かみかみ神谷の凸凹にゃんにゃん

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2008年05月03日 (土)

リトルバスターズ!二次創作考察小説「14:分かれた枝は 想いを馳せる その9」

コメント↓


 二木の『カオナシ』たちが本家の屋敷に移り住み、当座の慌しさに紛れてボクが軽い仮眠を取っている隙に、この世界の時間軸はボクを置き去りにして大分進んでいた。
 三枝の部屋の隅で眠りに着く前、葉留佳が植えたばかりの鉢からは植物の芽が伸び、二節目の分岐が始まっていることからもそれが分かる。双葉に分かれた小さく、そして青々とした若葉を見つめて「ああ、またボクは置いて行かれたのだ」と、『この世界』からひとり取り残されていることへの孤独感を飲み込んだ。
 深く考えたところで何が得られるというわけでもない。こういうモノは頭を切り替えて直ぐ忘れてしまうに限ると、覚醒を促すようにグッと全身の筋を緊張させる。
 ここのところ肉体を酷使する機会がなかったせいか、鈍った節々から萎縮した筋肉の悲鳴が聞こえてくる。こういう仕事も案外楽じゃない。心地よい痛みに目を細めながら周囲を見回して、ボクは「おやっ?」と首を傾げた。

 ―――三枝葉留佳が居ない

 時間の飛躍が生じたときは、大概において三枝がいつも傍にいるはずなのだが、四畳半の彼女の部屋にはどうやらボク以外には誰も居ないようだ。
 変だな。外出が基本NGである葉留佳が、部屋を空けるなんて早々あることじゃない。大抵は一人で過ごし、間延びした時間と共に歩んできた少女が、部屋を空けるとするなら可能性はいくつかに絞られる。そのどれもがあまり良いものじゃないせいか、妙な胸騒ぎを覚えてボクは三枝の部屋を出た。
 最初に向かったのは二木の部屋だ。例の品評会の一件で、二木の『カオナシ』がこの邸宅の主として引っ越してきた際、二木佳奈多もまた、以前使っていた部屋へと自分の所持品やらダンボールやらを搬送していた。ボクの仮眠時間でどれだけの時が移ろいだかは不明だが、既に佳奈多がこちらで暮らし始めていると考えるのが自然だろう。
 そうなると葉留佳はまた二木佳奈多の女中の真似事をしているのかもしれない。前回の様子からして、身辺に置く事を二木自身は嫌がるだろうが、新しく赴任した家長の采配次第では、有無を言わせず傅(かしず)かせていてもおかしくはない。
 二木の部屋へ向かう途中、手近な部屋にも顔を覗かせながら歩いていたボクの目は、廊下ですっと通り過ぎた『カオナシ』に注意が向いた。
 闊歩する黒々とした面は同じなのだが、三枝の『カオナシ』達とは明らかに雰囲気がズレている。おそらく二木の『カオナシ』だ。三枝の『カオナシ』達の多くが追放される姿を目撃していたが、代わって二木の者達が当たり前のように跳梁跋扈している姿は、やはりどこか違和感を拭えない。
 それにしても不思議なものだ。内部の『カオナシ』の面子がゴッソリと改装されたというのに・・・どうしてこうも邸内のまとう陰気なイメージに微塵も変化が見られないのだろう。諸悪の根源である三枝の男たちのほとんどが居なくなったことで、三枝葉留佳が『この世界』に投影するイメージは幾ばくかでも改善されるとボクは踏んでいたのだが、むしろ悪化しているような印象すら覚えてしまう。

 心なしか、天蓋の目玉が―――増えている?

 いや、まさか・・・。
 浮かんだ危惧を無理やり揉み消して、ボクは呪詛の響く突き当たりを左に抜ける。見慣れたドアの前で人気のない事を確認すると、二本足で立ち上がり、前足をノブに掛けた。
 こんな格好をしなければならないのも、虚構世界では容易だった壁のすり抜けが、今ではもうできなくなってしまったからだ。部屋の出入りすらボクにとっては一苦労。これもボクがこの世界に組み込まれつつある兆候なのだろうか。人間であればこんな面倒もないのだろうなと愚痴を零しながらも、何とかノブを回すと無理矢理ドアの隙間に身体をねじ込ませた。
 物音ひとつしないので、開ける前から予想はついていたが・・・やはりというべきか、二木の部屋も三枝と同様に不在だった。隅に畳まれたダンボールの束がそれとなく越して来たばかりであることを窺わせるが、それにしても二木の部屋は綺麗に整理されている。以前と較べてレイアウトの変更が何点かあるようだが、生活感がまるでしない素っ気なさはそのままだ。
 引越し作業中、真っ先にハンガーに掛けていた制服がないのをみると二木佳奈多は学校か。さすがに通学にまで葉留佳を付き従わせるはずもないだろうと結論付けると、ボクは踵を返す。
 あては外れたが、消去法で三枝の居場所がおおよそ特定できた。平日の昼前といえば『あそこ』にいる可能性が高い。最近日課となっている業務をこなしているのだろう。
 三枝の部屋に一度戻り、まだ帰っていないことを確認すると、ボクはこの家の深部へと足を向けていた。
 冬の季節風を遮る為に植えられたと思しきクヌギや樫が、屋敷の北から西に渡って幾本も植えられている。ボクは縁側から中庭へ降り立つと、土蔵へ通じる細々と敷かれた砂利道を漫然と進む。その途中で道を外れ、雑草の生い茂る主屋の裏手に回り込んだ。
 場所は北北東。鬼門のほど近くに、納屋と見間違えそうな大きさの建物がひっそりと建っている。主屋の屋根と、背の高い樹木に遮られて、日中ですら陽の届かないそこは濃い密度の湿気が渦を巻いていた。
 重い空気と独特の臭気。
 さながら末期患者の隔離病棟。もしくは『姥捨て山』か。
 人の出入りは絶えており、ここと主屋の行き来を繰り返すのは、世話係を任された三枝葉留佳くらいだろう。彼女が往復することで形成された獣道のような草の縫い目を沿って、ボクは思いのほかしっかりした造りの入り口を跨ぐ。
 間取りはひどく簡単だ。直線の廊下。四畳半ほどの和室へと繋がっている左手の障子。突き当たりは洗面所。その一つ奥には浴室。窓が1つもない事を除けば、通常のアパートメントに毛の生えたような構造である。
 ここに軟禁されているのは一人の老人だ。
 例の品評会を境に家長という頂点から追い遣られ、死ぬまでここで縛られることを余儀なくされた三枝家の残骸。金と地位に人生の大半をつぎ込んだ醜い男の終焉の地が、こんな僻地だというのだから神様も気が利いている。
 ボクが仮眠を取る前に見た時は、消沈のあまり自失した姿で涎を垂らしていた。食事を持ってきた三枝に目もくれず、敷かれた布団の上で丸まった老人に、もう害はないだろう。あの調子なら、とっくにくたばっていても不思議ではないのだが、葉留佳がここに通っているという事は、まだしぶとく生き永らえているということか。
 本当に―――クズほど長生きをする。
 それにしても、この音はなんだろうとボクは首を捻る。玄関口に上がったときから、カツ、カツ・・・という断続音が、老人が寝床にしている部屋から聞こえてくる。障子の前まで来るとブツブツとしわがれた声が唱和し始め、気楽に構えていた自分の頭がすっと冷えたのが分かった。

