して組み込むことの出来る作家というのは男女比＝１：９という気がしますが、長野まゆみはその中でも別格。いい意味で少女漫画が構築しようとする“永遠の少年達”の世界観を文章で体現しちゃった人なので、そりゃあ女性ファンもつくわと齢２８にしてようやく納得しましたわ。<br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043878028/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Q3EFBgOAL._SL160_.jpg" alt="夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4043878028/fc2blog-22" target="_blank">夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫)</a><br />(2008/12/25)<br />森見 登美彦<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4043878028/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br /><br />　うわぁ、素敵馬鹿だこの人ｗ　<br />　時代は平成と思われる描写があるのに、登場人物、小道具、そして文章そのものまでを昭和臭でラミネートした奇天烈な作品。一人称の癖にヒロインと主人公視点がころころ変わるのが不満点ながら、一貫した一大絵巻物風の独特なこの世界観は好きな人はホント好きになる。過剰なまでにこの本をプッシュしていた時期がありましたけど、あれで「正直ないわ」と思って手に取るのが大分遅れたなぁ……（しみじみ<br /><br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167502097/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51hfSwWl4mL._SL160_.jpg" alt="意味がなければスイングはない (文春文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4167502097/fc2blog-22" target="_blank">意味がなければスイングはない (文春文庫)</a><br />(2008/12/04)<br />村上 春樹<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4167502097/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br /><br />　村上春樹は翻訳よりも物語よりもエッセイにこそ華がある。<br />　美人の代名詞に往年のアイドルの名を文章に列ねる遠藤周作が如く金太郎飴な主人公。そしてあまりにもオンリーワンな主人公のファッションセンスに辟易しながらも補って余りある村上春樹の物書きとしての巧さは、こういった趣味全開の本にこそあると個人的には思っています。<br />　村上春樹嫌いな人でも、この手の本は一度読んで欲しいですね。「小説家の村上春樹は嫌いだけど、エッセイストの村上春樹は好き」っていう人は意外に多いのです。<br /><br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001F51B02/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51Mjdem6V7L._SL160_.jpg" alt="ロストオデッセイ Xbox 360 プラチナコレクション" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/B001F51B02/fc2blog-22" target="_blank">ロストオデッセイ Xbox 360 プラチナコレクション</a><br />(2008/11/06)<br />Xbox 360<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001F51B02/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　物語は面白いけれど、戦闘が作業過ぎる！！ヽ(;´Д`)ノ<br />　ラストレムナントプレイした後だと１戦闘を２時間くらいやっても全然飽きなかったのが不思議なくらい戦闘がつまらないorz<br />　いや、戦闘以外はホントに面白いのよ。DISC1の終盤でボロ泣きしたよ？　したともさ！<br />　声優は棒だけど各キャラはちゃんといい味出してるし掛け合いが面白いしですげー楽しいんだけど戦闘だけは頂けない。無駄に処理が重いのも相まってストレスの溜まる仕様になっているのは本当にもったいないよなぁ……<br />　他にも色々読んだけど、目ぼしいのはこの位かな？<br /><br /><br />その他<br /><br />【同人】<br />・うみねこ散<br />・リトバス系数冊<br /><br />【映画】<br />・サマーウォーズ<br />・エヴァ破<br /><br />　この辺は暇があったらレビューとか予定。<br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-08-24T23:16:45+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-674.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-674.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔05〕</title>
<description> 05　：　隔てられた時間　クスの森に居を構えるマリーシア宅が『魔女の住処』というのなら、主街道から外れたアイネル村は『陸の孤島』と呼ぶのが相応しい。聖トバリウスが他所より多く収穫できる環境にある事を除けば特産と呼べるものも無く、１００人に満たない村人が開拓した猫の額ほどの土地にどうにかしがみついて生活しているといった風体だ。　娯楽といえば月に一度。来るか来ないかの旅商人による誇張を含んだ異国での話や
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>05　：　隔てられた時間</i><br /><br /><br />　クスの森に居を構えるマリーシア宅が『魔女の住処』というのなら、主街道から外れたアイネル村は『陸の孤島』と呼ぶのが相応しい。聖トバリウスが他所より多く収穫できる環境にある事を除けば特産と呼べるものも無く、１００人に満たない村人が開拓した猫の額ほどの土地にどうにかしがみついて生活しているといった風体だ。<br />　娯楽といえば月に一度。来るか来ないかの旅商人による誇張を含んだ異国での話や、皇国内の時事について男達は耳を傾け、女子供は商人が背負ってきた嗜好品や菓子類に目を輝かせる慎ましさ。冠婚葬祭は村ぐるみで行われ、他人同士といえどアイネル村は一種、家族としての集合体の側面も持ち合わせており、“内”にいる限り、貧しくはあれど一定の規律の範囲内であれば羽目を外すことも許されたし、困ったときなどは相互扶助をする下地も整っていた。<br />　ただ、それは逆を言えば異物に対して村全体が一致団結した過剰な反応を示す場合もあるということだ。<br />　忌み子として生まれたヒナは、この閉鎖的な『家族』の中では異物として認識されたが、マリーシアとヨーゼフ、そして数年前に他界したフラウガの尽力もあって、緩衝材である『魔女の住処』に預けられることで、十余年という月日をアイネル村から付かず離れず均衡を保ってくることができた。それによって、少なくともアイネル村はヒナを家族としては迎え入れなくても、隣人としてなら付き合えるだけの寛容さと向き合えるくらいにはなっていた。<br />　もちろん、それは全員というわけではない。『忌み子』という存在は常に災厄と結びつく。近寄っただけでも疫病にかかるのではないかと恐れ慄く男もいれば、「自分も忌み子を産んでしまうのでは」という不安から極力避けようとする女もいたりと様々である。<br />　だからヒナを嫌ったり、拒む人間はマリーシアがアイネル村を定期的に訪れる日には、決まって喪に伏したように家の中で魔女と災厄が通り過ぎるのを息を殺して待つのである。<br />　暖かく迎えてくれる住人の輪の外には、必ずそういった視線がヒナに付きまとう。幼少の頃はフードを目深に被るなどして緑髪と黒い目を極力隠すようにしていたが、そうした配慮はむしろ彼らをより一層怯えさせる事に気づいてから、マリーシアはヒナに普通の村娘の格好をさせることを心がけるようになっていた。先日の山菜取りの重装備とは違って、マリーシアに連れられてアイネル村を訪れていた今日のヒナは、麻の生成りのチュニックをまとっている。袖口を朱色の刺繍で飾った精一杯のお洒落をして、胸元には先日、マリーシアから貰った首飾りが鈍い光を放っていた。<br /><br /><br /><br />　＊＊＊<br /><br /><br /><br />　平日のアイネル村は人通りが少ない。ヒナが訪問しているからという理由からではなく、村人の大半が畑仕事に駆り出されているからだ。ヒナぐらいの歳の男の子なら一人前の扱いをされる事もざらだ。雑務から作物の生育までを任され、日が暮れる頃にようやく帰路に着くという具合である。だからマリーシアはこうした時間帯を狙ってヨーゼフ宅を訪れる。人通りの多い中で、反発している村人に要らぬ警戒心芽生えさせないようにする為だ。<br /><br />「なんだいヨーゼフ、まだくたばってなかったのかい？　案外しぶといジジイだね」<br /><br />「抜かせ妖怪ババア。貴様にだけは言われたくないわ」<br /><br />　寝室に通されたマリーシアは、毎度のやり取りをヨーゼフと交わして「ふん」とばかりに鼻を鳴らす。マリーシアの口が悪いのは今更だが、ベッドで寝込むことが増えたヨーゼフも、ロゥとシータという孫ができてから大分変わったらしい。孫がいるときは公好爺。いないときはなかなかどうして、フテブテしい態度を獲得している。「昔はもっとへっぴり腰な男だったのに、孫が出来た途端、生意気になりやがって」と手玉に取れなくなった最近の好敵手に毒づいては、それでも不思議とマリーシアの目は緩く微笑んでいる。<br /><br />「ま、私の薬がなけりゃ、ひと月と経たずにフラウガとご対面だよ。ジーナ、この爺の介護が負担になったらいつでもいいな。ぽっくり逝かせる薬なんざいくらでもあるからサ」<br /><br />　平日は何かと家事で忙しいロゥの母親のジーナは、魔女の誘惑に快笑しつつ「そいつは助かるわ」などと適当に相槌を打つと、落ち着かない様子できょろきょろとしているヒナに気づいた。<br /><br />「ヒナちゃん、ごめんね。ロゥは畑に行ってるし、シータも兄ちゃんにベッタリ付いて行っちゃったんだよ」<br /><br />「あ、いえ……」<br /><br />「お昼には帰ってくるから、それまで何か食べてよっか。ちょうど焼きたてのアップルパイがあるんだけど、どう？」<br /><br />　訪問前から顔の固かったヒナも食い意地には勝てないらしく、無言で肯くとジーナと共に寝室を後にする。いつもなら食べ物で破顔するのに、さっぱりつれない様子のヒナにヨーゼフは白毛の混じった眉を寄せた。<br /><br />「今日は珍しく畏まっているな」<br /><br />「数日前からあの調子さ。少しばかり面倒なトコにも寄ってきたからね。頭の整理でいっぱいいっぱいだろうよ」<br /><br />「寄る所？　珍しいな。どこぞで病人でも出たのか」<br /><br />「ヒナの父親の所だよ。３日後の誕生日は向こうさんの用事で難しいっていうから、アンタの診察ついでに立ち寄ってきた」<br /><br />「…………いつも通りか」<br /><br />「聞くだけ野暮ってもんさ」<br /><br />　「そうか」とため息混じりにヨーゼフは息を吐く。<br />　ヒナの父親は木訥としてまじめな男と評判だったが、ヒナの出産で妻を亡くしてからは随分と変わってしまった。仕事に熱心なのは昔のままだが、一気に老け込んだ瞳は現実と隔てた場所に焦点がズレてしまい、十余年経た今でも再婚もせず１人で枯れた生活を送っている。<br />　ヒナとの関係もあまり良好とはいえない。連れて行っても無愛想なもので、一言の話もすることなく帰ることも侭あったが、ヒナの誕生日には、近隣から貰ったり、購入したと覚しき菓子類の用意をして出迎えてはくれるので、彼なりに前進しようとする気概は垣間見える。<br />　成長とともに亡き妻の面影を強く宿したヒナの容貌に、何かしら感じ入るものがあるのだろう。忌み子というファクターも彼にとっては些末な事でしかないことをマリーシアも見ていて何となく察していたが、最愛の妻を―――不慮の事故とはいえ、殺した加害者であるという事実が、やはりというかヒナとの壁になっているらしい。<br /><br />「向き合おうとする努力は買うよ。けれど、かれこれ十余年―――」<br /><br />「距離は一向に縮まらん、か。じゃが、マリー婆にとってはそっちの方が好都合じゃないのか？」<br /><br />「……どういう意味だい」<br /><br />　平静を装いつつも、いつになく険しくなったマリーシアの目に、ヨーゼフは飄々とした態度のまま、<br /><br />「今更ヒナを返せるのかと聞いているんだよ。娘同然に育ててきたアンタが『鳶に油揚げ』じゃないが、父親に「ヒナを養うから返してくれ」と言われて平静でいられるか……ワシにははなはだ疑問だね。それとさっき“向き合おうとする努力”とか言っていたが、それが必要なのはマリーシア……あんたの方じゃないのか？」<br /><br />　子のいないマリーシアが、どれだけ愛情をもってヒナを育ててきたかをヨーゼフは知っている。自分にも孫が出来て、目に入れても痛くないほど愛してきたからこそ、彼女も同様に「手放す」という選択肢に目を背けている様子がありありと窺えた。<br />　どうせそういった選択肢が来るよりも先に寿命が尽きるだろうと達観しているのだろうが、それなら尚のこと、自分が死んだ後のことも考えて二手三手とヒナの父親の件も含めて早急に解決するのが本来のマリーシアというものだ。自らは介入せず、傍観者を気取って父親と娘の２人だけに問題を解かせようとしている時点で本来の自分を失っている事に―――恐らくマリーシア本人気づいてすらいないだろう。そうでなければ、こんな父娘の件なんて数年でカタがついていたはずなのだ。<br /><br />「向き合える度量があれば、端からあんな家にいやしないよ……」<br /><br />「なんだって？」<br /><br />「なんでもないよ、五月蝿いジジイだね。それよりヨーゼフ、他人様の事情より我が身を気に掛けな」<br /><br />「？」<br /><br />「また血圧が下がってる。あんたの家系は心臓の弱いのが多いからね。あまり負荷になるようなことはもうしない方が賢明とだけ忠告しておくよ。薬―――増やしておくから毎食後に飲みな。分量はジーナに伝えておく」<br /><br />　ヨーゼフの首筋から手を離してマリーシアはペンを取った。ここ数年のヨーゼフの体調を書き綴った手帳には、悪化の一途をたどるヨーゼフの容態が見て取れる。多かれ少なかれ、この年になればそんなものだと納得したつもりでも、死が間近になればなるほど、その意思は面映くなるほど綻びが生じてしまう。マリーシアから病状を聞くようになってからは特にそうだ。<br />　互いの傷口を抉るようなやり取りに、自然２人は沈黙する。しばらくはマリーシアの筆記音だけが寝室に響き、耐えれなくなったヨーゼフは小さく息を吐いていた。<br /><br />「年はとりたくないものだな……」<br /><br />「誰だってそうさ。例外は子供ぐらいだろうよ」<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-08-16T15:28:54+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-673.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-673.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔04〕</title>
<description> 04　：　月からの光とともに「家ん中で辛気臭いのはこのマリー婆だけで十分だよ。……まったく、女々しいったらありゃしない。あのくらいの悪口でへこたれてどうするんだい」「どうせ私は女々しいもん……」　萎れたヒナの返答に、「やれやれ、またいつものウジウジが始まった」と大仰な身振りで溜息を吐いたマリーシアは、自宅で休暇中の暖炉の灰をシャベルで豪快に掬うと、ワラビを寝かせた大鍋に投げ入れた。　クスの森の出来事で大
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>04　：　月からの光とともに</i><br /><br /><br /><br /><br /><br />「家ん中で辛気臭いのはこのマリー婆だけで十分だよ。……まったく、女々しいったらありゃしない。あのくらいの悪口でへこたれてどうするんだい」<br /><br />「どうせ私は女々しいもん……」<br /><br />　萎れたヒナの返答に、「やれやれ、またいつものウジウジが始まった」と大仰な身振りで溜息を吐いたマリーシアは、自宅で休暇中の暖炉の灰をシャベルで豪快に掬うと、ワラビを寝かせた大鍋に投げ入れた。<br />　クスの森の出来事で大方こうなるだろうと予想していたマリーシアも、ヒナの陰気に当てられて、ただでさえ多い皺の数を増やしている。へそを曲げたヒナの機嫌をどう戻したものかと暗中模索する合間、灰が均一になるよう鍋を軽く攪拌すると、火にくべて灰汁抜きの為の煮沸を行っている。<br /><br />「しかし、蒸すね」<br /><br />　窓を開けているとはいえ、煮込んでいる山菜の量は半端なものではない。ただでさえ蒸し暑いこの時期に、もうもうと立ち込める湯気のダブルパンチが、全身の水分を一滴残さず搾り出そうと天井でぐるりと渦を巻いている。<br />　この悪環境にヒナも文句をいう気力も無いのだろう。不満は口を尖らせるだけに留め、天日干しまで終えたワラビの束を縛る作業を黙々とこなしていた。細い藁紐を器用に操り、一定量を束ねると、ぽんぽん籠へと入れていく。毎年恒例の行事となった作業なのでヒナも手馴れたものだ。束ねる分量配分が若干雑であることを抜かせば、平素のヒナに戻ったように見えなくも無い。が、ヒナが未だクスの森での出来事を引き摺っている気配を察知して、歳とともに多くなった小言がマリーシアの口から景気良く飛び出した。<br /><br />「いいかい。あのくらいの男なんてのはどいつもこいつも莫迦なんだよ。くだらない事で騒いだり、好きな女を虐めることが愛情表現だと勘違いしているような厄介な生き物なのさ。だからお前みたいにすぐ泣いたり、ウジウジするがの一番不味い。あの手合いはそういう態度にすぐ増長するから、軽くあしらうなり無視するなり毅然と振舞いなって前々から云っているじゃないか。そんな風にいつまでも“泣き虫ヒナ”のままじゃあ、私もオチオチ死ねやしないよ」<br /><br />　おたまを軽く一振り。火を止めて大鍋を冷ます間、片手間に夕飯を拵えていたマリーシアは、ヒナの尖った唇が先刻よりも深みを増していることに気づいて呆れた顔になる。<br /><br />「その蛸みたいな顔を止めな。可愛い顔が台無しだよ」<br /><br />「……『かわいい』っていうのはロゥの妹のシータみたいな子の事をいうんだもん。私は忌み子だから気持ち悪いんだよ。みんなそういってる」<br /><br />「あんたねぇ……」<br /><br />　マリーシアは拳に「はぁっ」と息を吐き掛けると、身構えている我儘娘の頭にゲンコツを喰らわせた。ゴツンという痛そうな音にもヒナは顔一つ変えず、けれど、目じりからぽろっと涙が零れ落ちている。<br /><br />「自分の事を卑下しない。他人を過度に羨まない、怨まない。―――嫉妬や悪意に飲まれたら人間おしまいだよ。特に、お前はそこを注意しなくちゃいけない。誤解や偏見の矢面に立たされることが常のお前だからこそ、だよ」<br /><br />　口をへの字にして黙っていたヒナは、釈然としない顔をくしゃくしゃにした。<br /><br />「私はダメであの子達はいいの？　何を言っても許されるの？　冗談だから？　悪意がないから？　……冗談でも、悪意がなくても、私は痛いんだよ」<br /><br />「そう、傷つけられたら痛いんだよ。だからお前くらいは大人になれって言ってるのさ。その歳で誰よりも力を持っているお前は、だからこそ誰よりも痛みを知る人間でなくちゃいけない。あのガキどもみたく言霊や力を無闇に振りかざす軽率さは、あたしらには許されちゃいないのさ。……『持つものの義務』とでも言えばいいのかね。喩えそれが人を救う為でも、使っちまったらもう人として視てはもらえないのさ。哀しいことにね」<br /><br />　幾分、自虐を込めた哂いを浮かべるマリーシアを、じっと見つめて涙混じりにヒナは問う。<br /><br />「……マリー婆がいっつもそう言いうのは、私が忌み子で、化け物で、お母さんを殺した人殺しだから？　だから私はこれからもずっとこうして耐えなくちゃいけないの？　もうヤダよ、こんなの……」<br /><br />　悄然としたヒナの背中は、まるで老成した女のようだ。重い荷を背負い続けた背は固く折れ曲がり、小さな身体に凝縮した灰汁がどれだけ灰を撒いても抜け落ちない。普通にしていれば唯の少女でしかないというのに、人外の力を秘めた緑の髪と、夜を見通す禍々とした黒い眼（まなこ）が普通である事を許さないのだ。<br />　昔の自分と、そんなヒナを重ね合わせてマリーシアは内心で溜息をつく。放棄できない荷を背負わされた不憫さと、自分よりも険しい道を歩むことになるだろう将来まで、自分が付き添ってやれないことへの歯痒さゆえに。<br />　アイネル村の平均寿命は凡そ４０歳だ。<br />　今年で７７歳。喜寿を迎えたというのに嬉しくないのは、あと数年もすれば自分が死ぬであろう事をマリーシアが知っているからだ。身体のあちこちにガタがきているのもそうだが、８０歳を越えるのは世界的に見ても稀という世の中で、自分がその運命を甘受できるなどと耄碌できるほど幸せな立場にマリーシアはいない。<br />　残された寿命でやれる事は限られている。<br />　ヒナにあとどれだけの事を教えられるだろう。教えた事がちゃんとヒナの血肉となるのだろうか。私は正しい方向へ導いてやれているのか。<br />　自問自答すれば煩悶はいくらでも湧いて出る。それこそ数え上げたらきりがないが、煩悶なんてものは時間を浪費するだけの無為なものでしかない事を、マリーシアはこの歳になってようやく達観していた。諦めたと言い換えてもいい。所詮、悩んだところでいつかは決めなくちゃいけないし、選ばなければいけない。それによって及ぼされる影響がどうなるかなんて、それこそ神様にしか判りはしないのだ。<br /><br />「そういえば、御褒美がまだだったね」<br /><br />「……御褒美？」<br /><br />　意気消沈した顔に怪訝そうな色を含ませ、ヒナは上目遣いにマリーシアを見る。<br /><br />「取って来ただろう？　聖トバリウスを７つほど。１日の収穫にしては上出来だよ」<br /><br />　緑髪を撫で付け、マリーシアは床下に設えた半地下からリンゴ酒を引っ張ってくると、コップと合わせてヒナの目の前に置いた。つられてわずかに腰を浮かせたヒナだが、そのくらいで機嫌が直ると思ったら大間違いだとでもいうように、俯いた顔をそっぽに向けて、弛みそうになる口元をきゅっと引き締めている。<br /><br />「おや、気に入らないかい？」<br /><br />「バカにしないで、私は今そういう気分じゃないの」<br /><br />　勝気な態度を表明しているが、ヒナの緑髪はリンゴ酒へと食指をうねうねとなびかせている。気取ったふうの猫が、滑稽なほど尻尾で感情を露わにしているようなものだ。<br />　マリーシアはほくそ笑む。<br /><br />「そいつは残念だねぇ。昔の莫迦弟子が果実のシロップ漬けを届けてくれたから、久しぶりにこいつと混ぜて飲ませてやろうと思ったのに……」<br /><br />　そういって背中に隠していたもう１つのビンを取り出すと、何やらけたたましい音が響き渡る。椅子を後方に倒す勢いで立ち上がったヒナの目が、泣くのも忘れて蜂蜜色のビンに吸い寄せられていた。<br /><br />「それ、どうしたの！？」<br /><br />「……シンハラって知っているかい」<br /><br />　唐突な質問にしどろもどろになるヒナも少し考えて、「この辺りだと一番大きくて、一番活気のある……街？」<br /><br />「そう、そこの名士で……なんていったかね」<br /><br />　「歳を取るとこれだからいけない」と愚痴を零してマリーシアは続ける。<br /><br />「枢機卿も多く輩出しているとこなんだけど、金を持て余して芸術家や学者なんかを何人も抱えてパトロンを気取っているジジイが、私の昔の弟子を錬金術師として招いているらしくてさ。給料も破格で『隠遁生活のママ先生と比べると天と地ほどの暮らしぶりですよ』なんて嫌味ったらしい自慢を手紙で寄越してきやがったから、集（たか）ってやったのさ。こういうとき、つくづく教師っていう仕事をしていて良かったと思うよ。当時のあの莫迦の弱みをちょいとチラつかせれば、無料でこんな嗜好品を貢いでくれるんだからね」<br /><br />「それって恐喝っていうんじゃ……」<br /><br />「何を言っているんだいこの娘は。これはね、昔の恩師に向けて弟子がちょいと奮発した“暑中見舞い”だよ」<br /><br />　胡乱な顔のヒナに大仰に驚いてみせた元教師は、コップにリンゴ酒を注ぐと、そこにひと掬いしたシロップを垂らしてみせる。ヒナの目の前でシロップとリンゴ酒が掻き混ぜられ、微細な色のグラデーションが幾何学的な波紋を描いて艶やかに踊り出す。<br />　「少し前まで井戸に浸けて置いたから、かなり冷たいよ」差し出された陶器のコップは、それを証明するように、すこし歪な面に汗をかいている。部屋の高温・高湿も相まって、手にしたそれは一服のオアシスだ。<br />　感情を表に出すまいという下らない努力に悪戦苦闘しつつ、両手で厳かにコップを抱え上げると、無言のヒナは一口含んで―――甘味に口元をほころばせた。<br /><br />「やれやれ、泣いてたカラスがもう笑った」<br /><br />「……まだ怒ってるもん」<br /><br />「その顔でよく言うよ。……とにかく、ウチの莫迦弟子には感謝しな。これで２度、お前は高価な代物を貢いでもらったんだからね。その歳でまったく、とんだタラシだよ」<br /><br />「２度？」<br /><br />　身に憶えのないカウント数に首をひねると、マリーシアが顎で指し示したのはヒナの髪結いだ。<br /><br />「そいつはウチの莫迦弟子―――魔法使いアダルキン“様”謹製さ。売り手を選べば金貨１０００枚以上の価格が付くような代物だよ」<br /><br />　ヒナは飲んでいたリンゴ酒を危うく噴き出しそうになる。忌み子の髪を封じているだけでも十分凄い事はわかっていたけれど、値段にまで頭が回っていなかったヒナは、髪結いに恐る恐る触れている。<br />　室内に燈されたランプ光に、滑らかな、冷やかな光沢が照り返す。黄金色の孤高は、確かに値段に見合うだけの魅力と気品を宿しているようだ。<br /><br />「植物が専門のわたしにゃ畑違いだけど、そいつが特殊だってのが判るくらいの知識は持ち合わせているつもりだよ。そもそもの物性が一般的な金属と比較して規格外すぎるのサ。紙のように曲がるくせに１０年以上身につけて耐久劣化がまるでありゃしないって点だけでも、私の言わんとする事がお前にも何となくわかるだろう？　口八丁の男だったけれど、アカデミーでの成績はあれで頭抜けていたからね。どうやって造ったのかは知らないけれど、それを無料でくれたんだから気前がいいもんさ」<br /><br />「返せとか言ってこない、かな……？」<br /><br />　普通の平民なら一生遊んで暮らせる額だけに、いたく恐縮して的外れな事を口走るヒナだったが「急に返せといわれても、お前が困るだろ」とマリーシアに返されては肯くしかない。これが無ければ、ヒナは一時たりとも自分の緑髪を押さえつけていられないからだ。<br /><br />「大丈夫だよ。私だって、一応それ相応の対価は毎年払っているし、アダルキンが金に困っているなんて噂は耳にしないからね。それに……人を貶めるか、部屋に閉じ籠って実験していれば満足しているような根暗男だから。こっちから顔を見せなきゃ、取り立てる時間的損失と陽の光に呻き声を上げて、家から一歩も出て来れやしないさ」<br /><br />　マリーシアの忌憚無い意見で言うところの“莫迦弟子アダルキン”なる人物は、顔色の悪い吸血鬼としてヒナの頭の中に粗写される。はじめは黒いマントをはためかせていたが、それはやがて白衣に取って代わり、薄暗い部屋でビーカーに入れた謎の液体を混ぜ合わせては不気味な笑いを響かせている。<br />　現在進行形で大鍋の山菜を煮込んでいるマリーシアの後ろ姿が「アイネル村で“魔女”と囁かれるだけの事はある」と納得してしまう存在感を漂わせているだけに、やっぱりマリー婆の弟子なのだなと失礼な方向に感心するついで、ヒナはもうひとつ、失礼なことを口にする。<br /><br />「そういえば『それ相応の対価』って？　ウチにそんな高価なものってあったっけ？」<br /><br />「都心部でも入手の困難な植物、鉱物なんてのは探せば幾らでもあるものさ。高価じゃなくても、アダルキンにとって入用の材料を仕入れて、時々送ってやっていたりしているから『対価』というか、『持ちつ持たれつ』ってところかね。……そうそう、お前が飲んでいるそのリンゴ酒。それも毎年多めにこしらえて、出来の良し悪しに関わらず、とりあえず一番デキの悪いのをボトルに入れて送っているよ」<br /><br />「……出来の良いのじゃなくて？」<br /><br />「味音痴にはそれくらいが丁度良いのさ」<br /><br />　あっけらかんとしたマリーシアの悪口にどう切り返せばいいのか困ったヒナは、間を繋ぐようにリンゴ酒のシロップ割りにちまちまと唇を湿らせる。<br />　それにしても―――咽喉を通り過ぎていく１年ぶりの涼感に、じっくり噛み締める余裕のなかったヒナはペースを乱してしまい、いつの間にかほとんど飲み尽してしまっていた。残りのひと雫を最後に、閉じていた目蓋をゆっくりと持ち上げ、ヒナは空っぽになったコップの底を眺めてから、物欲しそうな視線をマリーシアの手にしているシロップ浸けに注いでいる。<br /><br />「…………マリー婆」<br /><br />「お代わりは無しだよ」<br /><br />　先読みしたマリーシアは、ヒナの言葉を最後まで言わせずバッサリと切り捨てる。<br /><br />「わたし、今日は聖トバリウスを７つも取ってきたんだけど……」<br /><br />「おや、そうかい。そりゃあ偉かったね」<br /><br />　恩着せがましく言ってみるも、マリーシアはぞんざいにヒナの頭を撫でるだけで、それ以上の実りある予感をまるで感じさせないサバサバとした対応に終始している。取り付く島も無くて「けちー」と怨み節を込めてヒナが舌を出す、と―――それを合図に、ヒナの髪がマリーシアの持つシロップ漬け目掛けて飛び掛っていた。<br />　前触れは一切無い。ヒナもマリーシアも目を白黒させているのを良い事に、つむじ風の如く舞ったヒナの髪が、巨木の幹を絡めるようにマリーシアの腕を捕らえ、気の弛んだビンをすかさず奪い去っていた。ウドゥの芽をもぎ取った昼の出来事を思い返したヒナは、自分の意思を反映して髪が動いたのだと合点して、悪戯が成功した子供のようにはしゃいでいる。<br />　だが、シロップ漬けのビンを掴んだ緑髪は、２人の頭上をこれ見よがしに１周すると、ヒナの意に反して、ビンを床に叩き付けていた。衝撃と轟音で、きつく閉じていた蓋から中身が吹き出るのもお構い無し。<br />　思いのほか頑丈だったそれも、反転した勢いで壁に投げつけられる２度目の暴力の前にとうとう膝を折り、後に残ったのは朽ち果てた幾百の破片と、飛び散った果肉とシロップ―――そして木っ端に砕けたヒナの陽気の残骸だった。<br />　立ち竦むヒナの横で、マリーシアは冷静だ。いざという時のために携えていたカヤンの香灰の袋を、捕縛されていない左手で掴み、ヒナへと投げつける。狙い違わず真正面から受けたヒナは独特の臭気に顔をしかめていたが、舞い昇った香灰に管を巻かれて、緑髪は奮う力を萎らせていく。<br />　鎮火するまで離れた所で見守っていたマリーシアは、しばらくして右腕を払う。未だ燻っているものの、その一振りで絡まっていた緑髪がズルリと解けたのを見て、当座の脅威が去った事をマリーシアは知った。<br /><br />「……いつからだい？」<br /><br />「……？」<br /><br />「お前の髪が駄々をこねるようになったのが、さ」<br /><br />　詰問する口調に、マリーシアが怒っているのだと感じてヒナは身を縮ませる。<br /><br />「……わかんない。今日のお昼にウドゥの芽を掴んだのが最初……だと、思うけど……」<br /><br />「ふん……お前に初潮が来たのが先週だったっけね」<br /><br />「『お月様の日』のこと？」<br /><br />　「そうだよ」と頷いてから「ちょいとばかし難しい年頃になったって事かもね。お前も、そいつも」と、どこか遠くを眺めるように呟いたマリーシアは、木切れで作ったと思しき素朴な首飾りをどこからか持ってくるとヒナの首に掛けていた。<br /><br />「こいつはカヤンの木を削って、カヤンの樹液で固めた御守りだよ。しばらくはこれを身につけてな。当座はこれで髪の力を押さえつけておける」<br /><br />「ずっと身に着けてなくちゃダメなの？」<br /><br />　落ち着かない様子のヒナが首飾りを弄るのを見て、マリーシアは困ったように微笑する。<br /><br />「さてね。『お月様』は『御憑きサマ』ともいうから、このままかもしれないし、月の周期に影響するかもしれない。……とりあえずは様子見して、このままならチョイと“つて”を当たってみるさ」<br /><br />　「ともあれ」と気を取り直すように顔を上げ、マリーシアは辺りを見回した。<br />　ヒナの髪が暴れまわった現場には、シロップの甘ったるい香りとカヤンの香灰の臭いが混じり合い、もう食べれなくなった果実とガラスの破片が散らかって混沌とした様相を呈している。盗人が家捜しをしたような乱痴気具合に、マリーシアは重い腰を上げると黙々と大きな破片から回収している。<br /><br />「…………い……」<br /><br />　ヒナの声にマリーシアは振り返る。<br /><br />「ごめんなさい……」<br /><br />「お前が悪いわけじゃないよ」<br /><br />「それでも、ごめんなさい」<br /><br />　「もう少し鈍感な子に育てれば良かったかね」と誰に言うでもない呟きを漏らすと、頭を垂れているヒナの肩を押して、<br /><br />「ここは私がやっておくから、お前は身体を洗ってきな。随分小汚い格好になっているよ」<br /><br />「うん……」<br /><br />「返事は「はい」！　しゃきっとしな」<br /><br />「……はい」<br /><br />　意気消沈したヒナを送り出すと、マリーシアはどうしたものかと頭を掻いた。<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />※文章が煩雑になるので詳しい用語解説は入用な時以外まずしません<br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-08-08T13:02:09+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-672.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-672.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔03〕</title>
<description> 03　：　バケモノと呼ばれて十余年　アイネル村から南東におよそ３ｋｍ。梅雨の湿度に覆われたクスの森にヒナはいた。　３０℃以上の気温にも関わらず、この地域特有の蚊の大群から肌を守るため、麻の長袖、長ズボンの格好はさすがに堪えるのか、汗を拭うと水筒に口をつけてヒナは一息つく。　梅雨の５月から７月初旬にかけては山菜の収穫期だ。　ヒナが６歳の頃から始めてかれこれ８年間。この時期になると、ヒナはマリーシアに連
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>03　：　バケモノと呼ばれて十余年</i><br /><br /><br /><br />　アイネル村から南東におよそ３ｋｍ。梅雨の湿度に覆われたクスの森にヒナはいた。<br />　３０℃以上の気温にも関わらず、この地域特有の蚊の大群から肌を守るため、麻の長袖、長ズボンの格好はさすがに堪えるのか、汗を拭うと水筒に口をつけてヒナは一息つく。<br />　梅雨の５月から７月初旬にかけては山菜の収穫期だ。<br />　ヒナが６歳の頃から始めてかれこれ８年間。この時期になると、ヒナはマリーシアに連れられてウドゥの芽、フキ、オニグルミやワラビなどの食材を、このクスの森で調達してきた。２人で食べ切れない分は、アイネル村でジャガイモなどの長期保存可能な食材と交換するので、多いに越した事はない。何しろここで収穫する山菜が少なければ、必然として交換する食材も減るわけで。お金がないわけではないが、慎ましいマリーシアの収入では、この時期にある程度の分量を確保しておかないと冬の食卓に供されるお皿の数に顕著に響いてしまう。<br />　そういう意味ではヒナも必死だ。最初のうちは日当たりの良い場所で、くるんと頭を丸めたワラビの芽を摘んでいたヒナも、周囲のほとんどのワラビがシダ植物のような葉を広げ、食用に適さないところまで成長してしまっているのに気づく。背負ってきた籠もそろそろ８割がた一杯になってきたこともあり、切り上げ時を悟ったヒナは、茂みの向こうに居るであろうマリーシアに向けて声を張り上げた。<br /><br />「マリー婆～っ！　こっちは大体終わったぁ！」<br /><br />「そうかい！　じゃあ後は薬草の方を頼むよ。カチュウの果肉と、ホテイダケ、ジュウシマツモドキ、ホウグリの芽、ヒヒジ草。取れるもんは全部だからね。出来れば聖トバリウスの株も掘り出しといてくれ！」<br /><br />「うん、わかった！」<br /><br />　最後の注文品は、湿布としての効能があることから、腰を曲げての作業が辛くなってきたマリーシアが自分に貼る分。それから貨幣稼ぎの為でもある。<br />　聖トバリウスは山間部の水の綺麗な冷涼地にしか生えないので、街によってはかなりの高額で取引されるような代物だが、クスの森は点在する小川の数も多く、生育環境に適しているのか比較的容易に手に入れることが出来る。アイネル村に旅商人が来ていれば、都会の御菓子や装飾品と交換できるだけにヒナの返事も軽快だ。<br />　早速向かおうとヒナが立ち上がったところに、マリーシアの皺枯れた笑い声が茶々を入れてくる。<br /><br />「もう、あたしが付きっきりで教えなくても大丈夫だろうね」<br /><br />「私だってちゃんと薬草の区別くらい付くようになったもんっ！！　マリー婆、いい加減、子ども扱いしないでってば！」<br /><br />「そういって去年、雑草を籠一杯に詰め込んできたのは、どこの誰だっけねぇ？」<br /><br />　思い出したくもない記憶を掘り起こされて、ヒナは頬を膨らませて逃げるように走り出した。<br /><br /><br /><br />　＊　＊　＊<br /><br /><br /><br />　ちょうど２年前。