「左手を使うなと、何度言えば理解するのだろうなぁ・・・この馬鹿者は」

 カッ

「配膳が逆。箸の向きが逆」

 カッ・・・カッ・・・

「味噌汁を溢すな。だから左手を使うなと言っておろうが。貴様は鶏か?」

 カッ・・・カッ・・・

「ウスノロ、ヤクタタズ、ロクデナシで無能な女。晶の腐った血が貴様をここまで馬鹿にしたのか。それともお前は三枝の人間ではないのか? ・・・ああ、情けない・・・」

 障子の端に爪を掛けて、ボクは5センチほどの隙間を作る。
 開けた先にあったのは、静かに壊れた老人の黒ずんだ顔と、スプーンで頭を何度も打ち付けられて、無言で耐えている三枝葉留佳だ。詳細を知ろうと隙間に顔を突っ込んだ矢先、むっとする悪臭の歓迎を受けて鼻が曲がりそうになる。
 むせ返るほど強烈な臭いは、もはや凶器に近い。元を辿っていくと老人を中心に発生していることが分かる。始終身に付けていたと思しき鳶色の和服はよれよれにずり落ち、下腹部と敷き布団が糞尿でグチャグチャだ。そこに老人が暴れて撒き散らしたであろう昼食が加齢臭と交じり合い、吐き気を催すほどの臭気を作り上げている。
 懲罰がひとしきり終えるのを見計らって、それらを片付けようと三枝が腰を上げるのだが、老人が唐突に喚き声を上げた。

「ワシの財産を奪う気か!? この部屋のものはすべてワシの物だ!! 触るな! 失せろ! ああああああああああ、やめろやめろ!!!」

「でも・・・掃除をしないと―――」

「黙れ、二木の回し者!! そうやってワシに取り入ろうとしているのだろうが、そうはいかんぞ! 甘言を弄しようがワシは騙されん!」

 部屋を見回しても、貴重品の類はどこにも見当たらない。必需品らしき雑巾や安物の湯呑み、果物ナイフなどがあるだけだ。困惑している三枝が座り直すと、憤怒に染まっていた顔はみるみる表情を失い、しばらくするとボリボリと体中を掻き毟る。

「痒い、痒い・・・」

「お風呂に入ってないから・・・」

「その隙を狙って財産を奪う魂胆だろうが。ワシには分かる。誰にもやらん。みんなワシのもので、二木の馬鹿どもにやるものなんぞ一銭もありわせんわ。信じるものか。あんな糞ゴミどもなんぞ・・・」

「じゃあ、せめて身体くらい拭かないと」

 その提案に老人は「キヒヒヒヒ」という奇声を上げた。葉留佳の顔を掬い上げるようにねめつける目は澱んでおり、半開きの口からは糸を引いて涎が滴り落ちる。

「なんじゃ、ワシと寝たいのか? 小娘と思っていたが、とんだ売女よのぉ」

 枯れ枝じみた腕が伸ばされ、三枝の胸元を掴んだ瞬間―――葉留佳は反射的にその腕を払っていた。怯えた表情に老人は加虐心を擽られたのか、奇怪な笑い声を上げて這いずってくる。その姿に耐えられなくなった葉留佳は戸口を抜け、自室まで振り返りもせずに逃げ帰っていた。
 弾む息を整え、自分を掻き抱いている葉留佳は、老人が触れたシャツを脱ぎ捨てて新しいTシャツに着替えている。尾行してきたボクは心配になって葉留佳の顔を覗き込んだ。
ボクが仮眠している期間、ずっとあの老人の相手をしてきたのだろう。慣れによるものなのか、それとも彼女が今まで耐えてきた虐待よりはまだマシだと考えているのか。嫌悪の表情はあれど、一時期のようなひどい顔ではない。
 自室に戻ったことで冷静になれた葉留佳は不意に「あっ」と小さく声を上げる。

「配膳のお盆と、食器・・・取ってこないと」

 そう呟いたものの、再びあの場所へ戻る勇気が早々湧いてくるはずもなく。不安げに何度も溜息ついたあと、ようやくノロノロとあの離れの前まで三枝葉留佳が戻ってきたのは、それから10分後のことだ。
 物音を立てないように玄関をくぐると、そのまま開け放たれている障子の隅からボクと葉留佳は中の様子を窺った。
 ボソボソと呟くのがこの老人の常態なのだろうか。布団から少し外れたところで、床に散らばっていた飯を手に取ると口に運び、咀嚼する合間にもごもごと意味不明な言葉を吐いていた。それを食べ終えると別のこぼれた料理に向けて、膝を擦りながら畳みの部屋を右往左往。赤ん坊なら可愛げがあるが、これが痴呆の老人とあっては薄気味悪さの方が先に立つ。