適度な雨量と適度な快晴、変動の少ない気温にすくすくと育った聖トバリウスの群生と遭遇したマリーシアとヒナは、かなりの貨幣を稼いたことがあった。その年は髪飾りのような嗜好品を特別に買ってもらえたというのもあるが、奮発したマリーシアが購入したシロップ浸けに、ヒナが熱を上げてしまったのも去年の“事件”の遠因といえば遠因に当たる。<br />　瓶の中にぎっしりと浸けられた肉厚の梨や桃、蜜柑などのシロップ浸けを初めて頬張れたのもそうだが、余ったシロップを自家製のリンゴ酒と割った甘味飲料を口に含んだヒナは目を瞬かせた。シロップに溶けた果糖と、リンゴ酒の低度のアルコールが程好く混ざり合った黄金比は、その辺の果物ジュースや焼き菓子なんて目ではなかったのである。<br />　立て続けに２杯、３杯と飲み干すヒナに目を丸くしたマリーシアは、それ以降、ヒナを褒めるようなときは、決まってこのリンゴ酒のシロップ割りを持ってくるようになった。残念ながらそれもひと月ほどで品切れになってしまったが、翌年のヒナは人の味をしめた熊のように聖トバリウスを血眼になって探すようになった。<br />　しかし、クスの森では比較的入手し易いといっても、聖トバリウスが希少種であることに変わりはない。しかもこの素材を希少たらしめている理由の１つに、分類科目の近い雑草が、ほとんど同じような形状をしているということも挙げられる。素人目にはどちらも同じにしか見えないそれも、摩り下ろして湿布にした場合の効能は天と地ほどの差があった。また、その太った茎を乾燥、粉末状にして調味料としても利用されるのだが、ほのかな辛味が特徴の聖トバリウスに対して、類似科目の雑草はえぐみが広がるだけの酷いものである。<br />　だから昨年、小川に広がった水草の一種を、欲に眼の眩んだヒナが聖トバリウスと誤解したのも無理はない。泥にまみれ、籠に入れていた山菜を全部放り出して詰め込んだ雑草の山。それを自慢げに抱えて戻ってきたヒナを、マリーシアは呆れ顔で迎えたのである。<br /><br />「もうっ、何かにつけてマリー婆はそればっかり言うんだから」<br /><br />　平素は寡黙で、マリーシアの背中をアヒルの子供のようにヒョコヒョコ付いてまわるばかりのヒナであるが故に、事のほか、そのことがマリーシアのツボになっているらしい。折に触れてはその話を口にするので、ヒナとしては苛立たしいことこの上ない。<br />　山の傾斜を下っていると、赤く茹で上がった頭に促されたのか、麦藁帽子の下でヒナの緑髪がわさりと頭をもたげた。マリーシアから施された髪結いの効力で、だいぶ力を封じられているとはいえ、感情の起伏や、緊張状態のヒナに呼応して、ときどき緑髪はこうした動きを見せることがあった。ヒナ自身が将来きちんとコントロールできるようにと、マリーシアがある程度の“遊び”を設けているらしい。「そんなの別にいいのに」と、くせっ毛を直すように頭を撫で付けていると、谷の中腹でヒナはウドゥの芽を発見する。<br />　幹の直径６ｃｍ。ヒナの身長の２倍ほどの背丈のウドゥの木。棘で覆われたその先端には食べごろの芽が４つ、まるまる太った身体を隠そうともせず曝している。まるで取ってみろと言わんばかりの不遜な態度だ。<br />　あんな食べ応えのありそうなウドゥの芽はヒナも早々お目にかかったことがない。できれば取っておきたいものだが、手近の枝でもごうにも山の傾斜は足場が悪い。枝ごと折ろうかとも考えたが、ヒナの腕力では、とてもじゃないが日が暮れてしまう。かといって、みすみす獲物を見逃してしまうのも癪である。<br />　さてどうしたものかと考えあぐねていると、緑髪の先端がヒナの意思とは無関係に―――いや、ヒナの要求を汲み取ったのか、目標目掛けてするりと伸びていた。あっと思ったのも束の間、鞭のように伸びた緑髪の手触が３つ、４つとウドゥの芽を根元からむしると、やがてつまらなそうに投げ捨てた。慌ててヒナがウドゥの芽を全部拾う頃には、気力を使い果たしたのか、ぺろんと重力に引かれるまま緑髪はヒナの身体にもたれてしまう。<br />　こんなに活発に動いた緑髪を見たのはヒナにとって初めてのことだった。髪結いで力を抑えるまでは、マリーシア曰く「そりゃあもう、酷いもんだったよ」とのことだが、その頃の記憶が曖昧なヒナにとって、緑髪は他人と毛色の違う“変な物”という認識だったのだが、<br /><br />「……使い方によっては、やっぱり便利なのかも？」<br /><br />　緑髪の認識を改めようかと思ったのも、ほんの一瞬だ。<br />　髪の毛先がウドゥの樹液を吸ってベトベトになっているのを見てヒナは渋面になる。恐らくウドゥの芽を掴んだ時、どこかに擦ったのだろう。棚からぼた餅と喜んでいたのだが、この惨状はいただけない。慌てて水筒の水で濡らした手ぬぐいで軽く拭いてみたものの、綺麗になるどころかむしろ被害を広げてしまう。樹液特有の臭いも気になり、ヒナが情けない顔をしていると、頭上から聞き覚えのある声がした。<br /><br />「ヒナじゃん。こんなところで何やってんの？」<br /><br />「ロゥ！？」<br /><br />　麦藁帽子を持ち上げると、ヒナと同い年のロゥがこちらを見下ろしている。背中には妹のシータがピッタリとくっ付いており、甘え盛りなのかロゥの服を掴んだまま、ひょこっと顔を覗かせ、小動物の瞳をこちらに向けていた。黙ってぺこんとお辞儀するシータにつられて、ヒナも慌てて頭を下げる。<br />　彼らの祖父がマリーシアと旧知のヨーゼフということもあり、ロゥはヒナがアイネル村を訪問したとき、よく一緒に遊んでいる幼馴染だ。マリーシアに次いでヒナが最も心を開いている少年でもある。<br />　俄かに弾んだ声がヒナの口から漏れた。<br /><br />「わ、わたしはマリー婆の手伝いで山菜取り。ロゥこそクスの森で何しているの？」<br /><br />「ん～、小遣い稼ぎ？　聖トバリウスが出てる頃だろうし、見つけたら“軍資金”になるだろうなぁと思って」<br /><br />　頬を掻いて答えるロゥに、先刻までの不満顔を忘れてヒナはクスクスと笑う。<br /><br />「先月話していたナイフの購入費用？　無理じゃない、銀貨２枚なんて。聖トバリウスは大きいのでも銅貨１０枚だよ？」<br /><br />「だったら２０株見つければ良いだけの話じゃん。まぁ見てなって、梅雨の間にノルマは達成してやるさ。ヒナと違って、雑草を引っこ抜くほど俺の目は節穴じゃないし」<br /><br />「……っ！！　ちょっと、それ誰から聞いたの！？」<br /><br />「ウチの爺ちゃんが、魔法使いのマリーシアから」<br /><br />　ニヤっと笑うロゥに、ヒナの顔はみるみる赤くなる。緑髪もヒナの気に当てられて顔を上げるも、憤懣やるかたない表情も合わせて麦藁帽子で無理に押さえつけた。<br /><br />「マリー婆……！」<br /><br />　まさか他人にまで話しているとは思わなかったヒナは、怨み節を呟いて涙目になっている。ヨーゼフも何でまたそんな話をロゥに聞かせるのだろう。<br />　気が動転しているヒナに気づいているのか、いないのか。ロゥは麻袋を担ぎ直してきょろきょろと辺りを見回した。<br /><br />「ヒナってクスの森は詳しいんだよな？　だったら聖トバリウスの生えてそうな場所って何処か知らない？　目ぼしい場所は探したんだけど、なかなか見つからなくてさぁ」<br /><br />「……知らない、勝手に探せば良いでしょ」<br /><br />「なに怒ってるんだよ」<br /><br />「怒ってないもん！」<br /><br />「……怒ってんじゃん」<br /><br />　こうなってしまったヒナは手がつけられない事を、付き合いの長いロゥは良く知っていた。ぷいっとそっぽを向いてしまったヒナを宥めるのを諦めたロゥは、困ったように頭を掻くと妹のシータを促して反対側の山道へと歩を進めていく。<br /><br />「来週、ヨーゼフ爺ちゃんの診察にマリーシア来るみたいだし、ヒナもどうせ付き添いでアイネル村に来るんだろ？　その時までには機嫌直しとけよな。……そんな顔していると不細工になるぞ」<br /><br />「そういうデリカシーの無いところが嫌い！　ロゥのバーカ、バーカっ！」<br /><br />「はいはい、俺が悪かったよ。……お～い、お前らもいい加減、隠れてないで早く来いよ。置いてくぞ」<br /><br />　機嫌を損ねていたヒナも、ロゥの最後の言葉に、怯えを宿した身体がビクンと反応した。振り返ると草陰にもう２人、ロゥの友人がおっかなびっくりとした様子でこちらを窺っているのを見てヒナの顔が強張った。<br /><br />「すげぇ。本物の忌み子だ……」<br /><br />「俺は見たぞ。あいつの髪が伸びて何かを掴んでた」<br /><br />「鳥かなんか縊り殺してたんじゃねぇの？　あいつ、生まれたときに母ちゃん殺したんだろ？」<br /><br />　ひそひそとした声だったが、２人の少年の言葉はヒナの耳にもしっかり届いていた。<br />　畏怖と好奇心、それにこういった噂をアイネルの村でもヒナは何度かぶつけられていた。もちろん普通に接してくれる村人はたくさんいたけれど、こういう態度で遠巻きにする人たちも、やっぱりたくさんいたのだ。<br />　これは自分が忌み子だから。母親を殺したから。災いだからと言い聞かせてはいても、心臓をぎゅうっと締め付けられる感覚に、ヒナは耐え切れず膝を付いてしまう。<br /><br />「おい！　お前ら止めろ―――」<br /><br />　険しいロゥの叱責が飛ぶと同時、それを遮るように突如現れたマリーシアが、手にした杖を少年２人のすぐ横に打ち据えていた。<br />　地面を叩く乾いた音と、『南東の山姥』の登場に固まっている少年達。それを無視して、マリーシアは杖で打った先で頭を砕かれ、絶命している蛇を手にして、「ひっひっひ」といかにも魔女といった笑い声を上げている。<br /><br />「おやおや、今日は久しぶりに動物の肉が食えそうだねぇ。……どうだい、あんた達にもひとつ食わせてあげようか」<br /><br />　潰れた蛇を突きつけられ、恐怖に震え上がっている少年達はぶるぶると首を振ると、腰砕けの状態でその場から逃げ去った。遠くで情けない悲鳴が２つ上っているのを聞いて、マリーシアは爆笑する。<br /><br />「はっはっは、腹が痛いね、まったく。ロゥ坊、やっこさん方が迷子にならんうちに拾ってやんな。蛇も徘徊しているから帰る時は十分気をつけるんだよ。次は私も助けてやれそうに無いからね」<br /><br />　ほれ、とばかりに蛇避けの臭い袋をロゥに手渡すと、マリーシアは蹲っているヒナを抱き寄せて、少し困ったような溜息を漏らした。<br /><br />「１４年も経つっていうのに。人ってのは難しいねぇ……」<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-07-19T16:00:24+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-671.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-671.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔02〕</title>
<description> 0２　：　ヒナ「産まれたばかりの雛のよう」　産んだ娘が忌み子と知って、母親であるその女は吐き捨てるように呟いた。　羊水にまみれ、奇怪な産声を上げる、取り上げられたばかりの赤ん坊。既に生え揃っている特長的な緑髪の凶器が、産み落とされる際、母体をズタズタに裂いて来たのだろう。親の血に濡れた全身は、まさに災いの子と呼ぶに相応しい禍々しさを讃えている。　こんな形（なり）だ。忌み子の姿を見た手伝いの女達は押
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <i>0２　：　ヒナ</i><br /><br /><br /><br />「産まれたばかりの雛のよう」<br /><br />　産んだ娘が忌み子と知って、母親であるその女は吐き捨てるように呟いた。<br />　羊水にまみれ、奇怪な産声を上げる、取り上げられたばかりの赤ん坊。既に生え揃っている特長的な緑髪の凶器が、産み落とされる際、母体をズタズタに裂いて来たのだろう。親の血に濡れた全身は、まさに災いの子と呼ぶに相応しい禍々しさを讃えている。<br />　こんな形（なり）だ。忌み子の姿を見た手伝いの女達は押し殺した悲鳴を上げ、気の弱い何人かは気絶して今は隣室で横になっている。通常の出産でもこんなことはままあったが、一種異様な雰囲気も伝わったのだろう。不安げな気配は外の男達にも素早く伝染しているようだ。<br /><br />「ああ、そうだ。……ヒナ、この子の名前はヒナよ。親殺しの呪われた子。骨と皮だけの緑髪のバケモノ。ヒナ、ヒナ……。気持ち悪い、気持ち悪い……！」<br /><br />　止血を施しても垂れ流され続ける血の量から、母親が助からないことを知った女達は沈痛な面持ちで見つめている。生きていることすら奇跡のような状態で、平民であったその女は息を引き取る間際、呪われた子に更なる呪詛を付与するかのように、うわ言を繰り返した。<br />　村一番と噂された女の容姿は見る影もない。出産の疲れによる眼下のクマと、錯乱で乱れた髪はまるで鬼女だ。怨み辛み、自分を襲った不幸と悲劇。それら全部をひっくるめ、目の前の娘に向けて伸ばされた彼女の手。それを、助産婦をしていたマリーエル・マリーシアは静かに遮った。<br /><br />「……子殺しは大罪のひとつだよ。スマラ神に叛くような真似はよしな」<br /><br />　「なんで？」、「どうして？」そんな不当を訴える目は、死んでもマリーシアから逸れる事はなかった。<br />　表情を変えぬままマリーシアは彼女の瞼を落として、外で待機している男達に事情を説明するよう年配の女に指示を出す。それから間もなく、入る事を許された夫は最愛の妻の姿に泣き荒び、事態を知った村の有力者たちが畏怖と怒声を上げて「災いを振り撒く前に殺せ」と叫ぶ混沌を突き抜け、マリーシアは取り上げたばかりの忌み子を湯船につけた。血を拭い、懐から取り出した灰粉をかけると、四方へアンテナを飛ばしていた緑髪は力を失い、目の前にはただの赤ん坊だけが残される。<br />　金髪、黒髪、茶髪、白髪。それと少しだけ―――毛色の違う赤ん坊。<br /><br />「この子を殺すことは私が許さないよ」<br /><br />「マリー婆……！？」<br /><br />「馬鹿を言わんでください。忌み子の赤子を生かしてどうするんですか！？」<br /><br />　キッパリとした言葉にうろたえたのは、マリーシアと同世代のヨーゼフにフラウガだ。年齢は既に還暦を越えようかという、アイネル村では一番の年配組である。問題が起これば長老としての意見を請われる事もある立場としては、まさに今が恰好の事例といえたが、稲の発育、村の恒例会、冠婚葬祭の仕事が基本の彼らにとって、忌み子の対応など想定外の事態である。<br />　それでも、他の村人よりは人生経験のぶんだけ冷静だ。有力者の多くは未だ村を襲った災厄に恐慌状態で、口を開けば「殺せ、殺せ」の大合唱。忌み子は殺さなければいけないという他所からの伝聞を鵜呑みにして、自分の頭で考える事を完全に放棄している有様だ。<br /><br />「ヨーゼフ、フラウガ、私の言うことが聞けなくて？　昔はこぞって花束を抱えて私のところに来たというのに、妻を娶ってからはつれないねぇ」<br /><br />「マリー婆、こんな時にそんな話をせんでくれ。一体、何十年前の話ですか」<br /><br />　かれこれ半世紀近く前の告白話に困り果てている翁の二人に、女傑はひとり快笑する。<br /><br />「どうせ忌み子の話も五年、十年も経てば笑い話にしかなりゃしないよ。外の連中も、しばらくすればあんた達みたいな顔をするに決まっているじゃないか。それまでの間、私がこの子を預かるから、あんた達は村の連中を説得なさい。赤子を殺すなんて、それこそ笑い話にもなりゃしない。末代まで続くアイネル村の醜聞だわ」<br /><br />　末尾の方は唾棄すべき馬鹿げた事だと言わんばかりの顔である。<br />　ヨーゼフにフラウガも、生まれたばかりの赤ん坊を殺すということに抵抗があったのは事実だ。マリーシアと違い、村を出ることなく過ごしてきた二人にとって、忌み子の話など旅人の語らう一時の夢物語の類でしかなかったのだ。それが現実となったからといって「悪魔の子供だから」と割り切って処分できるほど、彼らは愚かでもなければ、その罪を背負えるような強さも持ち合わせていなかった。<br /><br />「しかし、だな……」<br /><br />　いまだ歯切れの悪いヨーゼフに、マリーシアは「はんっ」とばかりに鼻を鳴らす。<br /><br />「山奥にある“魔女の住処”で引き取るっていうんだ。あのヒヨっ子どもも文句は言いやしないさ。逆に感謝されるかもしれないよ。『殺す手間が省けた』ってね。まぁ、仮に災いがあったとしても村まで届きやしないよ。……今日は人が一人死んだんだ。それ以上、無闇に殺して何になる？　忌み子か何か知りませんが、私は厭ですよ」<br /><br />　言い終わると、むずがる赤ん坊をタオルに包んで、マリーシアは愛おしそうに忌み子の頬を撫でる。手馴れた様子であやしていると、泣きやんだ赤ん坊の黒々とした瞳が、見知らぬ老婆のしわくちゃな顔を驚いた様子で捉えていた。<br /><br />「覚えておきな。マリーエル・マリーシア。それが今日からあんたの育て親になる女の名前さ。魔女のマリーシア。南東の山姥。昔は“ママ先生”なんて呼ばれたこともあったかね」<br /><br />　かつての自分を想い返したのか。皺を寄せて苦笑するマリーシアは、忌み子の赤ん坊を掲げて、ゆっくり、ゆっくりと吐き出した。<br /><br />「あんたはヒナ。鳥の赤ん坊さ。愛くるしい姿で人を和ませるような、そんな女になるんだよ」<br /><br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-07-12T11:05:08+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-670.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-670.html</link>
<title>掲載許可を戴きました</title>
<description> 肋兵器さんより掲載許可を戴きましたζ*’ヮ’)ζ　忙しい中、メールしていただきありがとう御座います。これでようやく自分も心置きなく連載して行けるというものっ（男泣き　まぁ、肋兵器さんの方でもこの娘を使ってお話を作っていく予定だそうなので、ウチで連載する作品は世界観もキャラも別物の、IFというかアナザー的な二次創作物としての位置付けの扱いになります。派生系作品といった方が正しいのかもですね。　今後の正式タイ
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <a href="http://kinokoisu.horemitakotoka.com/" title="肋兵器さん">肋兵器さん</a>より掲載許可を戴きましたζ*’ヮ’)ζ<br />　忙しい中、メールしていただきありがとう御座います。これでようやく自分も心置きなく連載して行けるというものっ（男泣き<br />　まぁ、肋兵器さんの方でもこの娘を使ってお話を作っていく予定だそうなので、ウチで連載する作品は世界観もキャラも別物の、IFというかアナザー的な二次創作物としての位置付けの扱いになります。派生系作品といった方が正しいのかもですね。<br /><br />　今後の正式タイトルは上のコピペの通り『忌み子のヒナと魔法使い』となります。<br /><br />　キャラやら設定やらは追々分ってくるでしょうし、あんまりネタバレしても面白くないので話はこの辺で。しばらくはリトバスSSはお休みしてこっちに注力していくのもありかな。まぁ、どうなるかは分りませんがオリジナルは久しぶりなので気合入れていきますっ。<br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-07-11T11:35:32+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-669.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-669.html</link>