「ワシは本家の家長ぞ・・・こんな目に遇しおってからに・・・。殺してやる。今に・・・地獄・・・・・・キひっ・・・ヒヒヒヒ・・・」

 焦点が定まっていない。老人が完全に内に籠もっている事を認めたのか、葉留佳はそろりと部屋に入り込み、椀と盆を回収すると脱兎の如く走り去っていた。
 ボクは後を追おうとしたが、老人から零れてくる狂気に畏怖のようなものを感じて動けずにいた。この捻じ曲がった執念が、どこかで葉留佳に向いてしまうのではないか。そんな恐れを、ボクはいつまで経っても拭うことができなかった。



 だからだろうか―――
 数日後に、この老人が葉留佳の部屋の前に姿を現したときも、ボクは「ああ、やっぱりな」と、どこか冷静に受け止めることができたのは・・・。
 就寝前の不意の来訪者は三枝を硬直させていた。怯えた彼女の瞳には、燈った電球に反射する硬質の密度が真っ先に映っただろう。刃渡り15センチほどの果物ナイフを手に、穏やかな顔をした『カオナシ』は好々爺のように満面の笑みを浮かべると、嬉しそうな声を上げていた。
 
「葉留佳ぁ〜お前かぁ〜・・・。ワシのすべてを奪った奴というのは」

 あそこから裸足で歩いて来たのだろう。異臭を放つ物体を付着させた足が、床を踏みしめるたびにペタペタという粘着質の足跡を残している。右肩からは衣服がはだけ、骨の浮き出た貧相な肉体が呼吸に合わせてうねっては沈み込む。
 『醜悪』―――形容する言葉として、それ以上に適切な言葉をボクは知らない。

「先刻、二木の若造から聞イたよ。お前、品評会のトきに佳奈多が卵アレルギーだって知っテいたんダって? やっぱり汚れた娘だナぁ・・・実の姉を殺そウとするなんて」

 ぬっと踏み込んだ老人の距離は、布団に包まっていた葉留佳の体を後退させるには充分な威圧感を保持していた。留まっていれば一気に距離が詰められて・・・最悪の何かが起こってしまうという予感がヒシヒシと伝わってくる。
 それほどに、老人の挙動と言わず、発言、態度が常軌を逸している。

「家長のこのワシに向かって「アナふぃらキ〜で殺すつもりだったのですか?」だってサ。お前ももう少しうまく立ち回れれれれれれれば、三枝の家はあんな二木の馬鹿どもに乗っ取らレずに安泰だったとイうにのに・・・よよよくもまぁ、ワシをこっんな立場に追い込んででくれたんだであああい」

 ゾッとした。

 痴呆とかそういう以前に、この男は完全に何かがおかしい。
 頭を振って老人の言葉を否定する葉留佳の弁明など、もうこの『カオナシ』にはどうでもいいのだろう。ただ、自分の怒りを発散する捌け口が欲しくて欲しくて仕方がなのだ。
 二木佳奈多を憎んだボクと同じだ。
 二木の『カオナシ』たちが本来なら一番に怨むべき対象であるのに、最も手っ取り早い安易な手段を、この老人は採用しようとしている。
 『カオナシ』の闇が、在駐していた顔から体中に侵食を始めた。初めてのことにボクが驚いていると、それは首から腰にかけて漆黒の暗幕を下ろしていく。人の輪郭はそのままに、人でない『何か』に変貌を遂げたのだ。
 三枝の過去のイメージとトラウマが引き金になってしまったのか。ソレは150少しの身長から、ひとまわりも、ふたまわりも体積を膨張させてそそり立っている。
 ソレは三歩進んだ。葉留佳は上半身だけを起こした状態で、三歩分だけ後退する。
 距離の縮まらないことで、黒々とした老人の能面の笑顔はさらに屈曲して、口の端が綺麗な三日月を描いた。
 瞬間―――右手を振りかぶると、『カオナシ』は何の躊躇いもなく葉留佳目掛けてナイフを投擲する。

「ひっ!?」

 就寝前というのが幸いした。老人の腕力が大したことがなかったということもあるのだろうが、後生大事に抱えていた掛け布団を盾代わりにしたことで三枝に怪我はない。

「そんなもので受けちゃダメだろう? ハルカぁ。それはヤクタタズに刺さらないといけないんだよ。ずぶずぶって。わかるだろう? 分からないのかい? いいや、分かっているはずじゃないといけないかもしれない?」

 地団太を踏み、あらぬ方向を向きながら奇天烈な言葉を並べ立てたその後で、何故か『カオナシ』は部屋を出て行った。
 助かったのかと思ったのも束の間。すぐに戻ってきた『カオナシ』の手には、どこからか持ってきた婉曲した木の杖がある。感触を確かめるように、何度か片側の掌に杖の根元を打ち付けると「うんうん」と満足そうに肯いている。

「ロクデナシさんには、お仕置きがひつよう。ボクをこんな目にあわせたんだもん。いっぱいいっぱいおしおきしないといけないんだよ。まずは、何度言っても言うことを聞かなかった―――馬手(めて)っ!」

 部屋の入り口にいた『カオナシ』の手が異様に伸びて、隅でがたがたと震えていた葉留佳の右手が突然、パンッと爆ぜた。悲鳴を上げることもできず、激痛に転げまわる三枝を見てゲラゲラと『カオナシ』は笑っている。
 『カオナシ』の腕が伸びたのだ。
 誇張でも、妄想でもなく。
 現に4mという長さになった腕は、侵食された闇色に染まって、くねくねと蠢いている。それが握り締めた杖で、三枝の右手を打ち据えたという事実をボクは理解していた。理解していたのだが、現実ではありえない光景に、思考が痺れたように固まっている。身体も脳からの指令がうまく伝わっていないのか、小刻みに震えるだけで全然力が入らないのだ。

 ・・・・・・・は?

 もう、何が起こっているのか訳が分からない。「何なんだこれは」と、ボクが『三枝葉留佳の世界』に侵入する前に呟いた時でもこんな気持ちにはならなかった。
 ボクは今、どうしようもなく怖いのだ。目の前の変容した『カオナシ』もそうだが、ありえないことがあっさり起こってしまう『この世界』が―――。
 原型を留めていない老いた男は、唯一原型を留めた細い足で、ひょこひょこと上半身を支えながらドアの縁に手をかける。そして、サイズの小さいシャツを無理に着ようとするように、その巨躯をぬっと葉留佳の部屋に潜り込ませた。
 天井付近から見下ろす翁の目が優しく葉留佳を見下すと、

「あ〜しっ」

 逃げようとする葉留佳の右腿が凹み、その勢いで身体が反転して頭から床に叩き付けられる。
 悲鳴は上がらない。口と目が張り裂けそうなほど大きく開かれて、大粒の涙を溢していても、三枝葉留佳の口からは一向に悲鳴が上らないのだ。
 純粋な痛みの前で声など出せるはずもないのだが、『カオナシ』はいつものやせ我慢なのだろうと勘違いしているらしい。一度目のときは笑って許していたが、今回の二撃目では不満を露にしていた。三枝の髪を掴み、無理矢理立ち上がらせると能面を葉留佳の顔に近づける。

「やっぱりロクデナシの子供だ。反抗的なその顔・・・目・・・口・・・。お前、親父にそっくりだもんなぁ。泣き喚いて許しを請えばいいもんを、いちいちそうやって反抗しやがってからに・・・」

 反射的に顔をかばった葉留佳の両手が杖に打たれる。同時に束縛を解かれた三枝は余力もなく、その場にズルリと倒れ込んだ。ぶたれた箇所を押さえ、顔を歪めながら葉留佳が口を動かしているのが見える。
 ボクに救いを求めているような・・・そんな気がして。
 恐怖感は―――怒りに払拭されていた。
 ずっと、ずっと・・・こんな場面に立ち会って、何も出来ずに見守ることしか出来ない自分に苛立ちを覚え、苦しんで、何とかしたいと思い続けてきた鬱積が我慢の限界を超えて爆発する。
 前回の二の舞いになる事を避けるように、雄叫びを上げて飛び掛りたい気持ちを堪えてボクは必死になって頭を回す。
 どうすればこの世界につながれるのか。
 どうすれば目の前の『カオナシ』を殺すことができるのか。
 二木佳奈多に接触できた、あの事実を元にすればきっと何かが見つかるはず―――。そう思って、あの時、あの場所で、ボクという一個人がこの世界に願った祈りがそれだと信じて。こんなことになるずっと前から、『カオナシ』への接触をボクは何度も試みていたが、すべてがことごとく失敗していた。
 この世界に―――葉留佳の世界と、ボクというイレギュラーが同期するには、他にもっと別の因子が必要なのだと。その経験から理解してはいたが、そのカケラが何かなのかが分からずじまいで、ボクは結局ここまで来てしまっていた。

 葉留佳を守りたい

 カオナシを殺したい

 この世界にボクという存在を認めてください

 様々な願いを祈り続けても、それが叶えられる事はなくて。
 目の前の葉留佳は、その間にも『カオナシ』に殴られ続けて、徐々に防いでいた腕もダランと落ちて・・・。

 何が・・・
 
 他に何が必要だっていうんだよ・・・

 ここで諦めたら絶対に駄目だと拳を握り、何か手段はないかと縋るようにボクは葉留佳に視線を転じた。
 ―――気の迷いだと思った。
 絶対にありえないと否定しようと思った。
 虚ろに沈む三枝葉留佳の目が、ボクを捉えているような気がして・・・思わずボクは葉留佳に駆け寄っていた。
 ボクの身体を透過して、葉留佳を打ち据える『カオナシ』の打撃が当たるたび、彼女の瞳が徐々に力を失っていくのが分かる。無意味だと知りつつ、守るように、庇うようにボクは葉留佳の頭に覆い被さっても、規則的に彼女の身体は壊れていく。
 肩を突き、骨を折って尚、狂った男は壊れた歯車のように止まらない。
 止められない。

 ボクはまた・・・何もできないのか

 こんなことなら二木佳奈多の元へ走って、彼女を引っ張ってくればよかったのだろうか。一人で何とかしようと足掻いた自分の選択は間違っていたのだろうか。何かを必死になって考えているようで、結局怒りに任せて時間を無駄にしていただけじゃないのか。
 今にも息絶えそうな葉留佳に、触れることのない身体を摺り寄せ、聞こえることのない鳴き声を上げてボクは彼女を励まし続ける。

 葉留佳、葉留佳、葉留佳・・・・

 やがて、横になった彼女の口から零れる無音の言葉が、


 リ  キ  く  ん


 目の前に居る少女がまだ逢っていない、少年の名前を呟いているのだと知った。
 ボクは頭を振る。

 居ないんだよ、そんなヤツ。
 ここにはいないんだ。



 ボクを頼ってよ・・・ボクを・・・



 ボクは、報われない事を知っていた。
 適わない事を知っていた。
 それでもボクは、それで良いと思っていた。
 この子を救えるのなら何もいらないと唇を噛んで、泣きながらボクは目の前の少女の名前を叫んでいた。