<title>忌み子のヒナと魔法使い〔01〕</title>
<description> 仮題【花言葉に　しあわせ添えて　（仮）】から正式タイトル【忌み子のヒナと魔法使い】になりました。　この小説は一次小説の形式を取っていますが、2009年05月12日、PIXIVにおいて肋兵器氏の絵「バケモノと呼ばれて十余年」に感銘を受けた作者がヒロインを無断で使用した二次創作物のプロローグというのが正しいです。　上記でも説明したように、絶賛無断拝借中です。現在、作者様に許可申請中につき、場合によっては即時削除す
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ 仮題【花言葉に　しあわせ添えて　（仮）】から<br />正式タイトル【忌み子のヒナと魔法使い】になりました。<br /><br /><blockquote><p>　この小説は一次小説の形式を取っていますが、2009年05月12日、PIXIVにおいて肋兵器氏の絵<a href="http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&amp;illust_id=4242524" title="「バケモノと呼ばれて十余年」">「バケモノと呼ばれて十余年」</a>に感銘を受けた作者がヒロインを無断で使用した二次創作物のプロローグというのが正しいです。<br />　<s>上記でも説明したように、絶賛無断拝借中です。現在、作者様に許可申請中につき、場合によっては即時削除する場合がありますので御理解の上、お読みください。</s><span style="color:#ff0000">掲載許可いただきました</span></p></blockquote><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />「そっちに逃げたぞ！」<br /><br />「あのガキ逃がすんじゃねぇ！　絶対ぶち殺してやるっ！！」<br /><br />　怒声と喧騒の渦中。ボロをまとった子供が貧民窟の細い路地を懸命に駆けていた。<br />　ガリガリに痩せた四肢。こけた頬。走り続ける体力なんて当の昔に枯渇したような身体は、それでも一斤のパンを大事そうに抱えている。つい先刻、店主の目を盗んで少年がくすねた収穫だったが、その代償は思いのほか高くついたらしい。店主に追われるだけなら少年にもとんずらを決め込むだけの勝算はあったのだろうが、「そのガキを捕まえたやつには報酬は弾む」とほうほうで叫んだパン屋の店主の声に、町の下層民までが加わり、状況は完全に一変してしまった。<br />　逃げても逃げても包囲の網は破けず、逆に狭まりつつある気配に、チリチリとした焦燥感ばかりが少年の背中を急かしつける。<br />　目深に被ったフードの隙間。酸素を求める魚のように綺麗に整った顎をつんと上に向けて、彼は咽喉を鳴らす。口の中はカラカラで、疲弊した足は限界を告げていたが、後ろから迫ってくる追っ手の声が休息を許してくれるはずも無かった。<br /><br />「はっ………はっ……っ……はぁっ……！！！」<br /><br />　右へ、左へ。また右へ。<br />　林立する石造りの家々を曲がり、何度目かのT字路で少年が左へと顔を出すと、１０ｍ程の距離を隔てて二人組みの男達と鉢合わせしてしまいギョッとなる。<br /><br />「いやがった！　金蔓だっ」<br /><br />　慌てて方向転換した直後、彼らに気を取られていた少年の額を鈍い痛みが振り抜いた。<br />　後退する景観と、麻薬のようにたわむ思考。衝撃に、かくんと落ちそうになる膝を何とか踏み留める。すぐには何が起こったのか分らなかったが、ブレる少年の焦点は、ちょうど棍棒を振り下ろしたパン屋の主人の姿を捉えていた。<br />　わずかのロスで、とうとう追いつかれてしまったらしい。<br />　憎憎しげに歪む小太りの男は、そのまま少年の鳩尾に視線を転じている。<br /><br />　不味い<br /><br />　直感がそう警告しても、疲弊した肉体がそれに応えるだけの余力を持ち合わせているはずもなく―――棍棒が深々と鳩尾に沈む。それを黙って受け入れた少年は堪えきれず胃液を吐き出し、無様に崩れ落ちていた。<br /><br />「……はっ………はぁっ………手こずらせやがって……。ガキぃ、人様の商品盗ったらどうなるか、わかってんだろうな。ああ？」<br /><br />　彼は答えない。店主の恫喝に怯えるでもなく、別の何かに気を取られている様子に、店主もつられてそちらを見た。<br />　店頭では恰幅の良い腹を揺すらせ、にこにこと笑っていたパン屋の主人の顔が露骨に歪む。少年の手から零れ落ちたパンが汚水に浸かって、商品としての価値を完全に無くしていたからだ。もとより小汚い孤児の手垢が付いた商品なぞ、取り返したところで陳列し直すなんて不可能だ。それでも原形を留めたまま取り戻すのと、捨て置くしかなくなった場合では、店主の心情に雲泥の開きが生じてしまうのは自明だろう。<br />　少々痛めつけて、町の警邏隊に突き出すくらいに考えていた店主も、怒り収まらぬ表情で石畳にへばっている少年を睨みつけた。<br />　ようやく追いついた下層民二人に目配せを交わし、店主は少年が万が一にも逃げないよう通路を塞がせる。それから痛みで前後不覚の少年を蹴り上げると、壁際に追い詰め、更に３、４度と棍棒で重ねて打ち据えた。初めから加える気のなかった手心に替えて、いっそうの憎しみが棍棒に込められる。<br /><br />　脂肪の乗った腹とは裏腹に、店主の腕は赤子を縊り殺せそうなほど隆起した筋肉を纏っていた。毎朝、酵母となる種を仕込んだ小麦を練り、整え、焼いてきた研鑽の末、肩から上腕にかけて、服の上からでもその存在をはっきりと主張するようになった威圧感。その堅牢な鎧が一撃毎に少年を破壊する。<br />　骨と皮の隙間にわずかばかり付いた少年の肉が、一撃目にひしゃげ。二撃目で破散。三撃目には骨を捉え。最後に少年の気力と反発心―――それから骨を刈り取った。<br /><br />「……っ………いっ………いやぁ……！！」<br /><br />　両腕で何とか頭を庇っていた少年も、左腕が折れる音を聞いてとうとう悲鳴を上げた。変声期前の少年にしても明らかに甲高い。咽喉の奥底から振り絞られたそれは女の悲鳴だった。<br />　息のあがった手を休め、訝しんだ店主がフードを剥ぎ取ると、露わになった子供の容貌に彼は驚いた。<br />　少年と思っていた子供が、少女だったからではない。<br />　ボロから零れ落ちた、およそ人の物とは思えぬ鮮やかな緑髪。そして白い肌と対照的に、黒々とした目の奥底で、髪と同質の瞳が怯えの色を宿して鎮座している。<br />　薄暗い路地裏にも関わらず、怪しい燐光の灯を燈した少女の姿に、店主は俄かにたたらを踏んだ。<br /><br />「こいつ……忌み子か……！！」<br /><br />「スマラの神から見放された化け物が何でこんなところに！？」<br /><br />　蹲っている少女を囲んで、たじろいだ男達は口々に囁いた。<br />　災厄の運び手。淫魔にかどわかされた女の腹から生まれた半魔。一匹いるだけで町が荒廃する等。その種の法螺ともつかない噂は数あれど、人の皮を被った『人外の化け物』であるという認識は、およそどの国でも共通だった。<br /><br />「殺せっ！　災厄が降りかかるぞ！！」<br /><br />　ほとんど絶叫する店主を前に、先ほどから黙っていた下層民の一人が「……いや待て」と制止する。それから少女の顎を不躾に持ち上げてしげしげと値踏みする。痛みで涙を浮かべている忌み子の少女は、恐怖のあまり声も出ない。<br /><br />「……旦那ぁ。このガキ、殺すのも、警邏に差し出すのも止めにしませんか？」<br /><br />「どういう意味だ？」<br /><br />「人買いの行商が忌み子を高値で取引しているって聞いたことがあるんですよ。汚い格好をしているとはいえ、このガキ……そこそこ上玉の部類だ。噂違わず、さすが淫魔の血を引いているだけの事はある。うまくすれば、しばらく遊んで暮らせる金が手に入るかもしれない」<br /><br />「う、売れるのか？　これが……」<br /><br />　困惑顔の店主に、男は首肯する。<br /><br />「どこぞの物好きな貴族様が奴隷として飼っているらしいですよ。この通り、忌み子は見目麗しい輩が多いですからね。それに俺も詳しい事は知らんのですが、錬金術の材料として用いたり、教会の悪魔祓いが下僕として使役しているって噂も聞きますし。……まぁ、俺らの与り知らない所で需要はあるってことです」<br /><br />　「容貌、年齢、肉体、技能、躾の具合などによって値段は上下するが」との但し書きを挟んだが、最低ラインとして上げた値段は、店主の月の稼ぎを大きく上回るものだった。<br />　年収の数十倍。下手をすれば、それこそ一生遊んで暮らせる金が手に入るかもしれないという幸運に、少女を見る店主の目がガラリと変わる。ここに居る三人で山分けしてもかなりの額だ。<br /><br />「それが本当なら今すぐこのガキを売りに出そうじゃないかっ。どこだ？　どこに居るんだ、その人買いは？」<br /><br />「まぁまぁ旦那、そう慌てなさんな。その前にやらなきゃならないことがあるじゃないですか」<br /><br />「やること？　何だそれは？」<br /><br />　目先の金に目を奪われ、もう一人の男が背後に回ったことにパン屋の主人は気づいていない。眼前の男からもっと詳しい情報を聞きだそうと躍起になっている姿を嘲笑うように、背後の男は手にしたナイフを、店主に深々と突き刺した。<br /><br />「がっ！？」<br /><br />　体当たりされたような衝撃によろめいた店主は、自分の身体に突き立っているナイフの柄を見て、信じられないとでもいうように目を見開いている。<br /><br />「山分けするなら人数は少ないほうが良い。ガキでも分る計算だ」<br /><br />「き、貴様っ……！」<br /><br />「まっとうな職の人間が裏通りに足を踏み込むからですよ。毎日せこせことパンで小銭を稼いでいれば、まともな死に方が出来たでしょうに」<br /><br />「一生貧乏暮らしだろうがな」<br /><br />　二人がゲラゲラと哂う間にも、店主の白いエプロンの腰から下が鮮血に染まっていく。足先から徐々に消えていく感覚に、やがて店主はどうっと倒れた。息をするだけで精一杯らしい血色の良い赤ら顔が、どんどん白くなっていく。<br />　白昼の悪夢に忌み子の少女はガクガクと震え、残った男たちをその禍々とした黒目で見上げている。<br /><br />「さて、取り分は後で考えるとして、だ」<br /><br />「お譲ちゃん。これから少し人通りのある場所を歩くことになるが、誰かに助けを求めような馬鹿な真似はしないと約束してくれるかなぁ？　商品価値を下げるような真似はしたくねぇんだが、あんまりワガママされると、おじさんたちも困ったことになるからね。約束を破ったら、今の左腕と同じような怪我がお譲ちゃんの身体に少しずつ増える。何もしなければ、おじさん達も何もしない。……この約束、守れるよね？」<br /><br />　猫なで声で、男の節くれた指が少女の髪を優しく撫でる。<br />　自分の利するためなら、どんなことでも躊躇いも無く実行する穢れた掌。それが苔生した長い髪と白い肌を嬲るように往復する。どす黒く変色した左腕の痛みよりも不快なそれを必死に我慢して、とにかく少女は首を縦に振った。反発する気力はもう、ずっと前に朽ちていたから。<br />　それに男は満足そうに頷く。<br /><br />「良い子だ。……アーレ、ガキの手当てをしてやれ。変な風に骨がくっ付いて価値が下がっちゃたまらん」<br /><br />「あいよ」<br /><br />　アーレと呼ばれた男は、物色していた店主の骸から財布をくすねると、まだ汚れていないエプロンの生地を、店主を刺したそのナイフで切り取った。それから手近にあった板切れを引き摺って来ると、少女の患部に板を当て、生地を細く裂いて包帯代わりにする。乱雑な扱いに忌み子の少女は呻いたが、処置をしてもらっただけでも大分楽になっていた。次いで、余りの生地を首に回されたときは身体を硬くしたが、左腕を肩で吊るすようにしてくれているのだと気づき、なすがままの状態を貫く。<br />　アーレは黙々と手当てする傍ら、意識して視線を外し、恐怖を押し隠そうとしている忌み子の少女の横顔に目を細めた。垢と泥にまみれているとはいえ、こうして間近で鑑賞すると、肌のきめ細かさ、長いまつげ、朱に染まった唇の造詣の美しさに見惚れてしまう。あと数年もすれば良い女になることが運命付けられたような雌の匂いに、アーレは口笛を吹いた。<br /><br />「ガキとはいえ、こりゃあ確かに上玉だな。なぁ、売り捌く前に一回くらい手をつけても構わんだろう？」<br /><br />「処女なら駄目だ。商品価値が下がる。……だがまぁ、そうでなくとも俺なら御免被るがね。お前が不能になりたいというなら止めはしない」<br /><br />「……忌み子のあんな迷信をマジで信じてんのか？　嘘八百に決まってんだろうが」<br /><br />「好きなようにすればいい。それでお前が大丈夫なら、俺も相伴に預からせてもらうだけの話だ。毒見役は任せる」<br /><br />「…………ちっ」<br /><br />　アーレの舌打ちを最後に、会話は断ち切れた。<br />　不穏な会話に縮こまっていた少女も、二人の様子から当座の危機が去ったのだと知って、懐に忍ばせていた手の力を緩める。ボロの中に隠したヒヒジ草の目潰し、折れ曲がった縫い針、護身用の雑多な品目くらい彼女も幾つか所持していた。何かあれば、それこそ自死も覚悟していただけに、最悪の事態だけは回避できたと内心で安堵する。<br />　ただ、それも長くは続かなかった。<br /><br />「おい、これ見ろよ。金じゃねえのか！？」<br /><br />　死体を漁るようなアーレの手癖を見ていたというのに、自分のような孤児までもが標的になるとは思っても見なかったのだろう。<br />　一度としてハサミを通したことが無いと言えば信じてしまうそうなほど長く、少女の身の丈程もありそうな緑髪。それを前後二房、計四房にして結わえている金輪の一つをアーレが掴んで凝視していた。<br /><br />「だ、ダメっ！！」<br /><br />　少女が叫ぶ頃にはもう手遅れだった。アーレが房を解き、水引で結ばれた奉書のようなそれを広げて感嘆の溜息を洩らしている。<br />　幅１ｃｍ、長さ２０ｃｍにも満たないリボン状のアクセサリには、見たこともない文様とも、言語ともつかない羅列が精巧かつ微細に入り組み、幾何学的に編まれている。手にした感触は思いのほか硬く、解いた瞬間、布かと誤解したアーレはその硬質な手触りにぎょっとする。金属と呼ぶにはあまりにも軽く、紙のようにペラペラ。その癖、強度、光沢は明らかに金属のそれである。<br /><br />「返して！　それはマリーが、マリー婆が施した封―――！！」<br /><br />「っるせえ！！」<br /><br />　すがり付いてくる忌み子を張り倒すと、アーレは少女の金輪、残り総てを剥ぎ取っていた。こんな値打ち物、直ぐに売り払う孤児に持たせる道理は無い。どれほどの価値かは知らないが、下級民の二人が見たことのないような代物だ。貴金属、いや下手をすれば錬金術でしか合成されないという賢者の石かもしれないと、アーレの皮算用に拍車がかかる。<br />　そんな彼の腹下で、何とかして奪い返そうと必死の抵抗を試みる忌み子の様子にアーレは苛立った。せっかくのお宝だというのに、何でこのガキは俺の思考の邪魔をするのだろう。キィキィと喚くのだろう。そんな身勝手な怒りがふっと湧き、暴れていた忌み子の折れた左腕目掛けて、アーレは拳を振り下ろした。<br /><br />「……いっ……！？　…………ぁぁ……あっ…………！！！！」<br /><br />　口蓋を張り裂けんばかりに大きく開け、声も上げれぬほどの痛みに苦悶する少女の涙に、被虐心を滾らせたアーレの行為はさらにエスカレートする。少女のボロを引き裂き、露わになった胸から下腹部をなぞると、まっさらな柔肌が流線型を描いて程好い反発力を返してくる。未成熟とはいえ、極上の女の感触にアーレは舌舐めずりをした。<br /><br />「おい！　商品価値を下げるなとあれほど―――！」<br /><br />「うるせえっんだよ、いつもいつも！！！　手前に指図されるいわれは端からネェだろうが！！　これ以上俺の邪魔をする奴は全員ぶっ殺すぞ！？」<br /><br />　止めようとした男も、ナイフを突き出し、キレたアーレの前に言葉を失っている。<br />　朱色に染まった顔面、血走った眼球の我を忘れた姿。明らかに常軌を逸していると判断した男は、とにかく従うフリをするのが賢明と一歩下がろうとした……が、ふと違和感に立ち止まる。<br />　風も無いのに、忌み子の髪が靡いたように見えたのだ。<br />　「まさか」と思ったのも束の間、まどろみから醒めるように、緑髪の手触がアーレの首を、そして逃げ損ねた男の足首を絡め取っていた。<br /><br />「……があ゛あ゛あ゛ぁぁぁ………………ぁぁ…………！！！」<br /><br />　獣のような咆哮と共に、アーレの身体が宙を舞う。<br />　細い細い糸が山となってアーレの首を中空で抱き留めた形だ。足が地に付かず、首を絞められ、アーレは呼吸が出来ず、怒りで赤かった顔が更にどす黒さを増して行く。<br />　掻き毟って解こうとするアーレの行為はまるで無為だ。力いっぱい引き剥がそうとしても千切れず、ナイフを当てようとも刃が立たない。忌み子から溢れた髪は意に返した様子も無く、無傷のまま、ひたすら眼前のアーレを屠っていた。<br /><br />「やめ、やめて！！　もういいから！　人を殺しちゃダメっ！！　ダメだってばぁ！！！」<br /><br />「……なんだよ……何なんだよこれは……」<br /><br />　ありえない光景に、恐慌状態のもう一人の男は、ミシミシと音を立てている髪を解こうと躍起になっていたが、その行為が状況を更に悪化させた。虫の息のアーレに構うよりも、より活発な獲物の抵抗に少女の緑髪が反応したのだ。<br />　アーレに絡みついていた束の半分を新たな獲物に割り当て、スルスルと男の腿まで抱き留めた忌み子の髪は、髪先をプツプツと新鮮な肉に歯を立てていく。緑髪の毛先はまるで血を吸う蚊だ。スローモーな動きで侵食していくと、男の悲鳴を楽しむかのように、ゆっくりと肉の海を泳ぎ回っている。時折、息継ぎするために、立てた針が肉を突き破って顔を覗かせる。それが再び違う場所から肉に入り込むのだからたまらない。<br />　男は哀願、謝罪……様々な言葉を忌み子の並べ立てたが、当の本人が自ら制御できないでいることは明らかだった。救う意味の無い男を救おうと、自らの髪を引っ張っている少女の姿に、男は絶望の恐怖で腹の底から狂った哂い声を上げるしかなかった。<br />　足首の折れる音を合図にサバトの宴が始まった。<br />　人外の力で振り回され、壁に叩きつけられる衝撃に、男の意識は擦り切れる寸前だ。少女の懸命な声に何かが痙攣したが、またどこかに頭から叩きつけられてからは、全てが朦朧としたフィクションでしかない。三度、四度と続くうちに、男の口からは涎に乗って意味不明の言葉が垂れ流される。<br />　自我を半ば放棄して、もうどうにでもしてくれと投げやりの気持ちから、男が意識を取り戻せたのは……緑髪の攻撃がいつの間にか止んでいたからだ。<br />　べっとりと張り付いた血糊。それを拭うと鉄の味に混じって、鼻の曲がるほどの末香臭い臭いに男は顔をしかめた。<br />　首を曲げると、近くに肩で息をしている少女の背中が見えた。袋から何かの灰を掴んでは、跳ねる自分の髪の束にそれをぶつけて沈めているようだった。臭いの根源はそれのようだったが、結局何がどうなったのかも分らぬまま、やがて男は疲労と激痛で意識を失った。<br /><br />「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい……」<br /><br />　気絶した男を前に、忌み子の少女はすすり泣く声を押し殺して何度も何度も謝り続けた。<br />　ボロのはだけた前を押さえつけ、アーレの死体から例のアクセサリを取り返すと、振り返り、またぺこんとお辞儀をして、忌み子の少女は下層窟の闇に姿を消した。<br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>一次創作小説</dc:subject>