 
 かすかに三枝の目蓋が上がった。
 半開きの視線は、静かに彷徨った後にボクを視界に捉え「ああ・・・」と吐息をつく。
 そして・・・淡い笑みを浮かべたのだ。

 いつの間にか『カオナシ』の攻撃は止んでいた。
 時が止まったような数秒の沈黙が舞い降りて、ボクの背後で動きを止めた老いた男は―――不思議そうにポツリと呟く。
 






「・・・・・・・・・・・・・猫・・・?」



 躍動する筋肉が宙を舞った。
 大きく開いたボクの顎が、目測違わずに老人の首筋にめり込んだのは一瞬の出来事だ。
 怯えるその顔からは“人間の顔”がはっきりと見える。闇色に染まっていた腕はただの枯れ枝に戻り、ボクの目の前には老齢を迎えた、気の違ってしまった男がいるだけだ。
 
 『カオナシ』と呼んでいた存在は、もうどこにも居なくなっていた。

 顎の筋肉を締め付けると、皮と骨ばかりの男にわずかに残った肉をめり込む音がする。

「ああああああああああああああああああああ!?」

 気の抜けた悲鳴と共に、ボクの口いっぱいに生暖かい血液が満ち溢れ出していた。
 同時に、先刻の嘆きが嘘のように充足した想いがボクの身体を駆け巡る。全てを覆した快感と、自分の行ってしまった暴挙への批判がごちゃ混ぜになっていたが、今のボクにはそれらは何の意味ももたない。
 本能の赴くまま、獣性を呼び覚まして―――ただ、目の前の男を殺してやろうという狂気だけがボクを駆り立てていた。
 だが、獲物とて殺されるのをただ待っているわけじゃない。得物も所持している男は、首筋に貼り付いた白い仔猫に怒りの矛先を向けて、杖の先端をボクの頭部目掛けて突き上げた。
 鈍い痛みが走る。何度も喰らうのは得策じゃないと判断したボクは、顎にいっそうの力を込め、ぶら下がることで全体重を牙にかけて―――男の肉を食い千切った。支えを失ったボクはあっさり振り落とされるが、途中で男の身体を壁に見立て、後ろ足で垂直に蹴りを入れて離れたところに着地する。

「畜生の分際で・・・・!」

 忌々しげに吐き捨てる男は、予想外に軽症のようだ。
 所詮、仔猫の体重と筋肉では、人に致命傷や重症を与える事は難しいということなのか。にじり寄る男と一定の距離を取りながら、ボクは大技を廃してヒット&アウェイで足首や大腿筋を集中的に爪や牙をむいて男の体力を削っていく。
 急所の首筋を狙わないのは、先刻の一撃が不意打ちだったからだ。飛び掛ればレンジの長い杖で一蹴される可能性が高い。頭に血が上っているとはいえ、危険回避はボクの本能が知らせていた。
迂闊に行くのは危険。 
 なら話は簡単だ。
 老齢を迎えた男の地力など高が知れている。攪乱して弱らせるのが定石だろう。
 これは狩りだ。
 今まで自分が行った罪を、この愚かな男に返してやる事がボクの使命だ。

 殺してやる

 ゾロリと牙を剥いて―――ボクは哂った。
 男が杖を振り下ろしたタイミングを見計らって横に逃げると、すり抜けざまに利き手に爪を立てる。然程の傷ではないが、痛みで反射的に杖を取り落とした瞬間をボクは見逃さなかった。慌てて男が得物を掴んだ時にはもう、ボクは背中に回り込んでいる。

「このっ!」

 振り向きざまの一撃を飛んで避け、そのまま男の首に後ろから獲り付いた。
 男にとっての死角である好立地。何度も杖でボクを振り落とそうとするが、人間の関節駆動でボクの位置を狙おうとすれば、その威力は大幅に削られる。耐えられない痛みじゃない。
 掴み掛かってくる手には爪を掛け、時には男の背中を縦横に移動しながら急所を狙い続ける。自分の頭部から血が流れていることには頓着しなかった。男の呼吸の乱れが徐々に激しさを増している―――そのことの方が、今のボクにとって重要だったからだ。
 苦悶に呻く男の身体が僅かに傾いだのも、だからボクは崩れる予兆だと思い込んでいた。男がそのまま数歩下がり、部屋の壁が間近に迫っていることに気づいた時には既に遅かった。
 身構える余裕もなくボクは壁と男に挟まれて、一瞬意識が遠くなる。
 顎の力が緩み、男の背中からずり落ちたボクに待っていたものは、振り下ろされた杖による強打。ふらつく身体で何とか避けようとしたが、逃げ遅れた後ろ右足が嫌な音を立てて捻じ曲がる。
 悲鳴は上げなかった。
 代わりにボクは呆然と動かなくなった足を見る。
 ・・・理想があった。
 この世界とボクが同期すれば、三枝葉留佳を助けれるという理想があったのだ。
 少なくとも、その力はボクにはあると信じていたのに、このザマはなんなのだろう。
 オカシイナと乾いた笑いをあげても、折れた足は動かない。
 現実を前にして絶望的な穴が広がっていく。
 ボクは顔を上げる。もうボクが逃げ回れないことを知って、老齢の男が悠然と構えている。
 そして葉留佳を見た。一部始終を観戦していたと思われる少女は、朽ちかけたその身体を何とか起こし、当然の結果を目にして哀れんだ表情を向けている。
 「ああ」とボクは溜息をついた。

 そういえば、ここは『三枝葉留佳の世界』なのだな

 ―――と。
 この世界で“子猫が人間に勝つなどという事実は存在しない”。そして、三枝葉留佳が信じない限り、ボクは誰にも勝つことなど出来ないのだということに、どうして気付かなかったのだろう。
 三枝葉留佳は神様だ。
 彼女の意思は絶対で、第三者の介入と思われる二木のシナリオが練り込んであろうと、世界のシナリオに大きな変化などありはしない。多少の誤差があろうが、大局の流れに小波が干渉できないのと同じ理屈だ。

 これじゃあまるで、ピエロじゃないか

 笑おうとしたボクの顔は、不意の激痛に歪んでいた。
 三枝の元当主による鉄槌がとうとう下されたのだ。一撃、二撃と振り下ろされ、ボクの身体は抵抗できずに床の上を跳ね回る。
 それが何度目の攻撃かは分からない。メキッ・・・と言う音と共に、腰骨のどこかが致命的な悲鳴を上げて、それ以降・・・腰から下の感覚が嘘のように消えていく。
 それについての見解を自分なりに下す間もなく、頭部に食い込んだ木頭の一発が、ボクから考える余地を奪っていた。
 朦朧とする意識は死の恐怖を緩和してくれる。
 それに痛みはもう・・・感じなかった。

 何をやっているんだろうなぁ・・・ボクは・・・・

 やがて訪れる絶望を前に、ボクはゆっくりと目を閉じる。
 何も出来なかった自分。意味もなくしゃしゃり出て、あっけなく死を迎えるであろう自分の情けなさに泣きそうになりながら、体に響く打撃音が早く遠ざかっていくことだけを考えていた。
 だから、それが消え、温もりに満たされた時、ボクは死んだのだと思った。
 締め付けられる暖かな感触に、彼岸の世界はどんな処なのだろうと、ボクはうっすらと目を開ける。


 三枝葉留佳の顔が眼前にあった。


 何故だろうと問うまでもなく、葉留佳が自分を盾にして、ボクを守ってくれているのが分かる。気勢を上げながら、何度となく打ち据える男の攻撃から身を挺してくれているのが分かった。

「大丈夫だよ・・・」

 葉留佳の言葉に、ボクは言葉もなく泣いていた。
 この世界で存在を確立したボクは、意味がないだけでなく、不利益なことしか彼女に及ぼしていない事実に―――救うはずの少女に、救われている自分の情けなさにボクはさめざめと泣いた。

 やがて悲鳴や怒声を聞きつけて、屋敷の住人が集まってくる気配がする。
 異変に気付いて真っ先に駆けつけた二木佳奈多が人を呼び、元家長の男が拘束されるその瞬間まで、三枝葉留佳はずっとボクを抱きしめていた。
 怪我で動かなくなった体を持て余し、ボクは死んだようにいつまでも泣き続ける。
 葉留佳はそんなボクを優しく撫で、騒ぎに紛れて、そっとボクを布団を収納した襖の奥へと押し込んだ・・・。





あとがき

 これを書きながら泣いて、吐いて・・・いろいろとおかしな事をしでかした管理人です。
 前回から時間が空いてしまいましたが、通常ボリュームの約2倍である事を考えれば・・・まぁ妥当な期間だったよなぁと、甘いこと抜かしてみますがどうなんでしょ?(汗
 今回は見ての通り。
 書きたいこと、やりたい事を全て注ぎ込みました。
 脳内で組んだ自分なりの展開と比べるとどうしても再現できない部分や劣化したところはありますが、それでも今までの中では一番の出来じゃないかなと個人的には思っていたり|ω・´)

 本来なら今回のカオナシは、最初の頃結構出ていた『乱食い歯の男』がその役所だったのですが、狂気やグロという最も醜い部分を演出してくれるバックボーンを持っているのはと考えて、三枝過去編の作成中に徐々にこの家長である老人にスポットを当てるようにやってきました。
 読み手としてこの辺の異常な言動でぞっとしてもらえたのなら喜ばしい限りですが、結果はいかほどでしょう?(よろしければ感想求むj)
 で。
 当初からず〜っと練りに練ってきた、レノン君の世界への同期と、それによるどん底への叩き落しという落差。世界の変質やら設定あわせ。それにレノンを今回の為にいろんな場面で鬱積させてきた爆発力が今回の場面に出てたかなぁとか・・・個人的に見せたかったところの多さは、もう数え上げたらキリがないですね(´д`;)
 さてさて、個人的な吐露はこの辺にして、次回は「終らせる、終らせる」といっておきながら伸びに伸びた三枝&二木過去編の最終話。
 自分の存在に絶望したレノン。そしてそれを救った三枝葉留佳。
 原作本編のシナリオへ向けて、オリジナル設定はようやく収束します。
 いつも通り、感想やweb拍手は大歓迎で、お待ちしておりますノシ


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コメント

うむぅ、長かった葉留佳編も終わりですか。
何かこれだけでも、相当の文量ですよねぇ。自分の最大の危惧と言えば、かみかみさんが「うわぁぁん!もう疲れた!きりもいいし、ここでやめるっ!」と言い出さないかなということだったりします。(酷っ

自分もちょっと葉留佳ss書いてるんですが、はるちんの不幸シーンを書いてると鬱になってくる…。はるちんが(ピー)されてしまうのではないかと、かなりヒヤヒヤさせられました。しかも、こんな爺に。許せん……。普通の方が見たら、かみかみさんにその矛先が向きそうなもんですが、そもそもそういうシナリオを書いた城氏に向くべきなんだよなぁ。正直、今でも二重なんたらという双子ネタを使いたくてこんなシナリオにしたんじゃないかと疑ることがあります。

しかし、レオンは使い魔(これが一番しっくりくる)としての領分を逸脱しまくりだなぁ。虚構世界の恭介は冷徹な面を持ってるから、最終的にどうなるか非常に気になる所です……。

ぴえろ  [URL] #yO5qUOCQ  | 2008年05月04日 02:44:48  [修正]

(・∀・)

 枚数を数えたら400字詰めで360枚くらい書いてました(汗
 文庫一冊分かぁ・・・我ながら良くやる
 
>「うわぁぁん!もう疲れた!きりもいいし、ここでやめるっ!」

 ああ、俺が最近考えていることですね。わかりますヽ(´∀`)ノ
 ていうか一時期クドフェスの執筆に追われてブログ運営を放棄していた期間を外しても、半年でワン・シナリオをようやく書いているという状態ですからね・・・。
 進行に合わせてある程度、削るヒロインを考えても普通に終らせるのに3年かかるという結論が脳内で出ているのですが。その間「コレに付き合ってくれる人が居るのだろうか?」というのが管理人の不安要素だったりします(;・ω・)