<dc:date>2009-07-05T21:34:05+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-668.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-668.html</link>
<title>【ちょっぴりお茶目なゆいにゃー】オフ会レポ</title>
<description> 　時刻は１３：３０　開催日和とはとても言えない雨の中、唯湖オンリーイベント【ゆいにゃー２】に行って来ました。参加サークルが１２と数自体少ないながらも何だかんだで向かったのは、結局のところ自分はまだ同人誌を定常的に購入・発掘することを目的としている人間ではなく、単純に神海さんやあんぱんさん達とSSやらKEYの話をしたいが為―――つまるところ、オフ会目当ての人間にとっては、イベントの規模が大きかろうが小さかろ
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/yui.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/yui.jpg" alt="" border="0" width="400" height="300" /></a><br /><br /><br />　時刻は１３：３０<br /><br /><br />　開催日和とはとても言えない雨の中、<a href="http://yuiko.info/" title="唯湖オンリーイベント【ゆいにゃー２】">唯湖オンリーイベント【ゆいにゃー２】</a>に行って来ました。参加サークルが１２と数自体少ないながらも何だかんだで向かったのは、結局のところ自分はまだ同人誌を定常的に購入・発掘することを目的としている人間ではなく、単純に<a href="http://www.tctv.ne.jp/asagi/home.html" title="神海さん">神海さん</a>や<a href="http://kannusi.hp.infoseek.co.jp/" title="あんぱんさん">あんぱんさん</a>達とSSやらKEYの話をしたいが為―――つまるところ、オフ会目当ての人間にとっては、イベントの規模が大きかろうが小さかろうがあんまり意味の無いことに気づいたからなんですよね。<br />　まぁ、会場がガラガラだったのはいうまでも無く。かみかみを含め、一般参加者２０人もいないような閑散とした入り口を抜け、１３時には到着していた神海さん、<a href="http://franky.omiki.com/" title="しまさん">しまさん</a>に軽い挨拶を済ませてから、初顔合わせのあんぱんさんの相棒DILMさんに以前作成したお手製名刺を手渡し。<br />　内心ビクビクのかみかみは、挙動不審気味にへこへこしていたのはいうまでもなく…………などという感じで書こうとしていたんですが、当日のしまさんに「普通に駄弁っているだけなのに、次のイベント報告記事で、絶対↑のような感じで書くつもりだよね？　で、俺と神海さんが<span style="font-size:large;"><strong>「「ね～よっｗｗｗ！」」</strong></span>って感想を入れるように意図的に嘘話を仕組むから、かみかみさんはMって言われるんだよ（※意訳）」的な失礼な事いわれました。<br />　もう一回言います。<br />　失礼な事言われました Σ（゜д゜）<br /><br /><br />　<strong><span style="font-size:large;">まぁ、ホントの事だけどねっ！！！（ぇ</span></strong><br /><br /><br />　で。前回の【セカンド・ミッション】での<a href="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-646.html" title="神海さんとのデジャ・ヴ">神海さんとのデジャ・ヴ</a>を思い起こすかのような、あんぱんさんと同人誌にお金を払うか払わないかの不毛なやり取りを３０秒ほど繰り返した後（そして払う俺）、節操の無い会話をあんぱんさん＆DILMさんスペースのど真ん前で敢行して営業妨害をする３人。<br />　たまらずあんぱんさんも席を立って、四方山話に参加して１０分……。<br /><br />しま「……いや、あんぱん子。おまえは売り子しろよ」<br /><br />あんぱん「だって、普通に客来ないし」<br /><br />神海＆かみかみ「（´・ω・`）（´・ω・`）デスヨネー」<br /><br />　後ろで所在無げにしているDILMさん萌え。<br /><br />　結局、一般参加者がタイミング良くちょろっと来たので、あんぱんさんはしょうがなく自スペースに帰港。残ったかみかみ、神海さん、しまさんの三人は、スミに設置された休憩所で閉会するまで延々と駄弁ってましたとさ。この際、かみかみはあんぱんさんトコの同人誌を除いて一冊も買うことなく後夜祭イベント（ジャンケン大会）までグダグダとしていたアレは、今思い起こしても「いや、お前馬鹿だろ？」と言わざるをえない。<br />　まぁ、一応あんぱんさんには<a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" title="【たみフル】">【たみフル】</a>開催中という事もあり、声優の民安ともえ繋がりでTENGA-eggをお土産として忘れずに渡しておくという最低限のマナーは守ったから善しとしよう。<br />　ちなみに↓である。<br /><br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001L1R24E/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41G9nRb-vbL._SL75_.jpg" alt="TENGA EGG CLICKER[クリッカー] ローション入り" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/B001L1R24E/fc2blog-22" target="_blank">TENGA EGG CLICKER[クリッカー] ローション入り</a><br />()<br />不明<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001L1R24E/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br /><br /><br /><br />あんぱん「……マジでもってきたのかよ、あんた(;`Д)」<br /><br />かみかみ「いやぁ、ちょうど家に１ヶ未使用のがあったからさぁ（照）」<br /><br />　紙袋で包むなどという奥ゆかしさなんてありません。配慮なんてナンボのもんじゃとそのまま手渡しでやったら、あんぱんさん本気で見たことなかったみたいなんだもん。近くのファミレスで飲み食いした後、会計済まして帰る段になって、<br /><br />あんぱん「あのさ……かみかみさん。ここの表記に＊＊＊＊って書いてあるけど、マジで？　ていうかマジでこれ、そういうもんなの？」<br /><br />かみかみ「うん(・∀・)」<br /><br />　即答する俺に動揺隠せず「馬っ鹿じゃないのｗｗ！！！　ホント馬っ鹿じゃないのｗｗｗ！！！」と叫んでいたあんぱんさんを、この時の俺はツンデレと確信したねっ。確信したともさっ。多分その内使うだろうから、使用後の感想はこの記事の下にでも書くと良いよ（鬼畜<br />　<br />　さて、こっからの基本的な流れはもう<br /><br /><blockquote><p>　閉会→お菓子パーティー→ジャンケン大会→ファミレス→帰宅</p></blockquote><br /><br />というお約束とも取れる経路を経ての話なのであんまり詳しくしてもアレですが……。<br />　以前、<a href="http://akagi.chatx.whocares.jp/" target="_blank" title="チャット">チャット</a>で【たみフル】の１８禁SSが終わらないという俺の発言を受けて「じゃあもう神海さんと合作でよくね？」という意見をネタに、マジでメールに書きかけのSSを添付してノリで送ったことがあるんですよ。そのときの俺のプロットが相当特殊だったらしく、それについて神海さんに色々言われたんですが、今回の【ゆいにゃー２】ではわざわざモバイルPC持参してきた神海さんが今まで書いたSSのプロットを一通り見せてくれるという行幸に預かったっす（喜<br />　「この間のお返し」ということだったけど、いや……つ～か神海さん。相当筆まめだな（汗<br />　箇条書きレベルなんですが、メモ帳にもびっしりとSSのストーリー展開を書いて製作しているらしく、横で見ていたしまさん、あんぱんさん、DILMさんも、ただただ絶句。<br /><br />あんぱん「俺、こんなのやってねーよっ！！」<br /><br />しま「なにこれ？　なにこれ？　馬鹿なの？　死ぬの？　（※意訳です）」<br /><br />DILM「……すげぇ」<br /><br />かみかみ「（ﾟдﾟ；）」<br /><br />　こっちもポメラ持参（ボーナスで購入した）で、神海さんと俺のプロット＆SSを対比させながらワイワイ。<br />　まぁ、俺のSSについてはファミレス来る前の会場で、一度しまさんに寄稿予定の途中SSを「こんな感じっス」と見せたんですが、会話している神海さんと俺の横で、何か凄く嬉しそうにニヤニヤして読んでいるしまさんがいましたとだけ（笑。誤字については幾つか指摘されたけど、内容については特に無し。あの感じからすると結構イケルのかも知れん（神海さんにも中途半端な状態ながらポテンシャルは高いと太鼓判）<br />　他にもかなり毒吐いたり、【たみフル】の話したり、あんぱんさんの同人誌が相変わらず変態で安心したと言ったら「いや、かみかみさんには言われたくないから」とバッサリ切り返されたり。<br />　色々です。<br /><br />　そういえば、なんか会場で神海さんが絵師さん（♀）２人をナンパしていたので、何かと思ったら同人誌をまた書くための布石を打ってるみたいね。同人誌を書く上での俺らの最大の問題事って言ったら、絵を書いてくれる人を如何にして召喚するかということですからねぇ……。<br />　聞けば、この間の神海＆テンチョーさん同人誌の表紙と挿絵を描いていた<a href="http://ari.usamimi.info/" title="ARIさん">ARIさん</a>繋がりで、会場運営していたその絵師さん達と神海さんは顔見知りらしい。シャイなボクは、あんぱんさんとしまさん（＆一般参加者２名）が鷲頭麻雀しているのを見るフリしながら、神海さんの浮気現場をチラチラ盗み見ていたんだぜ……。<br /><br />　アタイっていう恋人がいながら、見せ付けるようにあんなイチャイチャして！！<br />　神海クンってば！　ひどいわ、ひどいわっ！（ぉ<br /><br />　せっかく作った名刺があるんだし、持って突入しようかという考えはあったけれど、所詮、童貞には高すぎるハードルだったってコトよ……。深くは聞かないでくれぃorz<br /><br />しんかい「かみかみさんも普通に話せば良かったのに」<br /><br />かみかみ「それが出来たらこんな苦労なんてしてねぇーからっ！！！・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・」<br /><br />　ほのラブ書いてるけど、やっぱり神海さんってSだよね。こっちの気持ちなんて知ったこっちゃね～って感じで見下すような冷酷な瞳を向けられてゾクゾクしたわっζ*‘ヮ’)ζ<br /><br /><br /><br /><span style="color:#ffffff">　そんな賑々しいイベントの裏で、事態は風雲急を告げるっ。<br />　神海さんの“とある発言”を発端として、とてつもなく危険な企画が立ち上がりつつあるのを……この時のリトバスSS陣は全く気づいていなかったのだ……！（続かない）</span><br /><br /><br />　ていうか、SS歴１．５年の俺が、古参の神海さんとかしまさん、あんぱんさん、DILMさんにタメ口きくって冷静に考えてオカシクネ？<br /><br />　うん、深くは考えまい……<br /><br />　ちなみに当事者（しまさん、あんぱんさん、神海さん、DILMさん）から今回のイベントのオフ会についての掲載許可は取ってないし、結構うろ覚えのトコはテキト～に脚色しているから、全部は信じない方がいいと思うな。つ～か、読み返すとそのうち怒られそうな内容だなぁ……。<br />　まぁ、その時はその時で土下座すれば良いか（ぉ<br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-29T17:13:44+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-667.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-667.html</link>
<title>『ちょっぴりお茶目なゆいにゃー』に逝って来る</title>
<description> 『ちょっぴりお茶目なゆいにゃー』　地味に忙しくて今回のは行けない＆参加者も少ないようだしどうしようかと迷っていましたが、何だかんだで神海さんとか行くようですし、できることなら彼とSS関連の話をしたいな……というのが一点。それと、ごすさんイラストのあんぱんさん同人誌をゲットしておきたいという個人的理由が二つ揃ったので、午後の閉会前くらいに毎度のことながらそろそろと行って参ります。　場所は川崎。　電車で１
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><a href="http://yuiko.info/" title="『ちょっぴりお茶目なゆいにゃー』">『ちょっぴりお茶目なゆいにゃー』</a><br /><br />　地味に忙しくて今回のは行けない＆参加者も少ないようだしどうしようかと迷っていましたが、何だかんだで神海さんとか行くようですし、できることなら彼とSS関連の話をしたいな……というのが一点。それと、ごすさんイラストのあんぱんさん同人誌をゲットしておきたいという個人的理由が二つ揃ったので、午後の閉会前くらいに毎度のことながらそろそろと行って参ります。<br />　場所は川崎。<br />　電車で１．５時間くらいですし横浜もちょっと見つつ顔を出して見ますが、前回のように濃い話をできるかどうか……。最近はチャットの方で弄られキャラが定着しつつあるので、いじめられそうで怖いというのもある（爆<br />　とりあえず、たみフル開催中ということもあるので、民安さんつながりということでTENGAのeggでもひとつお土産にあんぱんさんに持って行こうと思いますっ。<br /><br />　投稿予定のSSも地味に製作中……<br />　<br />　今日も仕事でここのところまとまった時間が取れなくて死にそうです……orz<br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-27T22:31:32+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-666.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-666.html</link>
<title>【たみフル】開催</title>
<description> 　というわけで、ようやく・・・ようやく開催です！・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・　6/1に提出した俺が悪いんですけど、なんか随分と待たされた感があるんですよねぇ・・・。こういうフェスは、いつもだと開催ギリギリか遅刻しての提出が多いので尚更（ぉ　まぁ、そんだけ早く寄稿していたこともあり、祭りのトップバッターという恐れ多い状況になっております（・・・しまさん、考え直したほうが身の為、世の為、人の為と思われるので、もうち
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/Festa_t.jpg" alt="" border="0" width="500" height="100" /></a><br /><br /><br />　というわけで、ようやく・・・ようやく開催です！・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・<br />　6/1に提出した俺が悪いんですけど、なんか随分と待たされた感があるんですよねぇ・・・。こういうフェスは、いつもだと開催ギリギリか遅刻しての提出が多いので尚更（ぉ<br />　まぁ、そんだけ早く寄稿していたこともあり、祭りのトップバッターという恐れ多い状況になっております（・・・しまさん、考え直したほうが身の為、世の為、人の為と思われるので、もうちょい下の方に下げませんか？(;`Д)←ビビリ）<br /><br />　で、<br /><br />　一応、今回のSSは５話構成で渡していたんですけれど、一括ではなく一話ごとの定期更新になるみたいなので、恐らく今夜くらいに２話が上がるかと。“佐々美の調教モノ”と聞いて飛びついた方が、かみかみのSSを読んでどう思われているか知りませんが、ちゃんと佐々美を調教していくお話です。しまさんにも確認してみましたが、「うん、嘘はいってないと思うよｗｗｗｗｗｗ」という太鼓判を頂きましたので、話が違うとか怒られても、かみかみも困ってしまいますにゃ～（棒<br />　こういうしらばっくれた態度で、こういうことをのたまうのも気が引けますが、最終話まで読んでいただけた方がいらっしゃいましたら、感想とか批評とか、【たみフル】公式のWEB拍手でも、BBSでも構いませんし、もちろん、ウチのブログのこの記事にでも構いませんので、一言でも感想をいただけると有り難いです（各話感想も大歓迎）。<br />　そういえば。ひととおりSSが上がり終えて一息ついたら、いつものように総評的な記事も書こうかと思っているんですが、前情報としてウチら寄稿した人間にも現状でどのくらいのSSが集まっているのか主催者のしまさんから教えてもってないんですよねぇ。<br />　幹事さんの【くどふぇす２】の時みたく、まだ数作しか来ていないのか。それとも既に多量に集まっているストックの中から小出ししているだけなのか・・・。まぁそのうち分りますか。かみかみはようやく本日の休日出勤が終わって帰ってきたところですので、今から皆様の作品を拝見してきますノシ<br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-21T18:51:45+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-665.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-665.html</link>
<title>チャット。またの名を『某チャット』</title>
<description> 　頑張ってるよ。俺、超頑張ってるよっ！！ヽ(;´Д`)ノ　【たみフル】投稿用のエロSS二本目は、恐らく開催日には間に合わないながらも、何とか……ホントなんとか形になりつつある感じ。閉会式までには送りつける予定ですが…いい加減、仕事が修羅場モードに突入しつつある昨今、精神的グロッキーな状態で、ファンから反感受けそうなレベルのエロをどこまで仕上げれるかが問題だ(;`Д)　……しまさん　俺が送っても、「これはやばい」と直
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ 　頑張ってるよ。俺、超頑張ってるよっ！！ヽ(;´Д`)ノ<br /><br />　<a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" title="【たみフル】">【たみフル】</a>投稿用のエロSS二本目は、恐らく開催日には間に合わないながらも、何とか……ホントなんとか形になりつつある感じ。閉会式までには送りつける予定ですが…いい加減、仕事が修羅場モードに突入しつつある昨今、精神的グロッキーな状態で、ファンから反感受けそうなレベルのエロをどこまで仕上げれるかが問題だ(;`Д)<br /><br />　……しまさん<br /><br />　俺が送っても、「これはやばい」と直感したら即座に送り返すように重ねてお願いしとく（マジで<br />　<br /><br /><br />　さて、表題にもあるように、最近かみかみが<a href="http://akagi.chatx.whocares.jp/" title="入り浸っているチャット">入り浸っているチャット</a>のご紹介。<br />　リトバスSSのもの書きさんたちが頻繁に集う、ある種、梁山泊的な場所（といいつつリトバスSSのクオリティアップを目指して切磋琢磨している場所というよりは、単なるだべり場に等しい（爆）。<br />　名前を挙げるときりがないですが、<a href="http://link.dreamcafe.info/littlebusters!/" title="リトバスSS情報サイト">【リトバスSS情報サイト】</a>の上位ランカーｍさん、神主あんぱんさん、元テンチョーさん。この界隈ならまぁ大概の人は知ってるりきおさんとか神海さんとかその辺も顔を出すといえば話が早いのかな？<br />　詳しくは<a href="http://www13.atwiki.jp/hinatora/" title="某チャwiki">某チャwiki</a>を見てもらえればわかりますが……まぁそんなトコです。チャットの管理人は日向の虎さん（<a href="http://www.geocities.jp/cross_up2001/kikaku/nanasi.htm" title="【名無しさんだらけのリトバスSS祭り】">【名無しさんだらけのリトバスSS祭り】</a>主催者）か幹事男さん（<a href="http://sky.geocities.jp/boys_the_k1/kud_fes.html" title="【クドフェス２】">【クドフェス２】</a>主催者）。俺もどっちがやっているのか、ようわからん（ぇ<br /><br />　今週は仕事が入ってますが、【たみフル】開催日である土曜、そして日曜は顔を出そうかと思っているので気になる方はどうぞ覗いてやって見てください。多分、祭りのSSを読みながら、同族の方々とワイワイやっていると思います。<br />　日向の虎さんにも一応OK貰ったので、その内、左のメニューに直リンク貼っておくのでヨロシク。<br /><br /><br />　 ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-17T20:41:42+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-663.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-663.html</link>
<title>武者修行の旅に出ます(･ω･)ノ</title>
<description> 　いや、別に旅に出るわけじゃないですよ？　ただ、【たみフル】への寄稿もひとまず終わったので、ブログ運営を開始しようと思いましたが、他所様の所への寄稿SSの数をちょいと増やそうと、ふいに思い立ちました。挑戦的……というか実験的というか、今の自分に書けるシチュエーションの限界範囲がどの辺にあるのかを確かめてみたくなったのです。　自分の文章の形みたいなものが見え始めてきたこともあるので、多分、少しだけ背伸び
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br />　いや、別に旅に出るわけじゃないですよ？<br />　ただ、【たみフル】への寄稿もひとまず終わったので、ブログ運営を開始しようと思いましたが、他所様の所への寄稿SSの数をちょいと増やそうと、ふいに思い立ちました。挑戦的……というか実験的というか、今の自分に書けるシチュエーションの限界範囲がどの辺にあるのかを確かめてみたくなったのです。<br />　自分の文章の形みたいなものが見え始めてきたこともあるので、多分、少しだけ背伸びしてみたくなった……というのが主な理由なんでしょうね。まぁ、執筆スピード自体は特に変わってないので、量としては各々のフェスが開始になれば自ずと自分のSSは出てくると思います。<br />　かみかみのSSの新作を待っていてくださる方がいれば（いるのか？）、そちらの方に行って頂いて一言でも感想を寄越してもらえるとありがたいです。<br />　しばらくは、ウチに来なくて大丈夫かと。代わりに直近のフェスである、しまさんとこの<a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" title="【たみフル】">【たみフル】</a>や日向の虎さんの<a href="http://www.geocities.jp/cross_up2001/kikaku/nanasi.htm" title="【ドキッ名無しさんだらけのリトバスＳＳ祭り】">【ドキッ名無しさんだらけのリトバスＳＳ祭り】</a>へ開催と共に訪問して頂ければ。<br /><br /><br /><br />・追記<br />　別に隠す必要も無いので言っておきますが……某フェスに寄稿予定のSS作品が一個あるのですが、投稿の際には、【かみかみ】以外の別のハンドルネームを用いる予定です（間に合うかは不明）。ウチのサイトの細かいトコまで見てれば分るような簡単なものですので（古参の方には速攻バレるレベル）、発見の際には全然バラしてもらって構いません。適当にあしらってやって下さい（笑<br />　開幕後、しばらくしたらウチの方でも暴露する予定ですので、まぁ、わかんなかった方は気長に待っていただいて、「アレがかみかみの作品だったのね」と納得の上で失笑してもらえれば、と。<br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-09T20:32:31+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-662.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-662.html</link>
<title>暇に任せてブログの名刺作り</title>
<description> 　暇に任せて作成ｗ　配置とかの手直しの必要はあるけれど、QRコードを仕込んでいるので、名刺として渡して、ウチのブログに来てもらう的な役割としては非常に有用な仕上がりに。　なんか、たま～にこういうのをチマチマ作っていると幸せな気持ちになれるのはなんでなんだろうぜ？　こういうのが全部タダでできるのだから、世の中便利になったもんだと妙に感心してしまうかみかみでした。あんぱんさんが参加する予定のリトルバスタ
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <a href="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/2009060520422107b.jpg" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/2009060520422107b.jpg" alt="名刺２" border="0" width="344" height="208" /></a><br /><br />　暇に任せて作成ｗ<br />　配置とかの手直しの必要はあるけれど、QRコードを仕込んでいるので、名刺として渡して、ウチのブログに来てもらう的な役割としては非常に有用な仕上がりに。<br />　なんか、たま～にこういうのをチマチマ作っていると幸せな気持ちになれるのはなんでなんだろうぜ？<br />　こういうのが全部タダでできるのだから、世の中便利になったもんだと妙に感心してしまうかみかみでした。あんぱんさんが参加する予定の<a href="http://yuiko.info/" title="リトルバスターズ！　来ヶ谷唯湖オンリー同人誌即売会">リトルバスターズ！　来ヶ谷唯湖オンリー同人誌即売会</a>にでも持参していって物書き界隈の人に配ろうか知らんなどと、はた迷惑なことを考えてしまう辺り、自分でも馬鹿だとは自覚しているのですが、楽しいのだからしょうがない（笑<br /><br /><br /><br />使用したフリーソフト、素材などなど<br />　<a href="http://www.vector.co.jp/soft/cmt/win95/writing/se094151.html" title="名刺を作ろう!">名刺を作ろう!</a><br />　<a href="http://www.cman.jp/QRcode/" title="QRコード[二次元バーコード]作成 ">QRコード[二次元バーコード]作成 </a><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-05T20:57:38+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-661.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-661.html</link>
<title>５月購入物品八百万</title>
<description> 天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)(2009/01/24)小川 一水商品詳細を見る　SFは野尻抱助、菅浩江、小川一水のみ購入（ただし、新刊は即買い）というジャンル的にはあまり手を付けていない所ではあるが、やっぱり小川さんは好きよん。構成は毎度の事ながら災害系を扱った手馴れた分野での執筆だけに、不安要素はゼロ。　ただ、面白くはあったけれど、小川一水は純粋の悪役を書けないのかな、とも思ったり。自分の創製したキャラに愛着を抱く
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150309450/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41KSB7%2BGlNL._SL160_.jpg" alt="天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4150309450/fc2blog-22" target="_blank">天涯の砦 (ハヤカワ文庫JA)</a><br />(2009/01/24)<br />小川 一水<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4150309450/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　SFは野尻抱助、菅浩江、小川一水のみ購入（ただし、新刊は即買い）というジャンル的にはあまり手を付けていない所ではあるが、やっぱり小川さんは好きよん。構成は毎度の事ながら災害系を扱った手馴れた分野での執筆だけに、不安要素はゼロ。<br />　ただ、面白くはあったけれど、小川一水は純粋の悪役を書けないのかな、とも思ったり。自分の創製したキャラに愛着を抱く為か、どうしても作者として冷徹に突き放しきれていないなぁと苦笑。終盤でキャラに優しくしてしまっている気持ちが分るだけに（そして、別に悪役じゃなくても良いので）、作品としての欠陥にはなっていないので問題ないといえば無いのですが……まぁ個人的な感想ってヤツです。<br /><br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163281606/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51tgYFQ3txL._SL160_.jpg" alt="少年少女飛行倶楽部" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4163281606/fc2blog-22" target="_blank">少年少女飛行倶楽部</a><br />(2009/04)<br />加納 朋子<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4163281606/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　加納さんの新刊ζ*’ヮ’)ζ<br />　でも、最近の加納さんは『魔法飛行』の時のようなアク（良い意味で）が文章に載らなくなったなぁ……。『アリス』作品辺りから、かなりあっさり気味の文体に変わって行ったのが個人的には少々惜しい気もするのですが、それでもこの人の文章に宿る優しさとキャラクターへの愛おしさは普遍。読んでいると優しくなれる。そんなマイ・リスペクトな作家さん。<br />　初期の冴木忍に告いで、恐らく自分が文章を書くときに最も影響を受けた一人でもある。<br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253390/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/41ZosqzhqxL._SL160_.jpg" alt="沼地のある森を抜けて (新潮文庫)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4101253390/fc2blog-22" target="_blank">沼地のある森を抜けて (新潮文庫)</a><br />(2008/11/27)<br />梨木 香歩<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4101253390/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　和風文学ファンタジーの大家といえば、まぁ普通の人は納得する作家さん。<br />　あいも変わらず、この人は自分の道をひた走るなぁ。序盤からは絶対到達不可能な着地点に降り立ったかと思いきや、最後までぴしりと決められて、もう何もいうことがねぇ（笑<br />　ジェンダーな人からは崇め奉られちゃってますが、けっしてそんな偏向狭眼な人ではなく。単に女性が主人公であることが多く（『家守綺譚』は野郎が主人公やね）、古風な作風が目立つだけである。深読みしすぎも困り者。<br />　人の機微を描写するだけで読者に溜息を付かせる稀有な才能を持ち合わせた人であるが、何故かどう考えても梨木さんの作品群の中で一番の駄作と思しき『西の魔女が死んだ』が一番有名であることに日々、愕然として生きているかみかみです。<br />　一番は『からくりからくさ』と『りかさん』。<br />　それだけはこの管理人も譲れませぬ。<br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344811895/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51j%2BQplhvPL._SL160_.jpg" alt="まんまんちゃん、あん。 1 (バーズコミックス)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4344811895/fc2blog-22" target="_blank">まんまんちゃん、あん。 1 (バーズコミックス)</a><br />(2008/01/24)<br />サトウ ナンキきづき あきら<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4344811895/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br /><strong><span style="font-size:large;">　損してる！！<br />　絶対表紙と題名と今ウケしない荒い線画で損してるよ！！！∑（ﾟдﾟ；）</span></strong><br />　　<br />　<strong><span style="font-size:x-large;">なんじゃこりゃ～～～！！！？</span></strong><br /><br />　心臓鷲掴みされた挙句、ぐりの心情描写の精緻さに全俺が泣いた。<br />　１巻できゅっとなって、２巻で悶絶。無言で信玄さんの袈裟に包まるシーンではボロ泣きして、しばらくそのページをガン見というか、そっから動けなくなった。<br />　多分、大学くらいの年にならんと、この気持ちは十全に味わい尽くせんだろうなぁ……。<br />　みんながみんな決して悪い人たちではないのに、どうしてこうまで侭ならない展開に転がり込んでしまうのかとウンウン唸って、しばらく。コレと同じ高みの描写が自分が書いている文章で出来たなら、俺なら死んでも良いとすら思えた……そんな作品。<br />　一年前には既に発売されていたのに、先月横浜のメロンブックで買ったヤツが初版だったことに別の意味で泣きたくなったさっ！・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・<br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4091883281/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/21Q9GZ3W7GL._SL160_.jpg" alt="ヨイコノミライ 1 完全版 (IKKI COMICS)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4091883281/fc2blog-22" target="_blank">ヨイコノミライ 1 完全版 (IKKI COMICS)</a><br />(2006/07/28)<br />きづき あきら<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4091883281/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　当然の如く『まんまんちゃん、あん。』を知った直後に購入。アマゾンさんの翌日配達で、次の日の夕方には完読でしてよ奥さん。<br />　１巻の段階では、衝動買いしたことに微妙に後悔するも、２、３巻と進むにつれてあまりの痛々しさに胃が痛くなった（汗<br />　オタクならではの暗黒面を切り抜いた怪作。ただし群雄劇ゆえ、各々のキャラクターの結末に不満を抱いたり物足りなさを感じてしまうのは、『まんまんちゃん、あん。』を先に読んでしまった事に拠る苦悩ではある。良くも悪くも、きづきあきらの昔の作品。