>かみかみさんにその矛先が向きそうなもんですが、そもそもそういうシナリオを書いた城氏に向くべきなんだよなぁ。

 本音を言うと、コレをうpした段階で、絶対賛否両論・・・というか、オリジナル設定がリトルバスターズ!の原作雰囲気を確実に壊している部分があるので、城氏云々以前にバッシングされても文句は言えないよなぁ、とビビリ中(;´д⊂)

>レオンは使い魔(これが一番しっくりくる)としての領分を逸脱しまくりだなぁ

 ・・・(・∀・)ニヤニヤ

かみかみ  [URL] #wyPnW/yE  | 2008年05月04日 21:38:11  [修正]

物語の威力

お、思わず呼吸をするのもちょっとの間忘れてた……。
私達の書く物が『非日常』を浮き彫りにする物語である以上、読み手は一定以上のカタルシス、現実の変革、激動めいた展開を求めるわけですが、今回の内容はそれをつくづく思い知らされるものでした。この、絶望と悪意を泥より重くなるまで煮詰めたかのような密度。誰にも、本当に誰にも最後まで救いのない、終焉へ至る物語。
私が今抱いている、爺この野郎、という感想はおそらくぴえろさんと全く同じでしょうが、しかしこりゃあおそらく書くのも相当苦痛だったろうなぁ、と。泣いて吐いたのも頷けちゃいます。
よくよく考えてみれば、虚構世界が内包してる『可能性』ってかなり無茶苦茶なんですよね。歯車である人物の意思さえあれば、おおよそどんなことでも再現できてしまう。勿論それには『考え得ること』という制限が付くでしょうけど、葉留佳さんにとってはこんな風に見えてたのかもな、と思うと、どれだけ酷い境遇に晒されていたのかを想像してしまいます。
ようやく世界に実在、干渉することが叶ったレノン。とはいえ過去を変えるのが不可能ならば、それこそどうして自分はここにいるんだろうと疑問視しそうなものですけど、そういえば恭介の分身なんですよね、彼。最近完全に独立してて、その辺忘れちゃいそうですよ。いや、かみかみさんの思惑通りになってるみたいですがw

さてさて次回ではるかな過去編も終わりとのこと。本当に長く続いてるんだなぁ、と感心しつつ、いつも通りまったり楽しみにしてますね。

あ、前回のエロ展開は気になりませんでした。というか、個人的にはまだまだエロの範疇に入らないっす。だって、そういう意図がないんですもの。背徳的ではありましたが。
かみかみさんは結構ガチで書いても行けそうだなぁ、と思ったりもしましたけど、さすがにそこを求めちゃいけないですよねw

神海  [URL] #cRSUyBrY  | 2008年05月05日 15:47:04  [修正]

老人の存在をすっかり忘れていました。

葉留佳に対する風当たりが強まったのは、レノンが世界に干渉したことがきっかけだったということでよろしいのでしょうか。

当主の座から転落した老人…
未だに権力に執着するおぞましさと狂気がよくあらわれていたと思います。

本編に続きが楽しみです。

あわゆき  [URL] #81Ikyo/M  | 2008年05月05日 21:33:11  [修正]

影響を受けた作品が反映・・・

>誰にも、本当に誰にも最後まで救いのない、終焉へ至る物語。

 絶望ってなんだろう? ・・・ってよく思うんですよね。不幸の連なり、嫌なこと、暴行の話なんかを延々書き列ねて「ほら、これが絶望だよ」と言われても、多分それは絶望ではないんだろうなぁ・・・。
 ここまでのSSだけで終わりであれば、自分の書いているのは不幸自慢でしかなくて、本当の絶望にはならないんでしょうね。だから、云ってみればここまでは下地みたいなものなのかもしれません。
 次の過去編ラストで書くのが、管理人が『絶望』と定義している感情です。読者が汲み取れるまでにそれを文章化できたら…もう本望かもw

>そういえば恭介の分身なんですよね、彼

 この設定はテストに出ますからね(`・ω・´)ノ各自ちゃんと覚えておくように!
 管理人がニコニコで愛して止まない、アイマスクエストをやってるておくれPも仰ってますが、伏線を色々と張っている身としては、最終回ってめちゃくちゃ書きたくなる誘惑に駆られてしまいますな。本気で早くこの辺をカミングアウトしたくてウズウズしちゃいます(笑

>というか、個人的にはまだまだエロの範疇に入らないっす。
 
 神海さんが言うと何故か妙に説得力が(爆

かみかみ  [URL] #wyPnW/yE  | 2008年05月05日 21:54:36  [修正]

おおうっ

>あわゆきさん

 返信書いていたらコメントがΣヽ(゚Д゚; )ノ
 ていうか…やっぱり月に1,2回程度の連載だと内容が風化しちゃいますよね('・ω・`)過去編を終らせたら、設定&人物&内容の粗筋を書いた記事を上げておいた方が良さげですね(記事更新用のネタストックが一つ増えたことに(・∀・))
 
>葉留佳に対する風当たりが強まったのは、レノンが世界に干渉したことがきっかけだったということでよろしいのでしょうか。

 この辺の解釈は読者にお任せします。
 …ただ、作中でも書いているように『第三者が干渉しても、大きな流れはどうあっても変える事が出来ない』―――というレノン君の考えに寄れば、レノン君の介入によって多少の影響があったのだとしても、遅かれ早かれ卵アレルギーの件や、三枝の家長である老人の常軌を逸した行動というのは…必然として起こったでしょうね(作者の癖に他人事)