<br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4592145615/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="image/noimage.gif" alt="ナナとカオル 1 (ジェッツコミックス)" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4592145615/fc2blog-22" target="_blank">ナナとカオル 1 (ジェッツコミックス)</a><br />(2008/11/28)<br />甘詰 留太<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4592145615/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　ナナが時々来ヶ谷さんに見えてしまう俺は、既に手遅れ、リトルバスターズ脳筋と思われます（爆<br />　オカズとするには物足りないも、１５禁のエロとしては極上。<br />　描写が丁寧。旨味は濃厚。ヤングアニマル嵐で３巻に収録されると思しき話をチラ見した瞬間、『これは買わねば』と、息子にせっつかれた思い出深くも罪深い作品。個人的には好きな絵柄ではないのですが、この人のフェチというかストーリーとしての読ませる巧さと、素人が深みにハマっていくあの退廃的なズブズブ感がホント辛抱たまりません。<br /><br /><table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001R4BBRE/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/51OaqxBoWYL._SL160_.jpg" alt="ラスト レムナント" border="0"></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/B001R4BBRE/fc2blog-22" target="_blank">ラスト レムナント</a><br />(2009/04/09)<br />Windows<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B001R4BBRE/fc2blog-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table><br />　ロマサガのスタッフによるXBOX３６０製品がWINDOWSへ。<br />　ストーリーは大根（酷っ）、けれどシステムがそれを補って余りあるくらい神過ぎて、自慰行為を覚えてしまったエテ公のように止まりません。<br />　バトル楽しい。素材集めオモロっ。ギルドクエストはチマチマ…。<br />　中隊規模の自軍キャラと、わんさかいる敵（時には１００匹を超えることも……）さんとバトルしまくる近年まれに見る神ゲーRPG。このバトルシステムのためにシナリオを書き上げたといっても過言ではないでしょうね。<br />　PCスペックはそこそこ必要ながらオススメしたい一品。<br />　<br />　<br /><br />　……う～ん、しかしめっきり活字本読まなくなったなぁ、俺。好きな作家さんしか買ってねぇや。<br />　大学生時代は、毎週のように本屋に通って、エロ本から純文学まで読み散らかした当時が嘘のよう。言葉通り『本に埋もれる生活』を実地でしていたというのに、現在定期購読しているのが『日経エレクトロニクス』だけってどういうことよ？とツッコミしたくなりますが、これも一重に時の流れというヤツなのかもしれませんね。はふぅ。<br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-04T19:13:51+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-660.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-660.html</link>
<title>【たみフル】用SS『藍より青し』完成！！</title>
<description> 　寄稿SSが完成しましたヽ(;´Д`)ノーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー・　題名　　　：　『藍より青し』　（リトバスSS）・制作期間　：　約３週間（基本、土日に執筆なので実質６日？）・原稿用紙　：　４００字詰　約１００枚・　容量　　　：　Text形式で４０KBくらい　（OfficeのWordだと９０KB）・　内容　　　：　笹瀬川佐々美の調教モノ・登場人物　：　佐々美、来ヶ谷、西園、小毬、理樹、謙吾・　対象　
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/Festa_t.jpg" alt="" border="0" width="500" height="100" /></a><br /><br />　寄稿SSが完成しましたヽ(;´Д`)ノ<br /><br />ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<br />・　題名　　　：　『藍より青し』　（リトバスSS）<br /><br />・制作期間　：　約３週間（基本、土日に執筆なので実質６日？）<br />・原稿用紙　：　４００字詰　約１００枚<br />・　容量　　　：　Text形式で４０KBくらい　（OfficeのWordだと９０KB）<br /><br />・　内容　　　：　笹瀬川佐々美の調教モノ<br />・登場人物　：　佐々美、来ヶ谷、西園、小毬、理樹、謙吾<br />・　対象　　　：　１５禁以上１８禁未満<br /><br />ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー<br /><br />　こんな感じです。<br />　しまさんと神海さんに要求されていた１８禁レベルのものにはなりませんでしたけれども、納得のものには仕上がったかなぁ…？　佐々美が堕ちて行くまでの過程を、相変わらず無駄に長い説明文章で延々と語っていくような作品ですが、今までのリトバスSSとはちょっと毛色が違うので、読む際には注意してください。<br /><br />　というわけで。<br />　３週間もの間、これのためにブログを完全放置してSS執筆に勤しんでいたかみかみですorz<br />　…いや、聞いてくださいって（汗）。分量で言えば前のリトバスSS『Relations』と同等。下手するとそれよりも長い作品であることを考えれば、通常運営よりもアクセル踏みっぱなしで、かみかみ的には結構頑張ってたんですよ？（マジでマジで）<br />　読んで面白いと思っていただけるようなものは作れているとは思うので、今回の件はこのSSでご容赦を・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・<br /><br />　というか、自分的にはこの時期になると確実にアクセス数が落ちることは毎度のことなので、気落ちしながらも覚悟していたんですが……あれ？　ほとんど減ってない？Σ(ﾟДﾟ)<br />　最近、相互リンク貼ったリトバス界隈の方々のトコから来ていただけているお陰、というのもあるんでしょうが、日参してくれている人が増えたのかなぁ……と少しだけ期待していたい自分がいたり、いなかったり（といいつつ「今日から激減するかも」とビクビクしている自分もいます）。<br />　まぁ、これでようやく通常運行…・・・と、行きたいトコなんですが。<br />　日向の虎さんのトコのフェスにも、出来ることなら寄稿したいんですよねぇ…。<br />　プロットとして組んでいるのの多くが連載モノ向けなので、送れるようなネタが枯渇していて正直むずいというのが本音ですが、さてはて。<br />　愚痴はコレくらいにして、ま、予定としていた【たみフル】用のSSは一応書き上げれたので、しばらくはゆっくり身体を慣らして、また復帰していきますので、今後ともヨロシクです。<br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-06-01T17:07:34+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-659.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-659.html</link>
<title>40万HIT御礼</title>
<description> 　どうも、かみかみです。　ブログ発足４年を前に総アクセス数４０万ヒットを何とか稼げました。　ウチは元々レビュー系のサイトで、オリジナル小説がたまに挟まるような感じの零細ブログとして細々と継続してきましたが、07/09/11に開始したリトバスSSから約一年半。正直、いつもの感じだと一年経たずに飽きるだろうなぁ…と思われたのですが、今やメインコンテンツとして成立しており、当時では考えられなかった、読み手さんから
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ 　どうも、かみかみです。<br />　ブログ発足４年を前に総アクセス数４０万ヒットを何とか稼げました。<br /><br />　ウチは元々レビュー系のサイトで、オリジナル小説がたまに挟まるような感じの零細ブログとして細々と継続してきましたが、07/09/11に開始したリトバスSSから約一年半。正直、いつもの感じだと一年経たずに飽きるだろうなぁ…と思われたのですが、今やメインコンテンツとして成立しており、当時では考えられなかった、読み手さんからの多数の感想を頂けており感謝感激ですm( _ _ )m<br />　個人的にも今年ようやく、自分のスタイルみたいなものが確立したこともあって（まだ未熟ですが）、かなり充実した年になっております。説明過多の癖はまだまだ改善の余地はあるでしょうが、その辺込みで、技量的にも内容的にも面白い物を書いていこうと思っていますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。<br />　<br />　リトバス・フェスにも積極的に参加を予定しておりまして、６月中旬の【たみフル】は。７月にも<a href="http://www.geocities.jp/cross_up2001/kikaku/nanasi.htm" title="日向の虎さんの方">日向の虎さんの方</a>で何やらやる予定の物も、【たみフル】に寄稿するSS次第ですが、参加しようと考えております。<br />　まぁ、そんなワケなので。毎度の事ながら、その期間中のウチの更新は著しく低下します。<br />　たま～に来る程度が丁度良いでしょうね。連載開始した『The　９ｔｈ』は読み返してみるとかなりの手直しが必要なことが判明しており、こっちの進捗はこの期間中で一回か二回、うｐれれば恩の字な感じだと個人的には思ってますので、あまり期待せず（苦笑<br /><br />　あと最後に。昨日完結しました 『Relations』のあとがきでも書きましたが、読者の方から『こういう話が読みたい』といった要望があれば、今後はできるだけ反映させた物にも挑戦したいと思っております。１８禁モノについては、ウチのブログだとFC2の条約に引っかかる可能性があるのでちょっと難しいですが・・・まぁそれも込みで、色々読み手の方の声を聞けたらと思います。何か要望があれば記事のコメ欄、もしくはWeb拍手の方にでも気軽に書いてもらえれば。<br /><br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-05-11T18:48:32+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-658.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-658.html</link>
<title>『Relations』（終話）</title>
<description> 「ねえねえ理樹君、コレなんかどうです？」　直枝理樹が予約していたというレストランの時間までの暇潰しがてら、女性用下着コーナーの前で物色していた『三枝葉留佳』は、入り口付近でそわそわとしている理樹に、手にしたブラとショーツを服越しに当てて尋ねていた。場違いな空気に気後れしていた様子の理樹は、ようやく戻ってきた恋人の姿に安堵の表情を浮かべるものの、すぐさまぎょっとした顔になったことに「してやったり」と
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><br /><br />「ねえねえ理樹君、コレなんかどうです？」<br /><br />　直枝理樹が予約していたというレストランの時間までの暇潰しがてら、女性用下着コーナーの前で物色していた『三枝葉留佳』は、入り口付近でそわそわとしている理樹に、手にしたブラとショーツを服越しに当てて尋ねていた。場違いな空気に気後れしていた様子の理樹は、ようやく戻ってきた恋人の姿に安堵の表情を浮かべるものの、すぐさまぎょっとした顔になったことに「してやったり」と内心で二木は忍び笑いを浮かべている。<br />　下着というだけでも男性からすれば悶々とするのだろうが、私が手にしたそれはかなりきわどい。ピンクを基調とした色合いで、ブラとショーツに散りばめられたフリルとリボンは黒。アダルティな雰囲気を醸しながらも、一見すると可愛らしいショーツの腰回りは、一転して“紐”である。ちょっと力を込めれば、それだけでぷつりと切れてしまいそうなくらい細いナイロンが、否がおうにも布地の少なさを強調している。そして、それをくるりと回して反対側を見ると、最低限の部位を隠すようなTバックが現れる。<br />　はき心地を考えると、食い込みが生じたりと機能面では最悪の部類のそれは、しかし蠱惑的なまでに異性を惹き付けた。<br />　顔を逸らし「いや、うん、まぁ…」と、しどろもどろにながらも理樹の視線はしっかりと“それ”に固定されている。<br /><br />「似合わないですか？」<br /><br />「いやいや、似合うよ？　似合うけど……さ。うん、さすがにそれは……」<br /><br />「これがなんです？」<br /><br />　小悪魔的に瞳を細めて、彼の困る顔が見たくてしょうがない私は、執拗なまでに追求の手を緩めない。<br /><br />「……葉留佳さん、絶対わかって言ってるでしょ？」<br /><br />「さてはて。はるちんには何のことやら」<br /><br />　ちょっとおどけてみせると、直枝理樹はまいったなぁと言いたげに頬を掻いている。<br />　普通の恋人がするような、他人から見れば何も価値もないようなひととき。そんなささやかなやり取りが、こんなにも楽しい。こんなにも嬉しい。砂糖菓子のように甘くて、頬張るたび口いっぱいに広がる甘露は、満たされることのなかった二木佳奈多の飢えを心ゆくまで満たしてくれる。<br />　一時期、妹は自分が直枝理樹を好きだと知っているからこそ、嫌がらせのようにデートの話をしているのではないかと勘繰った事もあったが……それは違うと今なら断定できる。<br />　のぼせ上がった恋は盲目だ。こんなにも満たされた気持ちでは、誰かに話さないと幸福の海に溺れてしまう。<br />　私たちが付き合っていることを誰かに話してしまいたい。こんなにも素敵な人が、私の恋人なのだと伝えずにはいられない。そんな衝動じみた胸のざわめきが、二木佳奈多をどうしようもなく掻き乱している。<br />　それが無理なことは佳奈多も百も承知だ。直枝理樹と恋人でもなければ、おいそれと手を繋げるような関係ですらない。けれど……せめて傍に居たい。このまま、こうしているだけでいいからと、ふつふつと膨れる気泡は直枝理樹といればいるほど徐々に大きくなっていた。<br />　体が触れればどこかしらの差異で別人だとばれてしまいそうな恐怖が、二木佳奈多に最低限の距離を保たせてはいる。だが、ベンチで座っていた時のように、また身体が密着したが最期、箍（たが）が外れてしまわないとも限らない。<br />　直枝理樹にすべてを預け、抱きしめられ、抱きしめ合えるとしたら―――そんな妄想に躓きながらも時間を確認した佳奈多は、眼前に迫る崖の深さを見てしまったような目眩を感じていた。<br /><br />　何かの都合で、葉留佳が来れなくなればいいのに……<br /><br />　身勝手なそんな気持ちは、かつての修学旅行事故を想い起こさせた。<br />　ベッドに横たわり、意識不明の重体だった妹。あの時、葉留佳が死んでいれば、私が直枝理樹の隣で微笑んでいる未来もあったのではないだろうか。そんなことを少しでも考えてしまった自分に息苦しさを覚えて、『葉留佳』は大きく息を吸う。<br /><br />「……葉留佳さん、大丈夫？　さっきから具合が悪そうだけど……？」<br /><br />「やはは……朝食を抜いてきたので、ちょっと立ち眩みがしただけですヨ。ご飯を食べればこんなのすぐにでも治っちゃいますからっ」<br /><br />　不安げな直枝理樹に、から元気を装うと、そろそろ予約していたレストランの時間であることを告げて彼の背中をぐいぐいと押す。直枝理樹の視界から逃れ、彼の背中に身を縮こませた私は、そこでまた一つ泣きそうなほどの溜息を吐いた。<br /><br /><br /><br />　ああ、これで終わってしまうのだな、と<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><i><strong><span style="font-size:large;">　　　―――Relations （最終話） ―――</span></strong></i><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />　この状況では、どうやっても葉留佳と出くわさず、なおかつ直枝理樹にバレないよう姿を消すなんてできっこない。それが、終着点であるレストランまでの道程で至った二木佳奈多の結論だ。たとえできたにせよ、今日の妹が私と違う服を着て来ようものならその時点でアウトなのは明白だろう。<br />　なら、もう開き直るしかない。事前に二人のデートを知っていた私が、驚かせるために仕組んだドッキリだと思わせるのだ。「この程度の変装で勘違いするなんて、あなたもまだまだよね、直枝理樹」、「葉留佳、ちゃんと掴まえてないとダメよ？」そんな憎まれ口を叩いて、堂々と退散する。<br />　稚拙な作戦ではあるものの、これならまだ引き返せるような気がした。やり直せるような気がした。胸中で拳を握るものの、それがどの範囲での“引き返す”ことなのか、“やり直す”ことなのかに気付いたとき、二木佳奈多は自分の浅はかさに思い至り、知らず知らずのうちに立ち止まっていた。<br />　直枝理樹の斜め後ろに従っていた二木は、途端に休日でごった返す人ゴミに揉まれて、彼から引き離されてしまう。慌てて追いつこうとするものの、見ず知らずの肩に何度もぶつかり、気付けば完全に彼を見失っている。辺りを見回しても、無関係な人間が群れをなして、それぞれの思惑で勝手気ままに動き回っているだけだ。<br />　私は迷子の子供のように、込み上げてくる心細さを飲み込めなくて、そこから一歩も動けなくなってしまう。このまま後先考えず、直枝理樹から逃げ出してしまえば全てを有耶無耶に出来たかもしれないのに……たった数十分の彼との関わりが、私の身体をどうしようもないほど『依存体質』に変えてしまっていた。<br />　「これで分かったでしょ？　貴女の作戦なんて所詮、一時凌ぎでしかなかったのよ」。そんな嘲弄にも似た囁きは、私の背中を抱くと「ねえ、そうでしょう？」と聞いてくる。粘着質な態度に苛立った私は、それを振り払うと頭を抱えて毒づいた。<br /><br />「そんなの　はじめから分っていたわよ……！」<br /><br />　噴水前のベンチで直枝理樹の手を取ったときから、私はもう引き返せるラインをとっくに飛び越えていたのだ。<br />　引き返せないなら、あとは進むしかないじゃない。玉砕だろうが、絶望だろうが、遅かれ早かれやって来る結末だったのだ。今更、おためごかしてその場を言い包めたとして何になるというの？<br />　直枝理樹がすき。その位置から退くことを拒否したのは私。足掻いたのは私。<br /><br />　なら告白しちゃいなさいよ<br /><br />　好きだって<br /><br />　葉留佳と別れて私と付き合ってくださいって<br /><br />　直枝理樹から流されてゆく私の耳に、そんな言霊が次から次に現れる。それに対して何も答えることが出来ず、立ち竦む私に、周囲のざわめきは一斉に非難の色へと変わっていった。<br /><br />　あんたが怯えてるのは結局のところ、損得勘定でしか動いていないからじゃない。OKされても葉留佳に怨まれる。ダメだといわれれば、今の友人関係すら破綻して、リトルバスターズの輪から遠のくことと、葉留佳との関係が気まずくなることの両方が待っているから。だから動けない。指をくわえてみているだけしか出来ないのが貴女。<br />　本気で愛しているの？　本気で好きなの？　その程度の事柄に縛られていて、一番大事なことにがむしゃらになれない貴女に、それを掲げる資格なんてあるのかしら？　<br /><br />　まくし立てているのは三枝葉留佳とも、二木佳奈多とも取れる声質だ。それが編み込まれたレースのように、波状的に私の言動について、弾圧とも取れる辛らつな言葉を口にしている。<br /><br />　わかる？　あなたの『スキ』って重みが全然足りないの。<br />　……なぁに、それ？　告白する気もないで愛だの恋だの語っていたわけ？<br />　だから葉留佳なんかに奪われちゃうのよ。雛のように口を開けていれば、欲しいだけの満足を誰かが与えてくれるとでも思っていたのかしら？<br />　それともあれかしら。単に妹から恋人を奪いたかっただけなんじゃない？　ちょっと前まで、叔父達に言われてイヤイヤ折檻したり苛めていたっていうけど、実際のところどこまで本当なわけ？　家の因習を免罪符にして、妹が憎かった事の隠れ蓑にしてただけじゃないの？<br /><br />　……ねえ<br /><br />　わがままな妹を持って苦労していた二木佳奈多さん。ホントはどうなの？　ろくでなしの役立たずに先を越されたのが、ただ気に入らないだけとかそういうことはないの？<br /><br />　ねえ<br /><br />　ねえっ<br /><br />　ねえってば！！！<br /><br /><br /><br />「葉留佳さんっ！！」<br /><br />　揺られてはっとした。<br />　目の前には直枝理樹がいて、私の肩を痛いくらいに掴んでいる。<br /><br />「……………………直枝……理樹……？」<br /><br />　正気に戻った私に安堵したのも束の間、堰を切ったように泣き出した私の対応に、きっと彼は困ったことだろう。剥がれかけた仮面を押さえようと、私は両手で顔を覆っていた。<br /><br />「ごめんなさい……ごめんなさい……」<br /><br />　それしか言えない私の真意なんて、これっぽちも彼は汲み取ってはくれないだろう。早く泣きやんで三枝葉留佳に戻らないといけないのに、あとからあとから溢れてくる涙は止めようもなくて。優しい声に抱えられた私は、人目を避けるようにメインストリートを外れ、住宅街方面に連れてこられていた。<br /><br />　ビルの側壁に身体を預け、何も訊かず、ただ泣き止むのを辛抱強く待ってくれている直枝理樹のこの態度は貴重だと、いつになく思う。慰められたとしても、こちらとしてもどう反応して良いのかわからないし、逆に彼の気持ちに応えようという無駄な足掻きが、余計に自分を疲れさせるからだ。<br />　ただの優男ならこういう気の利かせ方は無理でしょうね、とメイクの褪せた顔の佳奈多は、ようやく収まってきた目頭をハンカチで拭うと、手持ち無沙汰の恋人を見上げている。<br />　しゃがみ込んでいた私は、おもむろに直枝理樹の手を引いた。ちらっと見て、無言でこちらのオーダーを汲み取った彼は、傍にしゃがむと私の肩を抱き寄せた。<br />　むず痒いものを感じたけれど、そのまま顔を彼の胸に埋もれさせる。そうやって甘えていないと、ずるずるとどこかに落ちてしまいそうで怖かった。<br />　温もりがあって、彼の匂いにあやされている間だけは、いろんなことが忘れられた。髪を撫でられて、もっと、もっと、と擦り寄る私に直枝理樹が小さく笑っている。甘ったれの猫みたいだと自分でも呆れてしまうが、全部放り上げて直枝理樹にしがみついているだけの私は、一人の“狡賢い”女の子でいることができた。<br /><br />「……理樹君は私のこと……すき……？」<br /><br />「嫌いだったら付き合ってなんかいないよ」<br /><br />　存外に優しい声が耳をくすぐった。<br />　残酷に私の気持ちを引き裂いているとも知らず、笑っている直枝理樹。聞いてしまったことを後悔している私は、けれど、“その言葉が向けられている相手が私である”という事実に不思議なほど満たされてもいた。<br />　倒錯した愛が、どこまでも二木佳奈多という『個』を奪っていく。<br />　私はいま笑っているのだろうか。それとも泣いているのだろうか。<br />　嬉しくもあり、哀しくもあり、怒りに狂いたい衝動もある。<br />　ごちゃ混ぜのそれら全て、ひとくくりにできる何かがあるとすれば、それはきっと般若だろう。角度を変えるごとに如何様にでも表現される感情は、鬼女であり、天女であり、嫉妬に狂う女の顔だ。飄々とした三枝葉留佳の仮面の下に、私はきっとそれをつけている。<br /><br />「……けど、私以外にもかわいい女の子はいっぱいいますよ。小毬ちゃんとか、クド公とか。姉御と比較したら私なんてまだまだお子様ですし……。他のみんなも、理樹君のこと好きだったのに、どうして私を選んだんです？」<br /><br />「葉留佳さん……？」<br /><br />「知ってます？　お姉ちゃんも理樹君のこと好きなんだよ？　私なんかよりもずっと前から好きだったみたいです。私はずっとそれに気付かないで相談事を持ちかけたり、理樹君とのデートの話を嬉しそうに語っていたんですから……ホント、酷い話ですよね」<br /><br />　感情と切り離された口元が、私がうろたえてしまうような言葉を繰っては、彼の一挙手一投足を捉えようと全身で虎視眈々と伺っている。彼の背中に貼り付いた掌が、驚くほど熱を感じている。耳はしっかりと心臓に傾けられ、鬱葱とした私の闇が、彼の本心すべてを呑み込もうとしていた。<br /><br />「お姉ちゃん、ずっと笑って聞いてました。私は嬉しいから、お姉ちゃんもきっと嬉しいんだろうって、ぺらぺらとろくでもないことを喋って―――」<br /><br />「葉留佳さん」<br /><br />　芯に響くような確固とした迫力が私の言葉を遮ると、直枝理樹は有無を言わせぬ力で私の顎を持ち上げた。<br />　彼が何をしようとしているのか、首を傾げたのは一瞬。真摯な眼差しと、眼前に迫ってくる彼の唇を見つめながら、「ああ、そういうことなんだな」と泣きはらした瞼を閉じて、私は彼とキスをした。<br />　多分その時、『三枝葉留佳』の仮面は剥がれてしまったのだろう。<br />　打ちひしがれた身体は、脱力したまま彼の唇を感じている。できれば彼の口からすべてを聞き出したいと計略していた私は、彼の行為ひとつで、どれだけ直枝理樹が妹を大事にしているのかが痛いくらい理解できた。<br />　間接的な告白は木っ端に砕けて、涙がまた止め処なく溢れてくる。<br /><br />「……今日、葉留佳さんの様子がおかしいとは思っていたけれど。原因はそれ？」<br /><br />　余韻を含んだ沈黙からしばらくして―――彼の質問に、私は押し黙ったままだ。<br />　きっと彼は誤解している。今の私が剥き出しの本心を露わにしているのに、直枝理樹は『姉に酷いことをしてしまった葉留佳が泣いているのだ』―――と哀れんでいる。<br />　普段とは違う振る舞いはフィルターを通されて、すべてが補正されて、私は三枝葉留佳でしかいられない。<br />　平行線だ。私の彼の気持ちはどこまでも平行線を辿っている。<br />　直枝理樹が私に掛けている一語一語が酷く遠い。慰めの言葉。励ましの言葉。安堵させるために抱きしめてくれさえもした。けれど私の心は凍ったまま、三枝葉留佳に向けられる愛情の数々を、惨めな気持ちで諾々と首肯するだけだった。<br />　そうして、二木佳奈多に言及した彼の言葉が「佳奈多さんもきっと分かってくれるよ」という一言に要約できるものでしかないと悟ったとき、彼の心に占められた、ちっぽけな私自身が顔を覆って泣いているのが見えた。<br /><br />「……ねえ、直枝理樹。私が二木佳奈多だって言ったらどうする？」<br /><br />　どうやれば直枝理樹は私を見つけてくれるのだろう。それ故に閃いた小さな悪戯も、直枝理樹はちょっと驚きはしても、「いやだなぁ」と笑って返すだけだった。<br /><br />「じゃあ、もし……目の前に私と同じ顔の人が変装してやってくる事があっても、私じゃないって見分けられる？」<br /><br />　それも冗談か何かだと思っていた直枝理樹も、私の顔が真剣である事に気付いて態度を改めた。生半可な答えやテキトウな回答では、“私達”が決して満足しないことを直枝理樹は知っている。唐突に放られた質問でも、本質に関わる重要な意味を含んだ物なら、彼は決して見逃さない。<br />　だってこの人は、葉留佳の恋人だから。<br />　しばらく悩んだ末、直枝理樹は口を開いた。<br /><br />「……正直、僕には判らないだろうね。二人とも似てるし、髪形を変えて葉留佳さんに成り切られたら、そのまま一緒について行っちゃうかも知れない。葉留佳さんには悪いけれど、僕は人を疑うって事が良くも悪くもできない性格のようだから、あんまり自信はないかな。けど……」<br /><br />「けど？」<br /><br />「まずは理解したいと思う。どうしてその子が葉留佳さんに変装しようとしたのか。どうしてそういうことをしようとしたのか。何もできないかも知れないけれど、僕なりにその人のことをいろいろ考えてあげたい。多分、葉留佳さんはこういう回答を望んではいないんだろうし、そういうことを僕が影でコソコソしていたら怒るだろうけど。でも、葉留佳さんの好きな僕なら、きっとそうすると思う」<br /><br />　柔和な微笑が広がって、私達の愛している直枝理樹がゆっくりと手を差し出した。<br />　実は、私が二木佳奈多であることを見通した上での回答なのではないのだろうか。そんな想いが過ぎるが、それなら絶対にキスなんてしない。彼はどこまでも三枝葉留佳が好きな直枝理樹であろうとするし。これからもきっとそう。<br />　だから、私が二人の間に入る隙間なんてこれっぽっちもないのだ。<br />　何かが吹っ切れるような音がする。<br />　束縛されていた鎖が解けて、泣き腫らした顔で微笑する私の心は、もう決まっていた。<br /><br />「嘘でも、そこはちゃんと判かるって言ってよ」<br /><br />「ごめんごめん。でも、ちゃんと判るようにするよ。今は多分、同じ格好をされたら困るだろうけれど、いつかはきっと、ね」<br /><br />　照れ隠しに頭を掻いている彼に、私はとびっきり魅力的な笑みを浮かべて手を取った。<br /><br />「うん……気付いてね。“ちゃんと、私だって”」<br /><br /><br /><br /><br /><br />　１２時の鐘が鳴った<br /><br /><br /><br /><br /><br />　それと同時に鳴り響く携帯のベル。<br />　独特のメロディーは、いつか妹が話していた『三枝葉留佳専用の着信音』だ。<br />　はじめは、ただのお遊びだと彼は思ったのだろう。傍に居るのに携帯で電話するなんていうのは葉留佳ならよくやっていそうだし、事実、私に対してもよくやっていた事だ。<br />　なのに、隣にいる恋人は、携帯はおろか直枝理樹の腕に両腕を絡めている。<br />　不自然に彼の動きが硬くなった事を、私は肌で感じていた。<br />　意味がわからないながらも取り出したディスプレイを見つめ、そこに書いてあるのが“誰か”を確認した彼は、おもむろに耳に当てる。<br /><br />「……もしもし？」<br /><br />『おっそ～い！！　何やってるんですか！？　時間厳守とかいいながら理樹君が遅れてどうすんのさっ！？　これは罰ゲームですよ。今日ははるちんのお買い物分は全部理樹君もちですからね？　覚悟しておいてくださいよ！？』<br /><br />　「ああ」とも、「うん」とも、なんとも曖昧な、心ここにあらずの顔で受け答えしている彼。ちらちらと私を見遣り、何か言いたげな視線に私は彼の腕をぎゅっと抱きしめた。<br />　しばらくして電話を切ると、ゆっくりとこちらを振り向いた彼は、髪留めの箇所を結い直した私と対峙する。<br /><br />「……佳奈…多……さん……？」<br /><br />　やっと言ってくれた。<br /><br />　私の名前。本当の私の名前を。<br /><br />　だめね、直枝理樹。貴方は全然ダメダメよ。<br /><br />　メイクも落ちて、涙でぐしゃぐしゃで。頬に張り付いた髪なんて、きっと無残な姿なんでしょうねと内心で笑いながら、それでも彼女は胸を張る。浮かびそうになる涙を堪えて、何度も繰り返してきた私の言葉を、確かに直枝理樹に聞かせるために。<br /><br />「ずっと貴方が好きでした」<br /><br />　葉留佳がいるのも知ってます。絶対に別れないことも知っています。<br />　でも、お願いだから言わせてちょうだい。<br /><br />　愛しているって<br /><br />　付き合ってくださいって<br /><br /><br /><br />　私が、私でいるために―――<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />【あとがき】<br /><br />　頭痛い…orz<br />　シリアス路線が久しぶりだったという事もあるけれど、当分はダメだ。こっちの容量以上の脳味噌を働かせて女の子の気持ちを理解しろという課題もそうですが、こういうのを書く場合、かみかみはキャラになりきる（＝脳内でコスプレしている感じでヨロ）ので、書き終えた気分はどん底ですよ(;´Д`)<br />　いや、しかし。<br />　原稿用紙４００字詰めでだいたい１００枚。それをGWがあったとはいえ、まさかひと月で書き上げれるとは思ってもみなかったというか、これの半分くらいを想定していたのに、何でこんなに多くなっているんでしょうねえ……（汗<br />　<br />　さて、雑談はコレくらいにして本題に入りますか。<br />　本SSの内容に関しては自分の技量で最大限の物を書いたと自負してます。<br />　これ以上はどうあっても手直しできませんし（誤字脱字は除く）、展開や物語をこれ以上弄るつもりもないです（続きを書く予定もないです）<br />　中盤以降の展開は別バージョンというか、佳奈多の心象をどう持って行くかで複数パターン存在したんですが、結局、これが最も脳内で合致した展開だと思って、痛む頭を引き摺りながら書いたんですが……どうでしょう？<br />　賛否両論。なんでも構いませんので、総評的な感想を頂けたらと思います。<br />　こういう内容のが正直、SSを求める読者の気持ちと合致しているのかが自分は分らないんですよね。とにかく自分が面白いと思ったものを書き綴っているだけなので、どういったものが読みたいかについてもお聞かせ願えると、今後の指針になるますのでその辺もよろしくです。<br />　短編と称しながら、長いSSになってしまったにも関わらず、ここまで読んでくださった方に感謝をm(_ _)m<br /><br /><br />　 ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>リトバスSS</dc:subject>
<dc:date>2009-05-10T13:35:26+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
<item rdf:about="http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-656.html">
<link>http://kamiyakandi.blog15.fc2.com/blog-entry-656.html</link>
<title>リトバス・フェス【たみフル】始動</title>
<description> 　GW中には正式な報告があるそうですが、先日の【くどふぇす２】後夜祭チャットにてしまさんの方からお話がありました。主催はしまさんで、【たみーふぇす】……なんですかね？【たみフル】に決定！！　声優：民安ともえ氏による担当キャラ（鈴、さささ）をメインにしたSSを書くという感じだそうで、理樹に関しては理樹×鈴、理樹×さささ以外はご法度という個人的にはかなり難しい縛りがあるのでどうしたものか…（汗　しかも、何故か
 </description>
<content:encoded>
<![CDATA[ <br /><br /><a href="http://franky.omiki.com/Festa_t.html" target="_blank"><img src="http://blog-imgs-24-origin.fc2.com/k/a/m/kamiyakandi/Festa_t.jpg" alt="" border="0" width="500" height="100" /></a><br /><br /><br /><br /><br />　GW中には正式な報告があるそうですが、先日の【くどふぇす２】後夜祭チャットにて<a href="http://franky.omiki.com/" title="しまさん">しまさん</a>の方からお話がありました。主催はしまさんで<s>、【たみーふぇす】……なんですかね？</s>【たみフル】に決定！！<br /><br /><br />　声優：民安ともえ氏による担当キャラ（鈴、さささ）をメインにしたSSを書くという感じだそうで、理樹に関しては理樹×鈴、理樹×さささ以外はご法度という個人的にはかなり難しい縛りがあるのでどうしたものか…（汗<br />　しかも、何故かかみかみは、鈴×さささのエロ担当だそうで。<br />　<br /><span style="font-size:x-large;"><strong>　無茶にも程があるやんっ！！</strong></span><br /><br /><br />　てか、しまさん。あんたこの間のオフでリンク貼りますとか言っておきながら全然貼ってませんよね！？（腹いせ）<br />　あの後、しばらく日参していつ貼るのかとワクワクしなが待っていたのに、結局貼られずぶちゃむくれのかみかみは「ふんっ、それならこっちからも貼ってやらないんだからっ」とばかりにリンクしてないので、未だにウチのブログは両手で数える程度しか相互リンク先がないんだぜ？<br />　まあいいですけど・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・<br />　そして、なんか天啓のように鈴×さささエロSSプロットが浮かびつつあるこの脳味噌が非常にムカつくんですけど。どうしてくれるんですか！？（逆ギレ<br />　開催が６月半ばなので、正直ウチの連載と同時進行はキツイものの……まぁ何とか頑張ってみますか。<br /><br /><br /><br /><br /><br />　……一応、断っておきますが、誰も鈴×さささのエロSSを書くとは言ってませんからね？<br />　「期待して損した」とか「何で書いてないの？」とか当日になって言われても俺は知らんですからねっ！(ﾟДﾟ)<br />　<br /><br /><br /> ]]>
</content:encoded>
<dc:subject>報告</dc:subject>
<dc:date>2009-05-07T08:55:31+09:00</dc:date>
<dc:creator>神谷　圭＆愛＆悠</dc:creator>
<dc:publisher>FC2-BLOG</dc:publisher>
</item>
</rdf:RDF>