 まぁ、それもこれも三枝葉留佳がこの世界での神様であるからこそ。
 今回の件でレノン君は三枝葉留佳に認識されました。
 今までは世界の表層を微妙に弄るくらいしか出来なかったレノン君ですが、もし・・・仮にレノン君が、彼女のこの世界に対する認識というものを改めてやる事ができれb(閲覧削除されました)

 

かみかみ  [URL] #wyPnW/yE  | 2008年05月05日 22:15:07  [修正]

乱文なコメントで申し訳ないですが・・・

遅ればせながら失礼します。毎度読ませてもらってます。
ここは『葉留佳の世界』だけど『葉留佳の意識だけで構成されている世界』
ではないことを、誰かが介入している可能性があることを、
どこかで匂わせていたような気がするのだけど、どうなんでしょうかね・・・。

えーと、それからレノンが葉留佳の世界と同期する要因は、
今回の文章から読み取るしかないのでしょうか。
次のラストで明確に説明されるのかな・・・。

そして・・・、

>設定&人物&内容の粗筋を書いた記事を上げておいた方が良さげですね
これ、勝手ながら是非にお願いしたいです。
ちにみに、私が読み返さずに記憶から引っ張り出せるあらすじと言ったら、

・各人の心の傷を曝け出させ虚構世界を終わらせる計画を恭介が吐露する。
・恭介が真人と小毬に協力を要請する。@部室
・表面上、恭介の思惑が美魚(と姉御)に看破される。@放課後の教室

これくらいです。
ちなみに、かみかみさんの文章をもう一度すべて読み返す時は、
京アニのリトバスが放送される一週間前って決めているので!
そして、OPアバンの恭介が横でぶっ倒れているシーンで号泣する!

hext  [URL] #QV.32OYY  | 2008年05月11日 18:14:07  [修正]

>hextさん
>どうなんでしょうかね・・・。

 設定として色々と組んで進行させてはいますが、『三枝の世界』に関しては実を言うと管理人も細かいところは決めてません(@´ー`@)えっへん(おぃ
 まぁ大筋はちゃんとありますが、それでhextさんに完全に納得していただけるかは・・・正直、管理人にも分からないです(汗

>レノンが葉留佳の世界と同期する要因

 今回の後半は感情と勢い重視でブッ込んだので完全な納得は出来ないかもですが、次回にその辺もチョロリ。
 上記のトコともかぶりますが、大まかな部分は決めてはいるけれども、省いても話に破綻が起きない細かい詳細は省く予定です。
 ストーリー進行が遅すぎるから、無駄に文章を費やすべきじゃない―――というのも理由のひとつですが、この世界を事細かに構築して、全てを読者に納得出来る形で開示するのは事実上不可能だと思うんですよ(管理人の能力的な意味も含めて)。
 だから、大雑把にこういう世界なのだと言う提示はしますけれど、後は読者に委ねるのがベストだろうと判断しています。
 判断材料はキチンと上げる予定ですが、まぁそれは次回を見てからということで一つ。

>粗筋
 hextさんが書いたので充分過ぎるような気がしないでもないですが(笑
 取りあえず『用語』はキチンと。そして各登場人物の今のところの立ち位置やらを書いた上で、共通ルート、三枝過去編をいくつかのパートに分けて簡単な流れを・・・という感じかな?

>京アニのリトバス

 これがやるまでには終らせないとなぁ(汗

かみかみ  [URL] #wyPnW/yE  | 2008年05月11日 21:13:28  [修正]

んーむ…

なんだかレオン君が三枝葉留佳の世界に完全に介入したり、はるちんがレオン君と理樹君を混同しちゃったり色々なことがありましたが、とりあえず………猟銃を下さいな。もちろん弾薬は散弾ではなくスラッグ弾で火薬多めでお願いします。
それで本家の元頭首という名の獣を地に叩き落とします。

それにしても、いまだに佳奈多さんとの溝の原因がわからんです。次回以降の展開に期待かな?

荒木秋夜  [URL] #-  | 2008年05月17日 00:14:32  [修正]

超遅れまくりorz

 不愉快にさせる事が狙いとはいえ、やっぱりこういうのをマジで書こうとするとドン引きされる傾向が強いので、どこまでのラインまでなら許されるのかというのの見極めが本当に難しいです(;´д⊂)
 この空気で絶対途中で投げた人いるよなぁ・・・

>いまだに佳奈多さんとの溝の原因がわからんです

 原因となる種は既に仕込み済み(・∀・)。読んでいる人には最後になるまで絶対にわかんないようにしました。その性で設定や話の進め方には苦労させられましたよ(汗

かみかみ  [URL] #wyPnW/yE  | 2008年05月26日 22:20:14  [修正]

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プロフィール

神谷 圭&愛&悠

管理人 : 神谷 圭&愛&悠
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 性別 一応、処々の言動やら文章の書き方から♂と思われるが、ときどき変なところで♀分を匂わせる内容や、♀と言い張る場合もあるが、多分♂であることは間違いないであろう・・・が、確証はない。
 趣味 お絵描きスキー、小説書きスキーで、コメントモラウノスキー(?)。
 読書と惰眠をこよなく愛する、人畜無害のナマケモノ。

 ブログ路線 来る物拒まず(・∀・)←その場の勢いともいう

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 神谷圭:多分、彼は弄られたいというかみかみの欲求が具現化したであろう、人間の形をした変態。影が薄くなった分、本ブログも多少はマシに見えてきてはいるが、彼を用いて再びボケツッコミを書き始める可能性も、否定はできない。

 神谷愛:あくたろうさんにはこよなく愛され、お絵描きでしょっちゅう登場するので、兄ほどには抹消の危機はない。とはいえ、駄菓子屋が再会されない限り、定期報告以外での活躍の場は現状ではゼロ。「ボケツッコミがなくなっただけで、私はもう満足です」とは彼女の言葉である。

 神谷悠:そろそろ忘れ去られる危険性が一番高いであろうキャラ。あくたろうさんが最近描き始めたので、少しはマシになってきているがどうなることやら・・・。
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